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白銀



彼らにとっては日常で
そこにあっても、見えないもの



つい足跡を、残してしまう
見慣れない、童心の欠片。



不意に降りしきる、雨のような
触れた肌は、冷たく、少し暖かになる。

雪、
雪、
雪。

足元から、目線から、頭の遥か上から
町は銀色の、服を着る

雪、
雪、
雪。

僕も服を着る、また一つ
町中のみんなが、少し暖かになる。

雪、
雪、
雪。

それが無い所から来た僕だからこそ、
見えている世界がある。

雪、
雪、
雪。

彼らは日常の非日常さに気付かない。
不変であると、高を括っている。

雪、
雪、
雪。

いつもと同じ、少し乾いた、
水分の少ない雪が降る。
町中の彼らは、それすら気にもとめないで。

雪。
雪。
雪。

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