星間放射

ぐちゃぐちゃにかき混ぜた卵黄を
中途半端な体温であっためた
その色が気に入ったから夕暮れに置いといた
胃酸と一緒に出てきた月の石にしたから
砕いて粉を夜空に撒いた
爆ぜた、美しく爆ぜた、地動説のかけら、
万物を否定するあなたの価値観と共に、
地の底から転覆する溶岩との波の中

今日も太陽の足跡を星々は追う
追えない者共は迫害され、やがて空気となる
そうして肺に取り込まれて、再び外気に混ざり、
いつしか雲へと変わり、そのまま宇宙へ還るのだ
その循環を、僕らはただ星と呼んでいる。

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