【140字小説】とある先生とアシスタントの日常♯31~35
♯31(2022/07/25)
「先生、『鴉の濡羽色』ってどんな色ですか?」
「…青みがかった艶やかな黒かな。」
「時々教授が私の髪をそう言うんです。」
「褒められてるんだよ。」
「鴉の羽に似てます?」
「ん?」
「よーく触ってよーく見ないと分かりませんよ?」
と髪を近づけてくる…
…顔の方が近い、近い!
♯32(2022/08/16)
「先生、どれ食べます?」
アシスタントがカップアイスを並べる。
「チョコ。」
「はい。」
僕にあーんする気だ。
「…自分で食べます。」