【エッセイ】お粥がまずい幸せ
私の父は数年前胃癌の手術をしている。
退院しても暫くは食事制限がついた。
今は私も兄も結婚し、祖母も他界している為実家は両親2人暮らし。
兄は少し遠くに住んでいる為、比較的近くに住む私がちょくちょく様子を見に行っていた。
食事時に来訪すると、どうも父の顔が渋い。
どうしたのか尋ねると、
「お粥がまずい…」
との事。
普通の硬さのお米が恋しいという事かと思ったら、純粋に母の作るお粥が激マズとの事。
「そんなことは無いはず…」
と私はすぐ思った。
私は小学生の頃は風邪を引きやすく