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映画ラブ

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2024年7月の記事一覧

Netflixドラマ『地面師たち』

Netflixドラマ『地面師たち』

 人の土地を勝手に売って売却代金を懐に入れるのは、もちろん簡単ではない。簡単でないからこそ騙しがいがあるし、騙されやすいとも言える。まさかそんなはずが無いと思う買い手の油断の隙を突くのだ。架空の土地売買に絡んだ詐欺師を地面師と呼ぶらしい。地面師は独りで成し遂げるのは難しく、様々な専門家詐欺師のチームワークによって成立するという。

 これまでも逮捕歴がある地面師たち。ハリソンと呼ばれるリーダー格を

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Netflix映画『レッド・ノーティス』

Netflix映画『レッド・ノーティス』

 FBI特別捜査官のジョン・ハートリーとインターポール捜査官のウルヴァシ・ダスのふたりが、国際手配(レッド・ノーティス)されている美術品泥棒ノーラン・ブースを追う。彼がエジプトに伝わるクレオパトラの秘宝とされる3つの卵のうちのひとつを盗み出すというタレコミが入った。
 そのタレコミの主は、世界一の美術品泥棒と言われているビショップによるものだった。

 世界を股にかけたアクションとコメディで楽しめ

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映画『ドミノ』

映画『ドミノ』

 喉元まで出ているのに思い出せない時がある。でも、何か一つの出来事が切っ掛けになって、急にクリアに思い出せるようになることがある。まるでドミノ倒しの様に。

 この映画の主人公は、休日の公園でふと目を離した隙に目の前で幼い娘を怪しい男にさらわれてしまった刑事だ。その事件がトラウマになって、心理カウンセリングを受けている。3年経ったが、未だに娘は見つかっていない。
 そんなある日、最近続けて起きてい

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映画『怪物の木こり』

映画『怪物の木こり』

 サスペンス・ホラーとでも呼ぶべきジャンルだろうか。
 時代を隔てたふたつの猟奇的な連続殺人事件が物語の中心にある。追う刑事たちと追われる犯人という構図は当然だが、もうひとつ中心に添えられているのが、タイトルにもある怪物の木こりという絵本だ。

 木こりの姿をして人間社会に溶け込んでいる怪物は、人知れず次々と人を喰っている。ムシャムシャ、ゴックン。絵本の物語を読み上げる子供の声とその内容のアンバラ

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映画『ジェミニマン』

映画『ジェミニマン』

 ヘンリーは知る限り世界一のスナイパーだ。そんな腕利きの狙撃手が引退を考え始めた時、かつての戦友ジャックに衝撃の事実を告げられる。最近狙撃した標的が悪事を働いた人間ではなく、一般人の科学者だったというのだ。ヘンリーが知らされていた狙撃対象についての情報が事実と違っていたということだ。その直後、ヘンリーはなぜかアメリカ国防情報局から命を狙われる羽目になる。寝込みを襲ってきた数名の暗殺者達を倒すと、ジ

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映画『グリーンブック』

映画『グリーンブック』

 ニューヨークの貧しい地域で育ったイタリア系移民の主人公。ナイトクラブで用心棒の様な仕事に就いていたが、店の改装に伴う長期休業で職を失って、運転手の仕事を紹介される。面接に行ってみると、雇い主は彼が毛嫌いしていた黒人だった。その黒人は北部地域では有名なトリオバンドのリーダー兼ピアニストだった。

 アメリカ南部を巡る2ヶ月のコンサートツアーのドライバーとなった主人公は、ボスとなった黒人ピアニストか

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