舛友雄大のアセアン、チャイナ、時々日本

アセアン中国日本について日英中尼4ヶ国語でニュース記事を書いています。 カナダ(1年…

舛友雄大のアセアン、チャイナ、時々日本

アセアン中国日本について日英中尼4ヶ国語でニュース記事を書いています。 カナダ(1年)→アメリカ(2年)→中国(4年)→シンガポール(2年)→東京(5年目)

最近の記事

なぜ困窮留学生が次々と行商になっているのか?

2023年1月9日の午後10時すぎ、福岡県のある都市で起きたこと。 まただ。繁華街で留学生がお菓子を売って回っているのだ。ロール状のお菓子セットを一袋500円で売っていた。小脇に持っている紙袋にはそのお菓子が無数に入っていた。売っているのは若い女性。 聞いてみると、「フィリピン人。3年前から専門学校に通っている。弁当工場でバイトしているが生活費が足りないので、学校が休みの時に(行商を)やっている」との答えがあった。 自分がジャーナリストであること、近くのマックで話を聞き

    • 徹底解説 | 東南アジアのEdTech

      教育ニーズには遠く及ばず、東南アジアのオンライン市場は有望 フィンテックやeコマースに続き、オンライン教育は東南アジアで最もマネーが注がれるIT分野の一つとなっている。だが、東南アジアのオンライン教育市場は、まだ初歩的な段階にあると言える。統計によると、2018年~2021年上半期にかけての、東南アジアにおけるオンライン教育投資の43%はアーリーステージ(シードからシリーズB)に分類された。2021年、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムでは、オンライン教育

      • 徹底解説|東南アジアのEコマースSaaS

        前回の記事、徹底解説|東南アジアのデジタル決済市場が好評だったので、引き続き、東南アジアテック専門の中国語メディア「7点5度」の1万字レポートを翻訳していこうと思います。今回は、Eコマースプラットフォーム、中でもその立役者であるSaaSがテーマです。「SaaSって何?」というレベルの方(僕もその1人です)も少なくないかと思いますが、この記事をきっかけに、独特の発展を遂げつつある東南アジアのEコマース市場への理解が少しでも進めばうれしいです。 noteでの「好き」やTwitt

        • 徹底解説|東南アジアのデジタル決済市場

          東南アジアで急速に拡大しつつあるデジタル決済市場。群雄割拠の状態で、よく分からないという方も多いと思います。ということで、今回はシンガポールに拠点を置く、東南アジアテック専門の中国語メディア「7点5度」の1万字レポートを許可を得て日本語に翻訳してみました。少しでも理解のとっかかりになれば幸いです。 もし好評であれば、同メディアの他のレポートも翻訳していこうと思っています。ですので、ためになったということであればLikeをいただいたりツイッターなどで拡散していただけると励みに

        なぜ困窮留学生が次々と行商になっているのか?

          【独自】中国とASEANが貿易関係をさらに強化へ

          米国のバイデン大統領が今週、ASEAN首脳を初めてワシントンへ招待しました。一番大きな見所は、バイデン大統領が近く発足させる予定の新たな経済構想「IPEF=インド太平洋経済枠組み」へASEAN諸国の参加を促すことでした。 実は、中国も並行してASEANとの貿易関係の強化に動き出しています。

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          【独自】中国とASEANが貿易関係をさらに強化へ

          「ソフトバンク側の要求は不合理」インドネシア新首都への投資で=現地報道

          インドネシアの現地紙「Koran Tempo」が16日、ソフトバンクが新首都ヌサンタラ建設計画から撤退することになった内幕について独自記事を掲載した。 https://koran.tempo.co/read/berita-utama/472449/di-balik-batalnya-softbank-dan-maju-mundur-investor-ikn 以下、ソフトバンクに関する部分の要約。 ルフット海洋・投資担当調整大臣によるとソフトバンクが計画から撤退することは

          「ソフトバンク側の要求は不合理」インドネシア新首都への投資で=現地報道

          【ご報告】Jakarta Postにインドネシア発カフェブームについての記事が掲載されました

          インドネシア発カフェブームについて書いた英語記事が、昔インターンとして働いていたこともあJakarta Postに掲載されました。 リンク:https://www.thejakartapost.com/culture/2022/01/19/indonesian-cafe-serves-up-local-coffee-to-tokyos-centre-of-hipness.html どうやら今日付けの紙面にも載っているようです。(現地の方、見つけたらご報告をお願いします笑)

          【ご報告】Jakarta Postにインドネシア発カフェブームについての記事が掲載されました

          【ご報告】Tirtoに今度は日本のLGBTについての記事が掲載されました

          先日Twitterでも触れていた通り、またインドネシア語で記事を書いていました。それが今日Tirto.idに掲載されましたのでお知らせします。 リンク: https://tirto.id/fajar-lgbt-di-jepang-gnyc イスラム教徒の多いインドネシアではLGBTはまだまだ敏感な問題なので、最後までどうなるかなとヤキモキしていました。掲載に至ってホッと一息。 かなりの長編ですが、多くの人に読まれるといいな。

          【ご報告】Tirtoに今度は日本のLGBTについての記事が掲載されました

          元日に片田舎へ大仏を見に行ったらベトナム人が大集結していた件

          せっかく福岡に帰省したので、姉や甥っ子たちとどこかに行こうという話になりました。車で田畑を横目に車で約1時間で、目的地の南蔵院に到着。山に囲まれた、商業施設はおろか民家すらほとんどない田舎です。 そもそもここへ来るきっかけとなったのは、「おっきい寝仏があるところがあって、そこの住職が宝くじ当たったとテレビで見た。行ったらご利益があるかも」という姉の一言でした。 あまり信心深くない僕は同意したものの、「聞いたこともないし、つまらなそう」と心の中では何の期待も持っていませんで

          元日に片田舎へ大仏を見に行ったらベトナム人が大集結していた件

          【中国経済】新興EVメーカー「蔚小理」の躍進 「中国版トヨタ」は誕生するか

          僕が初めてEVに乗ったのは6年前。中国・北京で、テスラでした。ハンドル前のディスプレイが巨大なiPadのようでまず目を引かれ、運転時の揺れがゼロだったことにも驚きでした。それ以降、東京に暮らし始めてからは一度も乗っていません。 昨今、トヨタがようやく重い腰を上げEVに力を入れるようになりましたが、すでにEVが身近なものになったお隣中国では、どのような現地勢力が生まれ、どのように受け止めてられているのでしょうか。 今回は許可を得て、中国語記事を翻訳してみました。ちょっと話が

          【中国経済】新興EVメーカー「蔚小理」の躍進 「中国版トヨタ」は誕生するか

          インドネシアのカフェブームが東京へ「飛び火」

          僕が5年前に初めてインドネシアの首都ジャカルタに取材に行った時、現地通訳との打ち合わせで指定されたのが現地の街カフェのアノマリコーヒーでした。広々とした3階建の店内は心地よく、出てきたアイスラテを一口飲んで、「これまでに飲んできたコーヒーと全然違う」と驚かされました。 その後、ジャカルタポスト紙に在籍していた時は、ジャカルタ中心地に位置するショッピン グモールのStarbucks Reserveに足繁く通っていました。店内を見回してもたいてい地元っ子の姿はなく、 外国人駐

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          【独自】 コロナ禍をきっかけに加速するインドネシア政府のデジタル改革

          新型コロナの第2波で多くの犠牲者を出したことが世界的な注目を集めたインドネシア。 感染対策の一端を担う保健省では、実は大胆なデジタル改革が進行中です。その実働部隊が、2021年4月に省内で設立された「Digital Transformation Office」。 最近この新部署で働き始めた、元Gojek(インドネシアを代表する配車アプリ)スタッフのFarzikha Soeronoさん(以下、ジッカ)に話を聞きました。 ちょっとだけ経緯を説明させてください。 私がジッカ

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          【ご報告】Tirtoにインドネシア語記事が掲載されました

          先ほど、岸田総理について紹介する記事がインドネシアのTirto.idに掲載されました。 リンク:https://tirto.id/sumirnya-visi-politik-fumio-kishida-perdana-menteri-baru-jepang-gkdD Tirto.idはインドネシアの新興ニュースメディアで、主にTwitterやInstagramなどのSNSで記事を発信しており、若者を中心に読まれています。 今回もグラフィックを作って読みやすくなるような工

          【ご報告】Tirtoにインドネシア語記事が掲載されました

          【総裁選】 自民党が選ばなかった男 河野太郎氏の実像に迫る

          河野太郎という人名を聞いて何を思い浮かべますか。            

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          【総裁選】 自民党が選ばなかった男 河野太郎氏の実像に…

          [総裁選]首相就任へ 岸田氏の人物像・政策とは

          今日(9月29日)投開票された自民党総裁選の決選投票で勝利を手に入れた岸田文雄さんとはどんな人物で、これからどのような政策を推進していくのでしょうか。これまでの経歴や関係者への取材から紐解きます。 6年前に広島で開かれた新年会。約1000人の招待客を前にして、地元後援会のトップはこれまで同様、この地元出身の政治家に直接注文をつけていました。 「あなたの挨拶は評論家みたい。何をしたいのか説明したり、国家のビジョンを語らなければ誰もついてこんよ。本でも出せや。」 それを傍ら

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          [総裁選]首相就任へ 岸田氏の人物像・政策とは

          「恒大ショック」到来? アジアの金融セーフティネットは万全か

          ここ最近「恒大ショック」という言葉がニュースを賑わせています。中国の不動産大手「中国恒大集団」が債務不履行(デフォルト)に陥るのではないかという懸念から、世界の金融市場が一時動揺しました。 アジア発の金融危機というと、1997年のタイバーツ暴落に端を発したアジア通過危機が思い出されます。今回、大きな金融危機に発展すれば、それ以来の事態になりかねないのですが、ここ20数年でアジアの金融セーフティーネットが少しずつ発展してきたのも事実です。 アジア通貨危機の時には、短期資金を

          「恒大ショック」到来? アジアの金融セーフティネットは万全か