【勝因】『相手を飲み込むアーセナルの即時奪回』~プレミアリーグ第18節ブライトンVSアーセナル~
試合結果
スタメン
即時奪回で主導権を握ったアーセナルが快勝
アーセナルの強烈な即時奪回がブライトンを飲み込んだ。
試合はいきなり動く。キックオフから1分6秒後だった。
マルティン・ウーデゴールが右サイドからゴール前に切れ込む。並走するグラニト・ジャカへのパスはタリック・ランプティにカットされるも、すぐさまプレスを開始。オレクサンドル・ジンチェンコが素早くアプローチし、トーマスパーティーが敵陣中央でボールを回収する。そして、ボールを引き取ったガブリエル・マルティネッリがPA左からシュートを放ち、こぼれ球をブカヨ・サカが押し込んだ。
2つの即時奪回が電光石火の先制点を生み出した。
1つ目はウーデゴールがドリブルを開始する前のシーン。ブライトンがボールを奪うと、レアンドロ・トロサールが前方に広がるスペースに向かってドリブルを開始する。しかし、CBのウィリアム・サリバがそれを潰した。右サイドのハーフウェイライン付近で激しく身体をぶつけてカウンターを阻止している。
2つ目はウーデゴールのパスがカットされた後のシーン。ブライトンはパスカットしたランプティが中央からボールを運んでいくことで、反撃の狼煙を上げた。しかし、内側に絞った左SBのジンチェンコとアンカーのパーティーがすぐに囲い込んでボールをカット。わずか5秒でボールを奪い返した。
フィールドプレーヤー全員が敵陣に入って相手を追い込んでいたからこそ、2つのカウンターの芽を摘み、開始早々に先制点を奪取した。
アーセナルは攻撃時に3トップ+IHの5人が一気にゴールに向かっていき、連動してディフェンスラインも押し上げている。陣形を極めてコンパクトにしているため、失ってもすぐに相手を逃がさすことなく高い位置でボールを奪い返すことが可能だ。そして、相手の陣形が整う前に二次攻撃を仕掛けてゴールを陥れた。
セットプレーとカウンターでリードを3点に広げたアーセナルは、65分に選手交代でギアを上げるブライトンにパスワークで中央を切り裂かれて三笘の得点を許した。
しかし、アーセナルは突き放す。71分、ウーデゴールの精密なスルーパスに抜け出したマルティネッリがカウンターを仕上げて4点目。77分に一瞬の隙を突かれて失点を喫すも、最後は5バックで守りを固めて逃げ切りに成功した。
アーセナルのコンパクトな陣形がブライトンの攻め手を絶った。ブライトンは三笘やトロサール、ソーリー・マーチが推進力を発揮し、カウンターを繰り出す。しかし、アーセナルは選手間の距離が短いため、相手をすぐに囲んで即時奪回をすることができる。23分にもパーティーが敵陣でボールを奪い返し、素早く攻撃につなげていた。ドリブルでの持ち上がりを許さずに相手の攻撃の芽を摘む、アーセナルの即時奪回が主導権を渡さなかった。
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