【勝因】『相手を飲み込むアーセナルの即時奪回』~プレミアリーグ第18節ブライトンVSアーセナル~

試合結果

2022‐2023 プレミアリーグ第18節
1/1 2:30K.O. @ファルマースタジアム
ブライトン&ホーブ・アルビオン(2-4)アーセナル
2分 ブカヨ・サカ
39分・マルティン・ウーデゴール
47分 エディー・エンケティア
65分 三笘薫
71分 ガブリエル・マルティネッリ
77分 エヴァン・ファガーソン

スタメン

即時奪回で主導権を握ったアーセナルが快勝

アーセナルの強烈な即時奪回がブライトンを飲み込んだ。

試合はいきなり動く。キックオフから1分6秒後だった。

マルティン・ウーデゴールが右サイドからゴール前に切れ込む。並走するグラニト・ジャカへのパスはタリック・ランプティにカットされるも、すぐさまプレスを開始。オレクサンドル・ジンチェンコが素早くアプローチし、トーマスパーティーが敵陣中央でボールを回収する。そして、ボールを引き取ったガブリエル・マルティネッリがPA左からシュートを放ち、こぼれ球をブカヨ・サカが押し込んだ。

2つの即時奪回が電光石火の先制点を生み出した。

1つ目はウーデゴールがドリブルを開始する前のシーン。ブライトンがボールを奪うと、レアンドロ・トロサールが前方に広がるスペースに向かってドリブルを開始する。しかし、CBのウィリアム・サリバがそれを潰した。右サイドのハーフウェイライン付近で激しく身体をぶつけてカウンターを阻止している。

2つ目はウーデゴールのパスがカットされた後のシーン。ブライトンはパスカットしたランプティが中央からボールを運んでいくことで、反撃の狼煙を上げた。しかし、内側に絞った左SBのジンチェンコとアンカーのパーティーがすぐに囲い込んでボールをカット。わずか5秒でボールを奪い返した。

フィールドプレーヤー全員が敵陣に入って相手を追い込んでいたからこそ、2つのカウンターの芽を摘み、開始早々に先制点を奪取した。

アーセナルは攻撃時に3トップ+IHの5人が一気にゴールに向かっていき、連動してディフェンスラインも押し上げている。陣形を極めてコンパクトにしているため、失ってもすぐに相手を逃がさすことなく高い位置でボールを奪い返すことが可能だ。そして、相手の陣形が整う前に二次攻撃を仕掛けてゴールを陥れた。

セットプレーとカウンターでリードを3点に広げたアーセナルは、65分に選手交代でギアを上げるブライトンにパスワークで中央を切り裂かれて三笘の得点を許した。

しかし、アーセナルは突き放す。71分、ウーデゴールの精密なスルーパスに抜け出したマルティネッリがカウンターを仕上げて4点目。77分に一瞬の隙を突かれて失点を喫すも、最後は5バックで守りを固めて逃げ切りに成功した。

アーセナルのコンパクトな陣形がブライトンの攻め手を絶った。ブライトンは三笘やトロサール、ソーリー・マーチが推進力を発揮し、カウンターを繰り出す。しかし、アーセナルは選手間の距離が短いため、相手をすぐに囲んで即時奪回をすることができる。23分にもパーティーが敵陣でボールを奪い返し、素早く攻撃につなげていた。ドリブルでの持ち上がりを許さずに相手の攻撃の芽を摘む、アーセナルの即時奪回が主導権を渡さなかった。

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