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A logical dedication

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北川貴英が書く雑感。「誰だお前?」という人向け
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2020年4月の記事一覧

平常時軟着陸のプロセス

平常時軟着陸のプロセス

緊急事態宣言から通常運行へどう移行するか。4月末に方針が出るらしいけれども、それを待ってから決めるのでは遅すぎる。一連の対応で分かったのは「日本政府は良くも悪くも民意を尊重する(科学的データよりも)」「日本政府は権力の暴走を抑える民主主義的な機能が非常に強力に機能している」ということなどなど。それらを踏まえて予め、対応を考えておきたい。

今後の予想パターン1. 5月6日をもって緊急事態宣言解除。

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ビヨンド・ザ・ソーシャルディスタンス with 若林理砂「『コ』のつくアイツの倒し方」

ビヨンド・ザ・ソーシャルディスタンス with 若林理砂「『コ』のつくアイツの倒し方」

ビヨンド・ザ・ソーシャルディスタンス 
4月14日(火)配信分からのテキスト化。動画アーカイブは上記リンクを。
有料部分は若林理砂メールマガジンでも公開予定です。

Zoom対談 鍼灸師 若林理砂&システマ東京 北川貴英

『コ』のつくアイツの倒し方

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動きを深める読書ガイド-二人の野口先生編

動きを深める読書ガイド-二人の野口先生編

二人の野口先生身体の使い方に興味を持つようになって、色々な本を読んだ。

私は何を学ぶにしてもまずルーツを辿るので、源流となる書籍や流儀に行き着くことになる。大きな影響を受けたのは、野口整体と野口体操だ。奇遇にも同じ「野口」姓の人が同時期に創始したため混同されがちだが、それらを学ぶことで得たことが、システマを学ぶ上でも大きく役立っている。

野口整体の本甲野先生を始めとして、私がいた古武術界隈にい

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システマで考えるコンフォートゾーン

システマで考えるコンフォートゾーン

コンフォートゾーンという考え方がある。心理学の用語でコーチングなどで主に用いられているようだ。誰が良い出したのかと調べてみたけど、もしかしたら苫米地さんがコーチング業界に広めたような感じである。

海外ではどうかと思って調べてみると、NewYorkTimesの記事などでもちょっと紹介されている。

Redbullのサイトではこう解説されている。

コンフォートゾーンとは人為的に作られる心理状態で、

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「ビヨンド・ザ・ソーシャルディスタンス」を始めた経緯

「ビヨンド・ザ・ソーシャルディスタンス」を始めた経緯

思いつきです。

本当に思いつき。

非常事態宣言が出てみんながクラスに来づらくなった。それでzoomにクラスを移動してみた。これがなかなか良い。クラス以外にも何かできるんじゃないかと考えてみた。

「外出自粛でみんな仕事やイベントが飛んで、家にいるんだろうなー」とはたと思い当たった。忙しくてご無沙汰してた人たちに、zoomを通じて会うことができるじゃないか。

そこから考えを巡らせて生まれたのが

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システマで学ぶリスクマネジメント

システマで学ぶリスクマネジメント

ゼロリスクという幻覚名越康文さんがシェアしていた記事をTwitterで共有した。

この記事に「ゼロリスク」という言葉が出てくる。

リスクをゼロにする、という考え方だ。その善意が、人を家畜にしていくということが書かれている。

「万が一のことがあったら」「念の為」と言って、発生確率が極めて低いことのために、過剰な対処をする。だが危険はゼロにはならない。交通事故がゼロになることはない。ゼロにするに

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システマ上達の指標

何をもってシステマが上達したという指標とするのか。

これはなかなか難しい問題だ。

〇〇ができるようになった。バツバツができるようになった。

システマはそういう指標では計れない。

なぜなら人が生きること全般に関わるから。

システマらしい動きはできるようになったけど、仕事ではぱっとしないままの人。むしろシステマに逃げてしまって、実業の方が疎かになってしまっている人。それを「上達」と言えるのだ

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ヴァシリエフ家の教育方針

ヴァシリエフ家の教育方針

2019年11月にヴラッドの奥様であるヴァレリー・ヴァシリエフさんに対して行ったインタビューの一部を紹介します。緊急事態宣言下においてポジティブに生きる助けになるでしょう。

(以下抜粋)

Taka ヴァシリエフ家の教育方針はありますか?

Valerie 私は「みんなが良いことを思いつく人であってほしい」と思ってます。あたかもポジティブなアイディアの工場であるかのように。なぜなら私たちの脳は、

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対談シリーズ「ビヨンド・ザ・ソーシャルディスタンス」

外出自粛要請、他者との距離を2メートル確保する。

2020年3月、新型コロナウィルスの出現によって突如、人と人との物理的な距離が引き離されました。

このソーシャル・ディスタンスの中で、人と人とのコンタクトはどう変わるのか。

果たして私達は、ソーシャル・ディスタンスを超えることができるのか。

システマ東京の北川が各界のスペシャリスト達とともに探っていきます。

システマ東京presents

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我田引水ジャパン

我田引水ジャパン

昔、ライターをしていた頃、ロビイングの取材をしたことがある。

崇高な社会理念を実現するため、政治家に働きかけ、社会をより良くするための政策の実現を目指すという、とても素晴らしい活動だ。

一切、私欲もなく、世のため人のために働いている。

その姿をみて「きたねえな、こいつら」。

そう思ってしまった。

ロビー活動は政治家に直接、声を届ける手段だ。それで社会を変えることができる。それおかしいだろ

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遅いインターネットとARの次に来るのは「格闘」である

遅いインターネットとARの次に来るのは「格闘」である

「遅いインターネット(宇野常寛著)」を読んだ。

ざっくりと言えば、感情的な意見やパターン化した大喜利、つまり「速い思考」に満ちてしまったインターネットを「遅い思考」で捉えなおそうという内容である。(速い思考と遅い思考については「ファスト&スロー ダニエル・カーネマン」に詳しい。)

本文にもある通り、結論はタイトルのとおりなのだけど、その結論に着地するまでの論理がとてもアクロバティックで刺激的だ

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