吉野貴博

「トイレには行かない方がいいんじゃないかなぁ、というお話」のシリーズなんですが、A君は…

吉野貴博

「トイレには行かない方がいいんじゃないかなぁ、というお話」のシリーズなんですが、A君は全員別人です。話が変わるたびにB君C君D君としていくと、アルファベットが話数みたいでキリがないなと思ってA君表記で固定したのです。

最近の記事

禍話リライト「蛾はいない」

 つきつめなきゃよかった、って話なんですけどね。  例えるなら、つきつめなければ「指先をちょっと切っちゃった」くらいの小事だったのに、つきめちゃったから「腕がおかしくなっちゃった」くらいの大事になっちゃったって話なんですけどね。  蛾の話なんですよ。  始めは本当になんていうこともない話なんですよ。  話を持ってきたのはA君男性なんですけどね。  昔、高校生くらいの時に、ちょっとヤンチャしてたんですよ、ピアスとかしたり。校則に逆らっちゃうよ! って感じで。  夏休みなら

    • アドバイス:トイレには行かない方がいいんじゃないかなぁ、というお話

       トイレには行かない方がいいと思うんですけどね、ええ、あのトイレです。  戻ってきた人はいますよ?けっこういます。  一番オーソドックスなのは、濃いコーヒーを飲んで頭をすっきりさせる方法ですね。あれは眠気にまとわりついてきますからね、この方法を採るみなさん、コーヒーの濃度を競って、目をらんらんと光らせる人ばかりです。  ミントの葉を大量に潰してその汁を頭からかけることも有効のようですよ。  歌を歌うことは駄目なようです、これで帰ってきた人は誰もいないです。「びっくりするほどユ

      • 「12 ラスト・カウントダウン - Last Countdown」の特異性

        Xで、フェイクドキュメンタリーQ「12 ラスト・カウントダウン - Last Countdown」について、 「映された映像には、実は不思議なことなど何一つ映っていない、ただ説明文が不思議なことがあったと書いていて、見ている我々はその文言に影響されて見ている」 みたいなことを書いた人がいましてね、誰が書いたのか解らなくなっちゃいましたけど、言われてみればその通りだと思ったんですよ、 私たちは(断片ではありますが)各映像を見せられて吐き気を催すことはないし、ヒステリーも起こさな

        • こっくりさんに教わったトイレ:トイレには行かない方がいいんじゃないかなぁ、というお話

           トイレには行かない方がいいんじゃないかって話なんですけどね、こっくりさんから教わったトイレには行かない方がいいんじゃないかと思うんですよ。  話を持ってきたのはA子ちゃん中学生で、私の姪なんです。  こないだ私の家族が集まって食事会することになりまして、兄夫婦が娘さんを連れてきましてね、この子、自分のペースが強いんです、食事の最中にこれは嫌いだこれは食べられないとさんざん騒いで、みんなが食べているのに椅子から降りてぐるぐる廻る、兄も取りたてて注意しませんし私も自分の子ども

        禍話リライト「蛾はいない」

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          「イシナガキクエを探しています」でちょっと気になったこと

          米原さんが、最初は「写真はない」といっていたのが取材陣に「実はある」とばかりに持ってきたときなんですが、確認していますよね、 「キクエさんの存在自体がいないんじゃないかな?」と言われて 「聞いていい?聞いていいですか?ホントに探してくれたんでしょ?本気で探してくれたんですよえ?ずーっと。長いんだもんな。じゃあ、信用してもいいんですよね?あんたたちを」 と写真を持ってきた、 これって、今まで写真のような証拠を、誰かに盗られてしまったんじゃないか、だから最初は取材陣にも写真がある

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          耽美幻想の家:トイレには行かない方がいいんじゃないかなぁ、というお話

           トイレには行かない方がいいんじゃないかって話なんですけどね、存在しないトイレには行かない方がいいんじゃないかと思うんですよ。  話を持ってきたのはA君男性で、その界隈ではちょっと名が知られているんですね。  そのA君のブログに目をつけた人が 「うちに来て欲しい、見てもらいたいものがある」と連絡がありまして、ちょっと遠いんですが交通費も宿泊も面倒みるから来て欲しいと。  依頼主のことを検索しても情報がないんです、まぁ行くんですけど警戒して周囲に「ここに行ってくる」と触れ回り

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          禍話リライト「マネキンと夜中に踊ってはいけない話(後半)」忌魅恐NEO

           話を持ってきたのはG君で、大学生のときの話だっていうんです。  大学時代の話なんですけどね、先輩の言うことには従わないといけないって時代なんですよ。  女の子に対してはそこまで厳しくはないんですけど、男だけになると変に体育会系になるサークルで、そんな時代でも後輩はみんな(やだなぁ)って思うんですよ。  とはいっても無茶をいうのは一部の先輩だけだし、ときどきしか言わないからみんな我慢してたんですけどね。  その中でも悪ふざけはよくないよなぁとつくづく思った出来事があったんで

          禍話リライト「マネキンと夜中に踊ってはいけない話(後半)」忌魅恐NEO

          禍話リライト「遠足の時の廃墟/マネキンと夜中に踊ってはいけない話(前半)」忌魅恐NEO

           話を持ってきたのはMさん女性で、大学生の時の話なんで何十年か前のことだっていうんですけどね、  Mさんサークルに入ってましてね、別に飲み会主体でもないちゃんとした活動をやるサークルでして、そこの先輩全員、明るくてポジティブでそんなに悪いところのない先輩だったんですが、一人の先輩が卒業するってときに留年しちゃいましてね、人生初めての挫折だったんですって。それまでのお気楽ご気楽のポジティブさも挫折を経験したことがないからの順風満帆!な流れだったんですけど、留年しちゃって決まって

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          確認は必要か不必要か:トイレには行かない方がいいんじゃないかなぁ、というお話

           トイレには行かない方がいいんじゃないかって話なんですけどね、他人が怖がったトイレには行かない方がいいんじゃないかと思うんですよ。  話を持ってきたのはA君会社員なんですが、深夜に家で仕事をやっていて、付けっぱなしにしていたテレビで、怖いことがあるという噂のトイレにタレントが行く企画が始まったんですよ。  A君、番組をまともに見てなかったので、何て言う番組で、レポーターの女の子とその助手の男の子の名前も知りません、そもそも仕事をやっていて体が固まったので、ノビをしてふと見た

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          一対(いっつい)?:トイレには行かない方がいいんじゃないかなぁ、というお話

           トイレには行かない方がいいんじゃないかって話なんですけどね、不思議なことで頭がいっぱいになったときにトイレに行くのはやめておいたほうがいいんじゃないかと思うんですよ、集中が途切れることで気がつかないでいいことに気がついてしまう可能性があるものなんです。  話を持って来たのはA君男性で、小学校に入学したときから始まった話だっていうんです。  小学校に入学する日、親に連れられて学校まで歩いて行ったんですけどね、途中に公園があるんです。  家を出発して学校に向かって、途中右側

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          映画「唄う六人の女」考察3:ラストの都市夜景のこと

          ラストの都市夜景についてなんですけどね、なんで山の森から都市の夜景に映像が飛んだのか、物語も終わりなので解らないのですが、連想した話がありましてね、 島田荘司という人が御手洗潔という探偵のシリーズを書いていましてその「数字錠」という話。(「御手洗潔の挨拶」1989年初出) 主人公の御手洗は助手の石岡和己とこの話の登場人物の少年を伴って、もう無くなっちゃったマキシムド・パリという高級フランス料理店に行って、そのあと東京タワーの展望フロアに行くんです。 今現物がないんで文章は記憶

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          映画「唄う六人の女」考察その2

          あ、「宇和島にも三分の理」で書き忘れた、 宇和島は現実主義者です。自分の目的のために国がらみの大企業に話を持っていき、信用され用地買収を任され、何年もかけていい人を演じ、そのぶんの仕事を全うしました。 冒頭あんな細い山道であんなスピードを出したのだって、村人達を何度も送り迎えやったんでしょう、道が解っているからスピードを出せたんですよ、竹中直人氏演じる不動産屋の松根が自然に「駅まで送っていってあげたら」を言ったのも、そういう宇和島の姿勢を見ていたからとも読めます。 そんな宇和

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          映画「唄う六人の女」考察その2

          映画「唄う六人の女」考察その1

          映画「唄う六人の女」を見に行ったんですけどね、私も映画の情報を初めて見たときは「バミリオン・プレジャー・ナイトの唄う六人の女か!」と、バミリオン・プレジャー・ナイトの流れで嬉しく思いました。 んで映画が始まって題字がでたときに「〝見えない恋〟のオーケストレーション!」とワクテカしましてね、で物語が始まって… うぉお六人の女たち綺麗だ!とか水中のダンスシーンは圧巻だ!とか見てたんですけど… 面白いかつまらないかを言えば面白かったんですけどね、テーマとか山田孝之氏の演技とかで(う

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          仏教とは。

          新刊書店の宗教コーナーの前を通りましたら「仏教の13宗派」について「やさしい解説」て本を見たんで手に取って見てみたんですけどね、圧倒的多数の日本人って仏教のこと何も解ってないんじゃないかと思うようになったんですよ。 単に日本で私一人が知らなかったんだったらすいません。 ちょっと知識を目にしただけで本当の事なんか解るかよ!嘘ばっかり書くなよ!という詳しいことを知っている人、すいません、先に謝っておきます。(_ _) 読みましてね、「密教とは仏教にヒンズー教の要素を取り入れ

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          禍話リライト「団地Ⅳ階の娘」

          前回の「Ⅳ階の夢」で触れた「三階から四階に上がった段階で、娘が娘じゃなくなった気がするんですよって相談を受けた話」なんですけどね、 会社に入って二十年三十年経った男性から聞いた話なんですよ。 ( 「Ⅳ階の夢」の話はhttps://note.com/tiltintinontun/n/nae255ab783bb ) その人はもう一人の登場人物Aさんと同期入社なんです。 大きい会社で、研修が終わってからの配属部署が違いまして、社内で遠くから見るくらいの間柄になって十年十五年経ちま

          禍話リライト「団地Ⅳ階の娘」

          禍話リライト「Ⅳ階の夢」

          とある話をずっと聞いてましてね、今回やろうかなと思っていたんです。 「三階から四階に上がった段階で、娘が娘じゃなくなった気がするんですよって相談を受けた話」っていうんですけどね、 これをもうちょっと詳しく話そうかなと、端折るのはよくないから、きちんとやろうかなと思いながら、それでも前半はおちゃらけてノリで考えていたんです。 そうしたら昨日の夜、深夜三時くらいですかね、寝たらすぐ夢を見たですよ。 二時くらいに布団に入って、そうしたら、かくれんぼをする夢を見たんですよ。 それが、

          禍話リライト「Ⅳ階の夢」