なぜ先取り学習は必要なのか?
先取り学習は、大学受験においても、資格試験や就活においても、極めて有効だ。「とにかく早く始める」ことが成功の鍵である。その理由を説明したい。
復習の回数が重要である
実は、総勉強時間も大切だが、復習の回数も極めて重要なのだ。勉強した内容も、数日したら忘れる。エビングハウスの忘却曲線で有名だ。そして、復習の回数を増やすためには、先取り学習が有効なのである。開成などのエリート進学校の場合、1〜2年は先取り学習している。そのため、数学Ⅲや歴史や理科の最後のほうの単元も、何回も復習することが可能だ。しかし、公立高校の場合は先取り学習ができないため、最後のほうの単元は復習回数が少ないまま受験本番を迎えることになりやすい。
あとで習う単元を理解すると、前の単元の理解が深まる
数学Ⅰの三角比は、数学Ⅱの三角関数も習ったほうが、理解が深まりやすい。US CPAのFARでも、最初のほうの問題の現金主義から発生主義への振り替え問題や、その他包括利益は、最後のほうの単元であるキャッシュフロー計算書や投資を学んだほうが理解しやすい。そのため、完全に理解してから次の単元に進むよりも、70〜80パーセントの理解で先に進むほうが良いのだ。
先に過去問を大雑把につかむ
全ての単元を終えてから過去問を勉強するよりも、高校1年生の時点で過去問の傾向を大雑把につかむほうが良い。なぜならば、過去問に即した効率的な勉強ができるからだ。ありえないことだが、東大文科志望なのに、慶應法学部のような超マニアックな世界史用語を勉強していたら、確実に落ちる。傾向を最初につかむのも先取り学習の一種だ。これは、資格試験や就活・キャリア形成にもいえることだと思う。
早めに学習を終えると、余裕ができる
開成高校の天才生徒が、学食の券売機の行列を解消するため、券売機に変わるソリューションを開発したらしい。公立高校の生徒では不可能だろう。開成高校の生徒は、先取り学習のおかげで東大合格がほぼ確実な人もいる。そのような生徒は余裕があるから、システム開発や英会話など、ビジネスに役立つスキルを磨く余裕があるのだ。もちろん、開成でもトップレベルの生徒限定だとは思うが。おそらく、受験本番での心理状態も先取り学習してきた受験生のほうが安定しているだろう。
英語の事例
今の中学校英語の教科書は、私の頃よりも遥かに難しい。そのため、小学生のうちから先取り学習しないと、落ちこぼれるリスクが高い。私の息子は中学校1年生で英検準2級レベルなので、簡単すぎてアクビが出るとのことだが。しかし、先取り学習していない生徒にとっては地獄だろう。小学校でも英語は習うが、まるでお遊びのような授業で、まさかマスターしていないと中学校で落ちこぼれるとは認識していない子供たちが多数いるのだ。
※参考ブログ
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