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記事一覧
生物多様性の再生:気候変動防止のために
トーマス・クラウザー博士(Thomas W Crowther)による素晴らしい解説。気候変動を防止するために、森林生態系を再生する意義。
クラウザー博士の研究チームは、地球上に現在分布する樹木数が約3兆本と推定し、植林による二酸化炭素の固定が、気候変動を解決する有効な方法であることをサイエンス誌に発表しました。この結果は、社会的に反響を呼び、「Trillion Tree Initiative
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国際洞窟・カルスト年2021:洞窟生態系の生物多様性を忘れないで
洞窟生態系の生物多様性は独特で、世界中の洞窟の種多様性は、5万種から10万種と推定されています。一方で、保護区で守られている洞窟生態系は、全体の6.9%に過ぎません。
洞窟には、季節性があまりなく、温度も安定し、湿度が高い、独特な環境が維持されています。そのため、洞窟に生育する生物のほとんどは、急激な環境変化に対応する生理的メカニズムを喪失しています。
気候変動は、洞窟固有の生物多様性に大きな もっとみる
気候変動と台風強大化、そして生態系の変化
日本本土では、去年、今年と連続して、大型台風の被害が出ています。
10年前になるのですが、久保田研では、以下のような科研プロジェクトを行いました。
地球温暖化に伴う台風強大化が島嶼生態系の機能と生物多様性に及ぼす影響評価
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21310025/
沖縄には20年以上前から、強大な台風が襲来するようにな
気候変動適応を自然史ビッグデータで検討する
日本の気候変動を地図化する日本の生物多様性の持続的な保全・利用を考える場合、気候変動の影響を予測することが不可欠です。
下の地図に示した、日本の過去数十年(1980-2010年)の気候変動を見てください。地域的に気候温暖化が進行していることが明らかです。特に沖縄、九州、四国や本州の太平洋岸地域、本州中央部の山間部、北海道東部のオホーツク海沿岸地域の温暖化が顕著です。
このような長期的時間スケー