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雑誌『郷土と趣味』に投稿していた南要は加賀紫水の『土の香』にも登場

 何度か拙noteでは大阪に発行されていた郷土研究・民俗学研究の雑誌『郷土と趣味』を紹介してきたが、この雑誌には南要という人物がいることを以下の記事で紹介した。

上記の記事では、南は大阪の和泉地域の方言も研究しており、『旅と伝説』、『民俗学』、横井秀照が発行していた『田舎』(住吉土俗研究会)に投稿していたことを紹介したが、礫川全次さんのブログの以下の記事を読み直して加賀紫水の編集していた雑誌『土の香』にも南が投稿していたことを知った。この記事によると、南は『土の香』第13巻に投稿している。

家蔵の『土の香』第13巻はすべてそろっているので確認すると、南は第13巻第1号(1934年8月)に「和泉郷荘の民謡」、第13巻第2号(1934年9月)に「阿波脇町附近の俗信」を投稿している。南は他の地域の小さな雑誌にも投稿していたことが分かった。

 南はどのようにして『土の香』の存在を知ったのだろうか。以下の記事で紹介したように、『土の香』には「寄贈図書雑誌」の欄が設けられているが、第13巻第1号に寄贈雑誌として『田舎』、小谷方明の発行していた『郷土和泉』(『郷土と趣味』の前身の『和泉』とは別の雑誌)が紹介されているので、おそらく南はこれらの雑誌の発行者や投稿者を経由して『土の香』を知ったのではないだろうか。


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