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土俗趣味社から発行された佐藤清明『国立公園瀬戸内海の方言 備中島嶼考』

 私が調査趣味誌『深夜の調べ』第1号に投稿した「『土の香』総目次」で紹介したように、この雑誌を発行していた加賀紫水は「趣味叢書」として様々な本も発行していた。

この趣味叢書第二十三編として佐藤清明『国立公園瀬戸内海の方言 備中島嶼考』が発行されているが、この本の現物を確認できていなかった。少し前にこの本を入手することができたので以下に紹介していきたい。余談だが、この本は、以下の記事で紹介した楳垣実編『加賀紫水翁記念誌』(蝸牛工房、1951年)の「郷土趣味社刊行単行本目録」には含まれていない。

書名:能田氏追悼論文 国立公園瀬戸内海の方言 備中島嶼考
大きさ:約24.4cm×約16.7cm、和装本、謄写版印刷
印刷:昭和12年1月10日
発行:昭和12年1月15日
著者:佐藤清明
印刷発行者:加賀治雄
発行所:土俗趣味社 愛知県起町
頁数:28頁
部数:150部

表紙
冒頭
奥付

「能田氏追悼論文」と書名にあるので、方言研究者・能田太郎を追悼して出版されたようだ。「発行者より一言」によれば、佐藤が謄写版原紙に浄書して原稿を送付していたので、別冊として発行したという。以下の記事で紹介したように、『土の香』第19巻第2号は能田の追悼号として発行されているので、この号の別冊が佐藤の本であった。

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