『セレマ学院』セレまさ

『汝の欲することを為せ』をモットーに、豊かな感性を育てる大人の学校『セレマ学院』。運営…

『セレマ学院』セレまさ

『汝の欲することを為せ』をモットーに、豊かな感性を育てる大人の学校『セレマ学院』。運営者のセレまさです。私と一緒にオペラや西洋絵画などの芸術を楽しんでいきましょう。たまに旅行や街歩きの楽しみについても語ります。貴方とまた再開できるように、フォローボタンもポチッとお願いします。

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  • 『セレマ学院』セレまさの思い

    『セレマ学院』運営者セレまさの思いを語った記事を集めました。

  • 抵抗のオペラ

    ウクライナのために戦う人々を思いつつ、圧制への抵抗を描いたオペラの場面をYouTubeから集めてみました。 オペラに描かれているテーマは現代社会と別世界ではなく、今でも私たちの勇気を鼓舞し続けてくれていることをオペラを知らない人たちにも知っていただきたいです。

  • 最後の浮世絵師、月岡芳年の魅力

    マンガやアニメに通じる表現が見られるとして現代もなお大変な人気の浮世絵師、月岡芳年。彼の魅力、特に歴史画家としての側面についてまあまあしつこく語っています。 私は専門の研究者ではないので内容は難しくはないし、間違いも多々あるかもしれませんが、浮世絵入門として読んでいただけると嬉しいです。

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アート感覚の学び舎『セレマ学院』

『セレマ学院』へようこそ。 まず最初はここを訪れた方に、『セレマ学院』とは何かについてご説明させていただきます。 『セレマ学院』とは豊かで充実した人生を送っていただくことを目指して、アートに対する感覚を高めていく学び舎をイメージしています。 「アートがわかれば人生は豊かで幸福になり、もしかしたらビジネスにも生かせるかもしれない」というのが、私の考えです。 ですがちょっと待ってください。 アートってビジネスに関係あるのでしょうか? アートは個人の趣味ではないでしょうか? そ

    • 都会は詐欺でいっぱい!〜オペラ『ばらの騎士』

      オペラには人をだます設定が多く取り入れられています。そのほとんどは罪の無いものか、ハッピーエンドで終わる内容となっています。 『フィガロの結婚』『コジ・ファン・トゥッテ』『セヴィリアの理髪師』『こうもり』『ファルスタッフ』他にもたくさんありますね。 そうした中でも私が「これは現代的なだましの手口だな」「今なら特殊詐欺とも言えるな」と思える場面がたくさん出てくるオペラ作品があります。 リヒャルト・シュトラウス作曲『ばらの騎士』 18世紀、王朝時代のウィーンを舞台とした作品で、

      • 絵画から生まれた新しい感性 「映え」と「盛り」

        皆さんは「映え(ばえ)」写真を撮ったりされますか? それはインスタグラムなどのSNSに載せるために撮る写真で、インパクトの強い被写体を選んだり(映え)、実際以上に良く見えるように手を加えたり(盛り)したもののことです。 これらの写真はとても綺麗なのですが、個性が感じられなかったり、真実味が無い印象も受けます。 ただ撮っている本人は全くそんなことは感じていないでしょう。それよりも撮影者は自分が見たい光景、そこに収まっている自分を見ることの方に関心があるように思えます。 実はこ

        • 新年祝いと誕生日祝いでホテルビュッフェ

          明けましておめでとうございます。 長いこと投稿を怠けてしまいましたが、2024年初から心機一転で投稿を始めていこうと思います。 皆さん、今年もよろしくお願いいたします。 さて、実は私セレまさは元日生まれなんです。 世間は新年祝いで盛り上がっていますから子供の頃からいつも淡々と誕生日を迎えてきたのですが、結婚してからは奥さんと簡単な食事に行くことにしています。 で、今年は近所のおしゃれホテル『イル・パラッツォ』のランチビュッフェに行ってきました。 以前は福岡市内のビュッフェ

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          『衣のひだ』に魅せられた一日~芳年展とミュシャ展

          2023年7月21日に北九州市立美術館の分館・本館をハシゴして『アルフォンス・ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの華』と『 芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル』を見てきました。 実は大衆芸術や版画の展覧会は西洋近代絵画の展覧会と比べると、体力的にヘビーなんですよね。 小品とかデッサンが無いので全作品をガッツリ見て回ることになり、実際の滞在時間は長くなってしまいます。(興味の無い作品は飛ばして見るからだろっていうツッコミは無しで…) と、わかっていながら、今回は奥さんも付き合っ

          『衣のひだ』に魅せられた一日~芳年展とミュシャ展

          素晴らしいからといって「芸術」と呼ぶのは違う気がする。

          「○○は芸術だ」みたいな主張は皆さんも時々目にされると思います。 確かに20世紀以降「えっ、これも芸術?」というような表現も多くなり、芸術の幅も広がった反面、正直言って芸術がわかりにくくなった点は否めないと思います。 そのうち芸術が一部の“通”だけのものになるのを嫌気する動きも現れてきて芸術をポップな方法で表現しようとしたり、逆にポップな文化の中から特定のジャンルを『芸術』の仲間に引き入れようとする動きが出てきます。 それが「○○は芸術だ」に繋がっていくような気がします。

          素晴らしいからといって「芸術」と呼ぶのは違う気がする。

          字幕の無いオペラ映像を見たいときは?~原語の歌詞も大事!

          映像はあっても日本語の歌詞が無い昔と比べたら今はオペラを目にする機会も簡単に手に入るようになりました。 DVDやBlu-ray、YouTube、劇場の公式サイトなど、映像メディアは豊富にあります。 でもここで問題発生! たいていの動画には日本語の訳が付いていません。 それでなくてもオペラなんてなじみが薄いのに、歌詞がわからなくて誰が見るかーい!って話ですよね。 ネットであらすじだけ頭に入れて、後は勘で見るという猛者もおられるとは思いますが、決してお勧めできるやり方ではありま

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          映画でイメージがしっくりきたクラシック音楽

          クラシック音楽はわかりにくい。 やたらと長いし、何を表現しているのか聞いただけではわからない。 解説を読んでも難しいことが書かれていて、頭に入ってこない。 その通りです。 クラシック音楽はわかりにくくて嫌になってきますよね。 でもきっかけがあると何となくわかったような気になることもできます。 今回は音楽そのものを映像化したわけではないものの、音楽と映像が上手くマッチしていて、映像から受ける印象で大体の理解はできてしまうのではないかというものを3つご紹介します。 『ノウイン

          映画でイメージがしっくりきたクラシック音楽

          クラシック音楽と似ている曲あれこれ

          クラシック音楽を聴いていると「あれ?この曲何かに似てない?」というものに時々出会います。 それが引用なのか、たまたまなのか、無意識に似てしまったのかはわかりません。 ただ、耳に残るフレーズってあるんだなと思うわけです。 そこで今回はそうした中から私が興味をそそられたものをいくつか紹介してみましょう。 CMソング① 亀田製菓まずは鉄板ネタ、亀田製菓のCMソングです。 これは元ネタもご存じの方がおられるかもしれませんね。 似ている曲はプッチーニ作曲のオペラ『ラ・ボエーム』第二

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          『ファウスト』っぽい映画いろいろ

          ある物語に見られるプロットが他の物語に受け継がれて、想像力が広がっていくということがあります。 きっと元の物語には人間の根源的なイメージが含まれていて、それを受け継いでいくことで別の作品が生み出されていき、豊かな作品群を作り上げていくのでしょう。 今回はそうしたものの中から一つ取り上げてみましょう。 題材は文豪ゲーテの代表作『ファウスト』です。 原作の『ファウスト』を作品化したものには下記のようなオペラがあります。 ですが今回の記事では『ファウスト』と似たプロットで描か

          『ファウスト』っぽい映画いろいろ

          抵抗のオペラ(悪玉編)

          抵抗のオペラ前・後編では抑圧に抵抗する人たちの姿をオペラの中に見てきました。 今回の悪玉編では抑圧する側の身勝手さとその結末を見ていただこうと思います。 現実世界でも悪玉と呼ばれる人はいて、彼も言い分はあるでしょう。 ですがオペラの悪玉のように身勝手な考えを持っていれば、最後もオペラと同じ結末を迎えることになるのです。 そのことを今回の記事で確認したいと思います。 モーツァルト『フィガロの結婚』アルマヴィーヴァ伯爵の館で今夜結婚する予定の下僕フィガロと女中スザンナ。 ですが

          抵抗のオペラ(悪玉編)

          嫌われそうなことは早めに言っておこう

          私が『セレマ学院』を始めた理由は固定ページやプロフィールにも書いているが、それは前向きな理由だ。 しかし別の理由もあって、今回はそのことを書こうと思う。 これは人によってはネガティブなことと取られたり、反感を買うかもしれない。 だからまだフォロワーも少なく、嫌われてもダメージの少ないうちに書いておきたい。 だから今回は文体も普段とは違えている。 芸術系の情報発信はつまらないブログなどで学問的というか、真面目なジャンルの情報発信をしている一般の方は多い。 歴史や文化関連が多い

          嫌われそうなことは早めに言っておこう

          抵抗のオペラ(後編)

          オペラには抑圧される人々が反抗する場面やテーマが数多く見られます。 香港やウクライナで戦っている人たちへの共感から、オペラ作品の中で抑圧者に抵抗する場面を集めてみました。 今回は後編です。 前編を読まれていない方はこちらから先にどうぞ。 ヴェルディ『ナブッコ』イタリア第二の国歌“行け、わが思いよ” 国を失ったヘブライ人たちが祖国を偲ぶ歌です。 この動画はぜひ通して見てください。(14分ですが見る価値はあります!) 拍手の最後に観客が「イタリア万歳!」と叫んでいます。 そ

          抵抗のオペラ(後編)

          抵抗のオペラ(前編)

          香港やウクライナでの抑圧に対して私たちはどういうメッセージを発信できるでしょうか? 過去の多くのオペラ作品では抑圧に抗う人々が描かれ、今でも私たちを鼓舞し続けてくれています。 私もその中のいくつかを紹介することで抑圧者への断固たる抵抗を表明したいと思います。 動画のリンクは取り上げた場面から始まりますので、そのままご覧ください。 モーツァルト『フィガロの結婚』結婚直前の妻を狙う好色な主人・アルマヴィーヴァ伯爵への抵抗を誓う下僕フィガロ。 初演当時の検閲によって表現は

          抵抗のオペラ(前編)

          最後の浮世絵師、月岡芳年の魅力⑤

          長かったシリーズもようやく最後です。 ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。 前回の分をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。 最終回では芳年晩年の作『新形三十六怪撰』からいくつかの作品を紹介します。 この作品は芳年の画業の最終到達地点とも呼べるもので、その想像力の多様さと表現力の巧みさには驚かされます。 今回の記事では特に芳年の作品の特徴でもある「線」に注目してみましょう。 硬質な線芳年の作品の大きな特徴に「硬質な線」があります。 筆の打ち込みが強く、そこ

          最後の浮世絵師、月岡芳年の魅力⑤

          最後の浮世絵師、月岡芳年の魅力④

          前回の記事ではアクロバティックな構図や生き生きとした女性像を描く芳年の作品を見ました。 今回は芳年の作風が十分に現代にも通用し、その作品は「これぞ近代日本の絵画芸術」と呼ぶにふさわしいものだということを見ていきましょう。 芳年の西洋絵画的な表現今回の記事では芳年のいくつかの作品と西洋絵画とを並べて見ていこうと思います。 私は西洋絵画の特徴とは「絵そのものがどこか意味ありげに描かれている」ことだと思います。 そしてそうなった理由は、西洋の美術作品が“演劇的”に描かれるよう

          最後の浮世絵師、月岡芳年の魅力④