見出し画像

SNS?生配信?コミュニティ? タレント・アーティストに効果的なアプリの選び方 #1 |セミナーレポート

ヒットチャートで1位を獲得するアーティストもネットから産まれる時代。アーティストやタレントのプロモーションにおいて、SNSは欠かせないツールとなっています。流行り廃りが激しいSNS。日々新しいサービスが生まれる中、どのアプリをどのように活用するかは大きなポイントです。

THECOO株式会社では、「SNS?生配信?コミュニティ? エンタメ供給過多の今、タレント・アーティストに効果的なアプリの選び方」というテーマでセミナーを開催しました。その模様を2回に分けてお届けしたいと思います。

スピーカー:THECOO株式会社 代表取締役CEO 平良真人

代表的なアプリとユーザー特性

新しいツールが世に出るたびに、ビジネスは劇的に変化しています。特に、アプリという武器があって、日本だけでなく、中国など世界中でアプリは日々たくさん出てきています。そんな現代では、タレントやアーティストのプロモーションにおいても、どのアプリをどう使うかを選択しなければならない時代になっています。それぞれの特徴を理解することで、より効果的なプロモーションが行えると考えます。

まず、実際に、日本で代表的に使われているアプリを見てみましょう。
以下がその一覧となります。

LINE を SNS と呼ぶかの問題はあるものの、プロモーションのツールとしては非常に有効的であることは間違い無いかと思っています。
この中だと、あまり馴染みが無いのは Pinterest ですが、先日、アメリカで上場し、アメリカでは Pinterest はネットショッピングの大きな導線になっています。つまり、多くのユーザーが、ピンタレスト経由でものを買っています。日本ではまだユーザーが 400 万人と女性中心で少ないですが、グローバル戦略で考えると有効的なツールかもしれません。

そして、近年、急激に若い人達に使われるようになった TikTok。去年の流行語大賞に選ばれる程、若者に人気があるソーシャルアプリです。

もう1つ特徴があるとするならば、Facebook、Instagram は同じ会社が運営しているサービスですが、日本においては、Instagram が Facebook のユーザー数を超えています。
世界中で見た時に、Instagram のユーザー数が Facebook を超えている国はほとんど無く、そういう意味では、日本はとても特徴的な国になります。逆に言うと、Facebook は弱い国だと言っていいのかもしれません。

また、Twitter のユーザー数・アクティブユーザー数に関しては、1人当たり2〜3 アカウント持っている人も多いアプリの為、実際のアプリのダウンロード数とユーザー数は違うと考えるのが妥当です。

これらの代表的なアプリは、数多くあるソーシャルアプリのごくごく一部です。今は、ウェブサービスよりアプリサービスの方が多く世に出てきており、アプリがより使われている時代であると言えます。そんな数えきれない程あるアプリの中から、どれを選んでどう使うかを決めることはとても難しくなっています。

マインドシェアを高めるためにはアプリが不可欠

まず、考えないといけないことはとてもシンプルで、ユーザーも同じようにたくさんのアプリと接しているということです。それ以外にも、ブラウザベースでたくさんのサービスを使いこなしています。だからこそ、どうやってアプリという武器を使って、ユーザーの頭の中で、アーティストやタレントのことを常に思い続けてもらえるようにするか、「マインドシェアをどう獲得するか」がとても大事になります。

マインドシェアを獲得するというのは、好きな人がいたら、好きで好きで、ずーっとその人が気になるみたいな状況です。そういう想いを向けてもらうには、いかにその人を想い続ける、想い出すきっかけが作れるかということに限ります。その1番のきっかけをつくるのは、やはりアプリです。なぜアプリと断定しているかというと、これが実際のデータ面でアプリが大事だということ示している図になります。

※出典:LINE調べ(訪問者留置調査・2017年4月実施 )

これが何を示しているかというと、スマホしか使っていない人、スマホとPC両方使っている人、PCしか使っていない人、それぞれどれだけの層がいるかということを示しています。30〜40代の特に会社で事務作業をされている方はPCを使いこなすと思うのですが、まだまだ大多数の人は、スマホしか使っていないということがわかります。そうすると、WEB はブラウザを開かなければいけなく使用しづらい。プッシュ通知なども使えない為、不便になり、マインドシェアを獲得する為のきっかけ作りが難しくなります。

そして、アプリだとしても、スマホで見るとなると、画面に置けるアプリの数に制限が出てきます。通説では、1画面目にアプリが置かれるか置かれないかが、アプリが使われるかの生命線になるとも言われています。
アプリをどれだけどう使ってもらえるか、またそのアプリにどれだけタレント・アーティストが出てくるか。情報や接触機会がどれだけあるかが大切であることは、データ面から見てもわかることかと思います。

少し余談になるのですが、5Gになると、スピードが Wi-Fi よりも早くなります。外を歩いていても Wi-Fi よりも常に早い速度で、スマホ経由でデータ通信ができるようになります。ストレスない速度で、Netflix なども見ることができるようになります。そうなれば、更にスマホを活用することが当たり前になっていくと思っています。だからこそ、ポイントとして、スマホの画面をどう制するかがより大事になっていきます。

スマホの普及と共に加速する”検索しない”文化

以下の記事は、2016年に福岡で行われた B Dash Camp というスタートアップイベントで、GENKING さんが言っていた言葉をまとめた記事になります。

この話しの中に、「 Google では検索しないですよ。Google の検索結果は嘘が多くて SEO ばっかりだから」という話しがあります。私はこの場所にいたのですが、前職が Google にいたこともあって、「なにをこの人は嘘を言っているんだ」と心から思いました。検索しない人がこの世の中にいるわけないじゃないかって。なぜかというと、検索してもらうということを一生懸命勧めて自分のビジネスとしてやってきたので、信じられなかったんですね。

その後、会社に戻ってきて、当時は、インフルエンサーマーケティングをメインでやっていたので、Instagram などで活躍するインフルエンサーに話しを聞いてみたんです。
そしたら、実際に検索していない人がいて、その子達は、自分の行きたいレストランを探すのに、Instagram で探したり、食べログのアプリを開いて探していたんです。もっと言うと、髪型をどうするかも Instagram でチェックして、自分の好きな洋服やコーディネートを考えるのもファッションアプリでチェックする。
検索で何かしら能動的に「これがしたい」って考えてアクションを起こす人が少なくなってきているということがわかりました。検索は、なにか目的がないとしない。ぼーっと検索だけする人ってなかなかいないんです。

Google の悩みはいつもそこにあったのですが、逆に Google の発見は、能動的にすることには必ず情報は届けられるということだった。世の中に情報はたくさんあるので、その情報を適切に届けてあげますよと。
ただ、検索しない人に Google の検索サービスはなんの意味もなかったですね。スマホという受け身のデバイスができてしまったがゆえに、能動的に動くことさえ面倒くさい。楽な方が良いし、そういう時代を加速させている GENKING さんの象徴的な言葉。これはもう3 年前の話しなので、実際はもっともっとユーザーの動きとして加速しているとお考えいただいてかまわないと思います。

スマホの1画面目をどう制するかが鍵

今スマホネイティブと呼ばれているスマートフォンしか使わなく、スマホですべての生活・情報処理をしている人たちは、情報を引き寄せています。
SmartNews のようなニュースメディアが増え、自分の欲しいジャンルのニュースだけを常に見られるような状況にあるので、自分で取捨選択している状態です。若い人たちを中心にとても上手にやっているということだと思います。

気になるものはとりあえず溜める。スクショ・メモ・SNS などで自分が必要と思うデータを貯めて行く。一番最初に説明した Pinterest はそういう需要もあるアプリです。自分の気に入った写真に「ピン」という画鋲のような機能があって、それを置くとそのピンを刺したものが自分のアカウントに貯まっていくような構造になっている。
そこから、今度は自分で能動的に貯めるんじゃなくて、勝手に貯まるようにする。自分が”いいね”していたり、フォローしている人も「これ良いな」と思ったものをピンして貯めていく。フォローしている人が薦めるものだったら、自分も良いなって思うようになる。そうすることによって、自分のところに情報が自然と集まってくることになるんです。

こんなのあったんだ…というような新しい出会いは見つけにくくなった可能性はありつつも、引き寄せることによって、みんなが好きなものが私も好きになるという状態は加速されます。今までだったら、みんなが好きなものが私も好きになるまでにある程度時間が必要だったんです。
アーリーアダプターと呼ばれる、新しい製品やサービスを比較的早いタイミングで利用する方が好きになって、そこから徐々に広がっていたのですが、その時間が圧倒的に短縮されるような形になりました。
そうすると、繰り返しにはなりますけど、スマホの画面、7,000近くあるアプリの中で、1番目の画面をどう取っていくかがとても大事になってくると思います。

要するに、最初の画面に置かれるようなアプリを活用して、タレントやアーティストのファンの熱量を高めていく、それがとても大事になると思ってください。


つづく

SNS?生配信?コミュニティ? タレント・アーティストに効果的なアプリの選び方 #1
SNS?生配信?コミュニティ? タレント・アーティストに効果的なアプリの選び方 #2


fanicon は、アーティストやタレント、インスタグラマー・ユーチューバーなどのインフルエンサー( アイコン)の活動を、コアなファン( コアファン )と一緒に盛り上げていく会員制のファンコミュニティ アプリです。


この記事が参加している募集

イベントレポ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?