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万里の長城はどこまでも長く遠く、中国の都、北京滞在記【DAY35-38】|働きながら世界一周

中国最後の訪問先は北京。
北京訪問の目的は主に2つ。

①万里の長城に行くこと
②モンゴルに陸路で国境越えをするための経由地

首都だから、人が多くてビルも多くて
嫌になるんじゃないかと思っていたけど、
むしろ緑も多くて綺麗で、過ごしやすい場所だった。

そんなこんなで、4日間の北京滞在記を書いていく。


1.寝台列車で西安→北京へ

ベトナム鉄道に続く2回目の寝台列車。

中国の高鉄と呼ばれる、日本の新幹線のような乗り物。
あらかじめTrip.comで予約をしておいた。

西安の駅について、改札でパスポートを見せてホームに入る。

階段をおりた瞬間、目の前にはどこまでも広いホームが広がっており、そこに新しくてスタイリッシュな列車が奥のホームまで伸びていた。

西安駅のホーム

列車に乗って自分の席を探す。
今回も4人キャビンの下段にしていた(それで確か9,000円くらい)。

電車の席

同じキャビンには中国人のおばあちゃんが一緒だった。
北京出身で、西安には旅行で来ていたらしい。
たくさんのフルーツなどの食べ物を持っていて、ゆでたまごを私にくれた(笑)

中国の人もいろんな人がいて、私たちが観光地でよく目にするうるさくて自◯中に見える人たちもいるし、穏やかで優しい人もいる。今回一緒になったおばあちゃんは穏やかで優しくて、品のあるおばあちゃんだった。
私たちが物事を見るのは、いつも決まった角度から見える景色であって、
角度を変えて物事を見ていると、違う景色が見えるものだあなあ。

中国の高速鉄道は新しくて、綺麗で、速かった。
中国のトイレは基本和式のトイレが多いけど、この列車のトイレは洋式だった気がする。いや、どっちだったか記憶が曖昧だ(笑)

夕方の18時すぎに出発した列車は、次の日の7時前には北京についた。
まだもう少しかかると思っていたから、隣のおばあちゃんがもう着くよ、と教えてくれて、慌てて準備した。

2.北京についてホテルを目指す

北京西駅というところについて、そこから今回泊まるホテルを目指す。
今回最初の2泊は、万里の長城の近くで泊まる予定だった。

どうやって行くかも無計画だったので、とりあえず駅を出て、お決まりのスタバに行って、少し仕事と行き方のリサーチをした。朝7時にお店に入ったら、ちょうどお店がオープンした時間帯で他のお客様はおらず私1人だった。

コーヒーを買って、仕事をしていると、店員さんがおそらく余り物なのか
中国版水羊羹のようなお菓子をくれた。こういうその国らしいお菓子がスタバに置いてあるのも、国の特色を感じられて面白い。
寒天のような透明の側に餡が包まれている。ちなみに、2つくれたのだけど、それぞれ味が違っていて、1つはマンゴーで1つはココナッツだった。

スタバでもらったお菓子

北京西駅から、地下鉄を3回くらい乗り換えて、昌平駅というところを目指した。そこからタクシーで1時間、2000円ちょいくらいの金額でホテルに着いた。

北京市街地のホテルが高かったのと、どうせ万里の長城に行くから、万里の長城に近い方が良いかと思って今回のホテルを選んだのだけど、タクシーもほとんど通らない、山の中のホテルだった。北京とはいえ、静かで穏やかで、建物といえばぽつぽつと民宿が並んでいるだけ。空気が綺麗で、自然の音が聴こえた。

ホテルに着くと、オーナーの奥さんとその娘さんが歓迎してくれた。入り口を入るとカフェと食堂になっていて、さらにその奥に行くとヴィラのような宿泊部屋がある。ホテルは色とりどりのお花で彩られていて、中国らしさもありつつ、華やかで美しかった。部屋も可愛らしい部屋だった。

ホテルのレストランとカフェ

部屋で休んだ後、夕方ごろに餃子作りのイベントをやるというので、参加してみた。参加者は、ヨーロッパ系の家族(おばあちゃん、お父さん、お母さん、息子はゲームに夢中で不参加)が1組と私だった。

手作りの生地を奥さんが手際よくちぎり、伸ばし、餃子の皮を作っていく。私たちはその皮に餃子の餡を包んでいく。オーナーがお手本を見せてくれて、それ通りにやろうとするが、なかなかうまくいかない。私は大体餡を入れすぎて、はみ出してしまう失敗を繰り返していた。
途中からなんとなく、うまく作れるようになってきた。そんなこんなで皆で小一時間かけて、おそらく200個くらいの餃子を作った。

餃子作り体験

夜ごはんは、餃子の食べ放題+スイカとおかずの食べ放題。手作りの餃子は皮がもちもちしていて、餡の味もにんにくが効いていて、かなり美味しかった。私1人で20個くらい食べたけど、一緒に作ったヨーロッパ系のご家族は1人5個くらいしか食べてなくて、ちょっと気まずかった。

夜ご飯の餃子とスイカ

あとスイカが甘くてジューシーで、本当に美味しかった。これも3個くらい食べた(余ったらもったいないし、、笑)

3.いざ、万里の長城へ!

次の日の朝から、いざ万里の長城へ。朝早くに行って午前中には終えて、午後は仕事をしようと思っていた。

万里の長城は、いくつか見に行けるスポットがあり、1番有名なのは八達嶺長城。ここは北京市街地から1時間半で行くことができ、観光客が多いことでも知られている。その次が、慕田峪長城。ここは八達嶺長城ほど人が多くなく、壮大な景色が楽しめることで知られている。私が泊まったホテルは、あまりメジャーではないが隠れスポットである、黄花城水长城というところに歩いて行ける場所にあった。

8時半からオープンするというので、ホテルを朝8時過ぎに出て、ゆるやかな坂道を歩いて登る。20分ほど歩くと、どうやら駐車場のようなところが見えてきて、そこを抜けると飲食店やカフェが並ぶ通りに出て、さらに歩くと黄花城水长城の入り口にたどり着いた。

長城への入り口

入場のためのチケットカウンターがあったが、ここも基本WeChatでチケットを買うスタイル。窓口はそもそも空いてなかったが、スタッフのお姉さんに聞いたらチケットを発券してくれた。

観光バスで来ている中国の団体客が同じ時間帯くらいに入場していて、その人たちと一緒に、長城が見えるスポットを目指す。

案内板がある

ちなみに、黄花城水长城というのは、黄花城と水长城の2つがあるということ。つまり、同じ場所に2つのスポットがある。黄花城の方はいわゆるよく見る万里の長城の見た目に近く、周囲に黄色い花が咲くことからその名前がつけられたらしい。水长城は、城の中でも唯一水辺にある長城で、湖と長城の美しい景色を見ることができる。

上記を私は最初きちんと理解していなかったため、中国人観光客になんとなくついていったところ、水长城の方に行くことになった。歩いて登るか、ケーブルカーに乗るか、選ぶことができるようで、ケーブルカーで登ってから歩いておりようと思い、ケーブルカーの方に進んだ。

ケーブルカーのチケットカウンターに行くと、スタッフのおばちゃんが何人かいて、行きのチケットがほしいと伝える。そうすると、1人のおばちゃんが、ケーブルカーで行ったら帰りは歩いて帰れない、と言う。どういうこと?ってなったけど、そういうなら仕方ないと思って、行きのチケットだけなら80元のものを120元(2,400円くらい、たけえ)の往復チケットを買った。ただ結局、帰りは普通に歩いて帰れたし、おばちゃんが勘違いをしていたのか、観光客向けに嘘をついたのかはわからない。
全体を通して本当に素晴らしい場所および体験だったからこそ、ここでのおばちゃんとのコミュニケーションが唯一の心残りである。一般の人ならまだしも、施設のスタッフが観光客に向けて嘘つくとか、質が悪いことするのはやめてほしいよな、、と思う。まあ本当に嘘ついたのかはわからないから、なんともいえないけど。

ケーブルカーの乗り口

ただ、ケーブルカーのライディングは、めっちゃ楽しかった(笑)
シートベルトをつけて、発車をする。乗った瞬間、急角度なコースが目の前に現れ、ジェットコースターが頂上目指して上方にゆっくり登って行くような感覚を味わうことができた。1番上に辿りついた瞬間、本当にジェットコースターみたいに急速度に車体が落ちていく、、わけではなく、コースは平面になり、そして気づいたら上にいたスタッフの人に降りろ、と言われて慌てて降りる形となった。

ケーブルカーで斜面を登る

ケーブルカーを降りてからは、壮大な山々の景色を望むことができ、そして目の前に長城の一部が現れた。

頂上から、長城の(紛らわしい笑)階段を降りていって、元々いた水辺の近くまで戻るというコースだったのだが、逆側の長城にも行けるかもしれないと思って行ってみる。目の前の山に、どこまでも長城が続いていて果てしない。行ってみたい気持ちに誘われ、途中まで進んだところ、進入禁止になっていた。

どこまでも続く長城の景色

仕方なく、通常コースの方に戻り、階段を降りていく。いろんな形の城が現れて、湖も見ることができて、美しかった。

湖を見ながら長城を下る
途中のお城

道中、自然あふれる場所だったので、いろんな生き物達と出会った。1番多かったのは、毛虫。毛虫は毛虫でも、見た目がIKEAの家具を組み立てるときの太くて長いネジみたいなやつだった。くねくねしていなくて、やたら真っ直ぐなのもIKEAのネジそっくりだった。また、長城の隙間から、小さな蛇が舌を出しながら、こちらをのぞいていた。虫や爬虫類はあんまり得意ではないので、恐怖と戦いながら、階段を降りていく。
そうすると、湖の上の透明な橋に降りることできた。そこから、また急な階段を登って行くと、入り口まで戻る道か黄花城まで行ける道に分かれていた。

透明の橋
橋を渡った先に、さらなる階段。そして黄花城に延びる道

せっかくなので、と黄花城も途中まで行ってみることにした。
こちらは、私たちがイメージする、THE 万里の長城という雰囲気。レンガで作られ、両端を柵で囲われた長城の道がどこまでも続いている。美しく、壮大な景色だった。

黄花城

1個言えることとしては、万里の長城は、ほぼ山登りだ。アップダウンが激しいし、どこまでも果てしなく長い。体力と時間があるときに行くことをおすすめする。黄花城も行けるところまで進みたかったけど、先の方に急傾斜がありそうだったので、途中で引き返した。滞在時間は、水长城と黄花城でトータルで2時間ちょっとくらいだろうか。

北からの国の防衛およびシルクロードの確保のために作られたという万里の長城だが、これが日本列島を囲むくらいの長さ存在しているのは本当にすごい(万里の長城の長さは東の「山海関」から西の嘉峪関(かよくかん)まで総延長は6352kmで、北海道から沖縄まで日本列島を囲む距離。公式な総延長は21,196.18kmらしい)。これだけの長さになるまで、2,000年以上の期間をもって作り続けられてきたものって、世界に他にないんじゃないか。期間もそうだけど、歴史を紡いで多くの人たちが建設に参画していたのだろう。

私が見たのは長城のたったの一部。中国って本当に広いし歴史ある大国なんだなと改めて思った。

4.北京市街地でランニング

北京3日目の朝、お世話になったホテルを後にし、バスを乗り継いで北京の市街地に移動した。その日は北京市街地にある、ホステルに泊まる予定だ。

中国内のバスも地下鉄も、全部AlipayかWechatで乗れるようになっている。私はAlipayでバス用のQRコードを発行して、それを乗車時および降車時にかざすと自動的に支払いがされる。便利。10キロ以内なら20円くらい。やすい。朝9時過ぎにホテルを出て、市内についたのは11時過ぎだった。

ホテルの近くの通り。観光客で賑やか

バスの中で中国人のおじさんに話しかけられた。中国語喋れない、、と言うと英語で話してくれて、どうやら私の持っているバックパックがどれくらいの容量か聞きたかったようだ。46リットルだよ、と伝えると、「Good Bag!」と言っていた。おじさんも旅人か、もしくは旅人を目指しているのか。

北京に移動したときの夜行列車のときも感じたけど、中国の人は人との垣根があまりない気がする。その場限りで出会った知らない人でも普通に話している。だから、私も大体中国語で話しかけられて、ごめん中国語喋れないってなって、おお、、となるシーンが何回もあった。ちょっと寂しい。

北京市街地で、有名な観光地といえば、中国映画とかでもよく見る故宮院、紫禁城、そして天安門広場、頤和園など。紫禁城と天安門広場は行きたいなと思っていたのだけど、チケットを予約しないと入ることができず、短い滞在日数の中で予約できる日程がなかった。事前に予約しておけばよかった、、と思ったけど、仕方ない。

ということで、少しでも北京の街の雰囲気を味わおうと、北京4日目の朝にランニングをした。天安門などの観光スポットを遠目から見て街の雰囲気を楽しむという目的。ホテルから、大体6.4キロくらいの天壇公園まで行って、そこから天安門まで移動し、ホテルに戻るという道のり。

天壇公園。奥の方に見えるのが有名な寺院
天安門広場の入り口

感想としては、やっぱり中国は広いし交差点から交差点までの距離が本当に長い(笑)ということで、天壇公園までは頑張って自力で行ったけど、その後天安門まではタクシーで移動し、人混みを潜り抜けて地下鉄に乗ってホテルまで戻った。

ちなみに、北京の地下鉄は、④号線とか②号線とか、路線によって色が分かれていて、日本のメトロみたいな感じで、乗り換えにも不便を感じなかったし、Alipayで運賃も払えるし、とても便利だった。あと、中国の地下鉄の駅(駅に限らず空港やバスセンターとかもだけど)では、必ず荷物のセキュリティチェックをされる。少々めんどくさいけど、それで安全が確保されるのであれば良いと思う。

北京は大きいビルもたくさんあったけど、東京みたいに所狭しとビルが並んでいる感じではなく、やっぱり建物1つ1つに余裕がある。道路も広い。あとは、似たような雰囲気のビルがいくつか連棟で並んでいることが多かった。街の雰囲気として、東京というより、どっちかというと横浜とか、札幌に近いのかなと思った。

5.北京グルメの数々

北京では、観光地のほか、とにかく色んな中国グルメをたくさん食べた。それらを紹介していく。

①黄花城水长城の近くのレストランのおじさんにおすすめされた、豚肉の黒酢煮込みみたいなやつ。美味しかったけどすこし八角っぽいクセあり、食べ応えありすぎて途中から飽きる(笑)

肉、肉、肉!

②ナス料理をよく見かけたので、ホテルのレストランで、ナス炒めを頼んでみた。ご飯とよく合う味付けで、ナスがとろとろで美味しかった。

ナスの炒め物とスイカのジュース

③茹でられたホルモンが入った麺。北京では茹でられたホルモンのことを、爆肚というらしい。担々麺みたいな味付けでめちゃくちゃ美味しくて感動。この味付けが美味しすぎて、最後ご飯いれて食べた(笑)

爆肚が入った麺。激うま。

④牛肉を小麦粉の皮で包んだ牛肉餅。結構これは北京のどこでも結構売っていて、めっちゃ美味しかった

皮がぱりぱりで香ばしくて、中のお肉も美味しい

⑤北京の伝統的な麺料理。炸醤麺。野菜とお肉、味噌を麺と混ぜて食べる混ぜ麺。麺が太めでもちもちで美味しかった

炸醤麺

⑥最後北京北駅で食べたルーローハンっぽいご飯。麺ばっかりでお米が食べたくなって。タレがあまくて美味しかった

ルーローハン(?)

6.まとめ

首都だからすごく都会的な雰囲気を味わうと思っていたら、良い意味でローカル感もあり、自然もあり、中国らしさもあり、それでいてやはり大都市だった北京。そして中国旅行の最後の都市になった北京。

今まで物理的な距離は近かったけど、心理的な距離やネットワーク規制などもあり訪れていなかった中国だけど、1度訪れてみると、現地の人の温かさやキャッシュレススタンダードの便利さも感じられて、また来て、今回行けなかったところ、やれなかったことをリベンジしたいと思った。

全体を通して不便なところといえば、基本は中国語しか通じないところ、中国の電話番号がないとサービスが使えないことが多いこと、乗り物の添乗員さんの話が長いこと、観光地の人が多いことくらいだ。

でも治安は良いし、みんな助けてくれるし、ご飯も美味しいし、見るべきものや学ぶべきものも多い。

1つ疑問に感じたことは、めちゃくちゃ美人な中国人女性の隣には、一般的に見た目がかっこいいとはいえない(例えば少し太っていたり、少し年齢差があったりとか)男性が歩いていることが多かった。いや、これは多様な価値観があるからなんともいえないけど、それでもアジアの俳優さんがかっこいいの代表だとするならば、それとだいぶかけ離れた外見という意味だ。本当に至るところでそういう中国人カップルを見かけた。完全なる主観であるが、中国人男性で、かっこいい!みたいな人はほとんど見なかった。対して中国人女性はスタイルが良くて、アジア人系の美人の方が多かった。

中国の女性が男性を選ぶ基準は、見た目ではなく、経済力や権力なのだろうか。それとも、かっこいいの基準が日本と違うのか。

何はともあれ、中国の旅はこれで終わり。北京の駅から夜行列車で二連というモンゴルとの国境沿いの町まで行って、そこからバスで国境を越え、今度はモンゴル側のザミンウードという国境沿いの町からウランバートルまで夜行列車に乗る。無事に国境越えできるのか。

まだまだ旅は続くよ!


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