見出し画像

㉚(時間外労働時間年960時間)NHKクローズアップ現代の特集から㉚【TPPI】

だいぶ以前にシリーズを書いていました

医師の働き方改革についていくつか記事を書いておりました


先日NHKのクローズアップ現代で特集



虫の目 鳥の目 魚の目 コウモリの目


先日の投稿では基本的には誰の決定もバランスの中での苦渋の決断で悪意を持っているわけではないと書かせていただきました。(もちろんいろんな忖度や業界への気遣いや微調整などは政治的マターではあるのかもしれませんが、そこまでは我々には伺い知ることは出来ないのでそこには触れないことにします。)

コントロールできないものをどうする?


もちろんルールなどが決定されるまでは、様々な交渉や議論は出来たとしても、決まった以上その中で【現実的に】対応するしかないのです。
それは諦めと取られるかもしれませんが、そういった力がない以上 長期的には選挙などでしっかり意思表示をすることも大切ですが直接的なパワーや短期的に変えるパワーは持ち得ない以上、TPPIに対応するしかないのです。(TPPIは後述)

上の記事に書かせていただきましたが

診療報酬-5.5%?
先日、以下のように 「診療所(クリニック)報酬単価を5.5%程度引き下げる」提言をされました。

医療制度については個人的な意見は医師としてそして一般の国民としてPros and Consの意見は色々あります。


しかし、これは財政や国家運営をしている人々が様々なバランスで考えて行ってるので医療従事者だけの当事者の下げられて困るという意見だけではない視点だけで反対することはできません。

基本的に点数については個人のクリニックの医師にはコントロールできないものです。決まったものを粛々と受け入れるしかないと個人的にはおもっております。(考えることは色々ありますよもちろん)

「自分がコントロールできるところ」「自分がコントロールできないところ」をわけて考え自分で変えることができることに力を注ぐ

今回の診療報酬改定についてはまだまだ(2023年11月22日時点)最終決定ではないですが、診療所に関しての国の考え方がクリニックの院長先生はおわかりになったと思います。そういった意味で患者さんに迷惑がかからないようにしながらも運営・経営のスリム化をしなくてはなりません。その1つがやはりIT化や連携だと思います。

TPPI


それがいつも意識しているTPPIです
(TPPI:Theoretically possible,But Practically Impossible)
理論上は可能、でも実際には不可能なことを解決したいというのを常々思っています。
それは、個々の医療機関の文脈でいうと
・働き方改革に反対すること
・患者さんの求めることをすべて受け入れること

などは理論上は可能です。しかし、いろんなリソースを考えると現実的には不可能です。

その中で出来る可能性のあるものを少しずつ合意形成を出来るようにするしかないのです。

クールビズ、リモート勤務、新研修医制度、そして働き方改革


最初は抵抗がありましたが今や当たり前ですね、ネクタイしている方が少ないと思うくらいです。そして患者さんでも完全リモートの方も増えてきました。研修医制度のマッチングの移行期は医局なども大騒ぎでしたがその時期を越えて現在は定常状態になっています。

したがって、来年度からは移行期に入るため、そこに巻き込まれる患者さん・医師・医療機関・行政機関は大変だと思います。虫の目的には「誰得?」状態だと思います。

なのにそれを実行するのは鳥の目・魚の目・長期的には全体最適になり定常状態になると誰かが期待値を計算した結果だと思うようにしています。

クリニックの先生方・病院の先生方


病院の経営を管理する事務方や医局の方々は胃の痛い日々を過ごされているかと思います。クローズアップ現代でもあったように色々な工夫をされていると思います。

大切なのは今までの仕事量のままで残業を減らせば患者さんにしわ寄せが来てしまうのは避けられません。

現実的には
・病院の患者さん数を減らす
・でも患者さんの不満を減らす
・現場の医師の残業を減らす
というパズルのような針の穴を通すようなものを目指す必要があります

病院としては患者さんが減れば減収になるので残業代の減少とのバーターだと思います。
1-新規患者さんが増えるように自院の強みを周辺に伝える
2-患者さんの不満は担当医との人間関係が切れることについては残念としか言いようがないです。しかし、適切な診療所に逆紹介出来るようにする
3-タスクシフトやIT化や時間外労働を減らす

などが大きなものだと思います。

これは運営思考から経営思考へのシフトチェンジ


今日はここまで



前回の記事で書いたリスト

・誰も間違ったことは言っていない。(済)
・過渡期には混乱が起こるだろうなー(済)
・全ての満足を得るのは現実的ではない(済)
・決断の必要性(済)
・現実的な対応を少しずつ積み重ねる必要(済)
・納得感のための教育・啓蒙(済)
・医師であっても自分や家族が患者になったときには不安という現実(済)
・決断する人と意見を言う人の相互理解(済)
・改めて開業医の役割の大切さ(強引ですが)

を実感しましたので、そのあたりをしばらく以前の記事を引用しながら改めて書いていきます。



(再掲)960時間時代に起こることは 「じゃない」

・タスクシフト(これまで医師がしていた仕事を医者「じゃない」 看護師さんや薬剤師さん)
・IT化(これまでのアナログ「じゃない」)
・AI診断(これまでの経験「じゃない」)
・オンライン診療(これまでの対面診療「じゃない」)

【ヨーロッパ文明における軍事革命の背景軍隊を維持するための【人件費が重かった】ので武器が発達した】

【ゴールドマンサックスでは2000年には600人のトレーダーが2017年には2人にまで。この背景にあるのは人工知能技術。この技術を呼び込んだのはトレーダーの【人件費が高かった】ことだ】

【イノベーションの多くは人件費の問題のないところをターゲットにしないのである。【医師の人件費は?】リフィル・認定看護師などは【医師の人件費】をターゲットにしていないですか?】

井手「つまり医師がいなくても良い部分は出来るだけ減らそうとする未来が見えませんか?」
XYZ先生「以前も 怖っ!といった記憶があります

診診連携でも病診連携でも【じゃない】症例を相手に送らないように気遣いをしなくてはならないんです。そして クリニックの院長のように経営や評判が我が事化している先生方は紹介先の重要さをご理解いただけると思います。そして紹介先情報というのがGOOGLEではわからないと。ですので【いつもの紹介先をシェアしましょう】を十分にご理解いただけると思います

病院の個々の先生方は毎日多忙な勤務をされていて、経営や評判について我が事化していないので病院の管理側の方々が率先してケアして行く必要があると思うのです。それが①-㉖回までずっと最初に入れている 

大病院はクリニックの紹介先なんて知る必要ない?です。必要あると信じます。


「クリニックの紹介先必要だというストーリーわかった!」という病院の働き方改革担当の方 ご連絡下さい

これまでは医師個人の参加というのを前提に設計しておりましたのでまだ病院の方の参加の仕方などは考えている最中ですが 実験的に参加したいという病院関係者の方是非連絡いただけると幸いです

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)


「じゃない」数珠つなぎでDr探し

最初のドクターAは「私Dr.Aの専門性じゃない」ということでDr.Aが知る【より確度の高い】Dr.Bにつなぎます。そしてDr.Bが「私Dr.Bの専門性じゃない」ということでDr.Bが知る【より確度の高い】Dr.Cにつなぐという形で藁しべ長者のようにより適切な医師に出会う確率が上がるのです。

他の医師を探せないように 自分も探されていないという【ため息】を解決したい


NYAUWの活動リンク


よろしければサポートお願いします。 NYAUWの活動は現在マネタイズを考えずに意義のみを追求するフェーズです。 ニッチな分野のやせ我慢プロジェクトですので お気持ちだけでも嬉しいです。