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⑩鬼ふうじ小平と形塚龍三⑵
黒い侍は、
刀のこいくちを切り、柄を握り、
抜刀術の構えをとった。
足のつま先を、
ジリジリ、ジリジリと、
敵の注意をそらすよう音を立て、
場馴れした雰囲気で間合いをはかってきた。
小平「…。
!!
(まさか!?)」
小平は、その男の刀の構えと足くせを充分に理解していた。
小平「…(頼む!!杞憂であってくれ!!)」
と、
小平は一打目の牽制に、
数ある剣客にしか返せない
⑨鬼ふうじ小平と形塚龍三⑴
浮き世平原の戦さから二日後の午前。
形塚龍三は、
現在の君主、バック ディナーから授かった、
吸血鬼退治用の杭を、
外出用の着物のふところに収めた。
一方その頃…。
鬼ふうじ小平は、
今日の夜、
一太刀と浮き世騒動の今後について、
熱く語る事を楽しみにしながら、
午前中の内から、
一太刀の母家界隈で釣りを始めていた。
小平「早く、夜が来ないかの〜。
いったい何を話そうかの
⑧浮き世藩 攻撃部隊 隊長 「形塚 龍三」
浮き世平原いくさの次の日。
浮き世藩 攻撃部隊 隊長 「形塚 龍三」
(かたつか たつぞう)は、
夜、ひそかに落雷神社を訪れていた。
ザ、ザ、ザ、ザ…。
(草履の音。)
神社むかって左側の放生池(ほうじょうち)で
立ち止まり、
龍三「…。」
龍三は何を思ったのか、
いきなり放生池に向かって、
その身を勢いよく投げ出した。
バチバチバチ…!!!
池の上空で、
龍三と静電気
⑤吸血鬼武者・ドラキュラ アーミー
煌々と輝く満月の夜、
浮き世城ちかく浮き世平原で、
ポンっと、
一つののろしが上がった。
…。
ーその日の朝ー
鬼ふうじ小平は、
浮き世藩・藩主から、
直々の任務があると言われ藩に呼ばれた。
それは、
藩が機密に入手した情報で、
兵達、残党一派が、
浮き世城ちかく浮き世平原で、
おおぴっらに戦さを始めると言う、
内容だった。
大名「鬼ふうじ小平、
兵達、残党一派が、