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学会の会場はどう決めるか?

この度、ありがたいことに学会長に任命していただきました!

このnoteでは学会の運営側からの目線で【第28回福岡県作業療法学会】の学会長である私が、学会が出来上がるまでの課題や奮闘についてを書いていきたいと思います。

今回のテーマは「学会の会場はどう決めるか?」です。

学会にとって学会会場は大きな関門の一つです。

学会会場を決めるということは、その学会の枠組みを決めるということです。

どんな学会であっても、学会会場のキャパシティー以上のことはできません。

後でどれだけやりたいことが出てきたとしても、その会場以上のことを捩じ込むと、どうしても無理が出てきます。

つまり、この会場によって、学会の雰囲気や日程やスケジュールなど諸々が決まってきます。

今回、会場を決めるにあたって私が注意した点やその段取りについて書いていこうと思います。

この日記がこれから学会を運営する方の何かのお役に立てれば幸いです。

※このnoteの記事は私自身の見解であり、関連する組織とは無関係であることをご理解いただきたく存じます。

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学会のテーマを考える


学会のテーマが何かによって、この会場をどのように決めるかも大きく変わってきます。

学会テーマというのは、その学会の方向性を定めるものであります。

そのテーマによって、その学会が持つ特徴のようなものが決まってくるため、その特徴を表すような企画や取り組みが展開されることになります。

例えば、

今回の学会であれば「未来へのヒント」がテーマとなっています。

未来へのヒントは「次世代を巻き込んだ新しい学会作り」という意味合いや「これからを似合う作業療法士の方向性を見出す」「新しいつながりを作る」などもこの意味に含まれます。

ということは、若い世代が参加しやすく、新規の参加者にとっても参加しやすい場所である必要があります。

また、新しい学会作りとなると、今までにないイベントや企画を行う可能性があるため、そのための場所もある程度想定して残しておくことが必要です。

学会発表の演題を増やそうとすれば、その分また場所が必要になります。そ

そうやって考えていくと、自ずと、ある程度の広さや余裕も必要になります。

だからこそ、今回の会場はその候補に上がってくるわけです。

この時点ではテーマから連想する可能性について着目して会場を選んでる段階です。


学会の日程を考える


学会の日程に関しは、背景となる協会などによって大枠が決まっていたりします。

その日程に合わせていくことは大事なんですが、その日程も少し注意が必要です。

例えば気にする項目として以下があります。

・他の学会との重複がないか
・他のイベントなどと重複がないか
・学会の開催期間はどれくらいか
・半日か?1日か?
・講師の都合はどうか

など、様々な面に関して全体的な流れを見て日程は調整される必要があります。

そもそも、希望の日程が決まったとして、その会場の日程が空いているとは限りません。

ここからわかることは、とにかく”早く動く”ということです。

これは早く動けば動くほど先手を打つことができます。

今は特にどの会場も価格が高騰してきているため、良い会場は1年前には埋まっているなんてことはザラにあります。

仮予約でもいいので、日程を押さえておくことが必要ですね。


学会の参加者を考える


学会の参加者の動線や、その会場での過ごし方をイメージすることが大事です。

・学会会場に行くのに行きやすい立地なのか
・会場内で過ごす人たちの余裕はあるか
・参加者の動線はどのようになるか
・講師はどのように誘導するか など

これは写真や図面からもある程度想像することが可能ですが、やはり一番大事なのは実際の会場の視察に行くことです。

実際に会場に行くと当日の動きをリアルに想像できます。

これは、どこまで行っても現場に行かないとわからないことです。

実際に会場まで行くのにどのようなルートがあるかなどもしっかりと確認しておきましょう。


学会の予算を考える


どれだけ良い会場があっても、予算が足りなければ、その会場を使うことはできません。

ここで確認が必要なのは、会場はどれくらいの費用を投じることができるか?

という問題を解決しておくことが必要です。

だからこそ、予算を決めることが最優先にきます。

こちらの記事でも書いたように、予算配分は学会全体を見ながら決まります。

ここのついては、学会に詳しい人にも入ってもらいながら、できるだけ早期に決定することが必要です。

あらかじめ、会場にどれくらいの予算が投じれるかを考えておかなければ、どれだけ理想を描いても、その会場を使うことはできません。

逆に言えば、その会場をどうしても使いたければ、全体予算を調整することも考えなくてはなりません。

最初にも書いたように学会の会場によって、その学会の雰囲気が決まります。

会場は予想以上に学会のイメージを作るために大きな要素であることは理解しておきましょう。

それによって、学会でできることも大きく変わってきますからね。


その他こまごま


最後に、会場によっては必ずその会場が決めたローカルルールが存在します。

なので、学会会場の担当者とは契約前に必ず打ち合わせを行うようにしましょう。

会場のどの部分を使っていいのか?
食事はとっていいのか?
販売は行っていいのか?
物品の搬入はどこから行うか?
物品はどれくらいあるのか?

など、

「それは知らなかった!」ということは会場によって意外とあります。

どんな些細なことでも聞いてみるようにしましょう。



今回は学会の会場の決め方について書いてみました。

引き続き、学会運営の応援よろしくお願い致します!

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