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バレンタインはやりません、飛び恥チョコはいりません(エシカル100考、74/100)

エシカルペイフォワードでは、2020年はバレンタインマルシェを開催しないことに決めました。

(日本的)バレンタインという、女性が男性にチョコレートやら何やらを買い贈るという集団行動は、2020年代のジュエンダー感覚からは違和感満載。職場で"女子社員"(女の子、とかよばれる)がチョコを配るなんて風習は平成で廃れたかと思いきや、まだ不文律的に生きていて同調圧力を働かせているケースもけっこう聞きます。

さらに友チョコという、美しい友情賛美風でいて人間関係を物品で表象しようというマーケティングは、縦軸だけではなく横軸でも忖度思考を働かせるためのトレーニングとなっている、なんて揶揄もできそうで、乗り気にはなれません。

暦のイベントにあわせて消費を煽る時代では、もうないでしょう。

そして、バレンタインで希少がられ好まれるチョコレートの多くは「飛び恥チョコ」ではないかと思うのです。

「飛び恥チョコ」。

ベルギーやフランスやオーストリアや、、でショコラティエが贅を尽くすなり技巧を凝らすなりしたチョコを、冷蔵で、飛行機をブンブンとばして日本にもってきて。。沢山のエネルギーがチョコ1粒のために消費されているのかと思います。

「飛び恥(Flight Shame/Flygskam)」とは、温室効果ガスを多量に排出する飛行機に乗って移動するのは恥ずかしい、という価値観で、欧州では広がっているそうです。

先日のダボス会議で気候危機がさんざん議論されていても、議論する人がプライベートジェットに乗ってきてる、みたいなこともあったようですが。だからグレタ・トゥンベリさんはヨットで移動してたりするわけですね。

人の移動だけでなく、物の移動でもこの「飛び恥」感覚は反映されると思います。アフリカで採れたカカオを欧州に運んでチョコにして、日本に運んで・・。どのくらいのエネルギーが使われて、地球を温めているんでしょうね。

それは、フェアトレードでも同じことでしょう。

まあ原理主義者ではないので目くじらはたてず、せっかく食べるなら日本でこだわって作っているBean to Barとかのチョコが魅力的ですよ、と思います。すっごい美味しいチョコ、作って売っているお店も増えましたよね。

あ、あとオーストラリアの火災などの自然災害に想いを馳せて、コアラ基金につながる『コアラのマーチ』を贈ったり食べたりするのも面白いかも。

バレンタインは、ローマ帝国下で婚姻を禁じられた兵士たちをこっそり結婚させていたバレンタイン司祭にちなむ、という通説があります。

今や結婚というかパートナーシップの形・あり方もいろいろ。

パートナーシップは、(日本では)紙を書いて法的に届け出たり、式を挙げたり、同居したり、何故か名字を片方が変えさせられたり、子供をつくったり、周囲の人にパートナーだといったり、お互いがパートナーだと思ったり、同性だったり異性だったり二次元だったり複数だったり、等々といろいろな要素に分解できるかと思うのですが、なぜかそれらのバラバラな要素を一緒にしてしまう人が多いなと思います。

バラバラな要素は1つだけ選ぶことも、全部選ぶことも、全部選ばないことも、2020年代は自由でしょう。そんな時代に、結婚が禁じられていた人たちに結婚の自由を広めていたバレンタイン司祭がいたらどんなことをするのかな、と想像することはちょっとだけ面白かったりします。

多様なパートナーシップをうみだすたくさんの思いやりに、改めて感謝をするバレンタイン・デーになるといいなと願います。それがエシカルなバレンタインかな、、と。

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