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共同親権には賛成ですが、、、。

離婚した親がどちらも親権を持つ「共同親権」導入民法改正案が、国会に提出されました。今後、国会では是非前向きに審議を進めてほしいですし、私も「共同親権」を取って離婚したかったです。
私も共同親権導入を望む立場です。ただ、検証不十分のまま通して本当に良いのか、非監護親であっても強く懸念しています。

1. 制度だけで機能しない恐れがある。

既に離婚した元夫婦でも、裁判所への申し立てで共同親権へ変更できるようにするとの事ですが、争いを蒸し返す恐れもあります。そして、場合によっては「緊急性」「急迫」等を拡大解釈されて、「色々審議しましたが、やっぱり単独親権が妥当」という結果になる可能性も高い様に思います。そうなると、面会もできないし負担費用だけ増える等の不利益を恐れて、申し立てを躊躇する人の方が多くなるのではないでしょうか。

私は調停離婚で、裁判所への申し立てにも相当なエネルギーを使いました。この時、相互に歩み寄ってあまり損をしない内容に取り決めをしています。もし私が共同親権も欲しいと主張すると、争いを蒸し返されてお金だけ取られてしまう危険性も否定できないため、私自身は「共同親権」獲得よりも実質的に息子と関われる事を優先しています。

2. 子どもの視点にも立った議論を。

「共同親権」法案も親視点で、子どもからの視点が抜け落ちている様に思います。例えば、夫婦が離婚して子どもはお母さんと住んでいるとします。そのお母さんと住んでいる子どもがお父さんと会いたいかどうか、ここが重要なポイントだと思います。
私も面会交流で定期的に息子と会う機会をもっていますが、息子が私と一緒にお出かけしていると希望している限りはそうしたいですし、そう思える様な良好な親子関係を維持・発展させていきたいのです。それは、私に親権があってもなくても息子に取ってはお父さんだからです。「共同親権」を申し立てる前に、別れた元夫婦が、子どもにとって、実態として「お父さん」「お母さん」でいられるかどうか、そこは見極める必要があると思います。

3. 家族の形は変わる。

この法案を作っている政治家の皆さんは、家族関係を固定したものとして見ていませんか?そういう疑問符がついてしまいます。
家族関係は変わるものです。例えば、私も生まれてから大学院を卒業して就職するまでは、両親と弟と4人で暮らしていました。後に家を出てからは1人だけになり、結婚してから元妻と2人暮らし、息子が生まれてからは3人で暮らしていたわけです。離婚後は再び1人に戻っています。
このように、家族関係は絶えず変化していて、今後も変わる可能性があるのです。仮に、お互い再婚した場合、もし元妻と私で「共同親権」を持っていたらどうなるか。再婚した配偶者は、息子にとっては親じゃないわけですから、相当難しい問題になってくると思います。また、息子が成人して、進学・就職・結婚等の節目になると色々変化が起きますので、元夫婦の問題をそこまで引きずらない事も親の使命であると思います。

私も「共同親権」は貰えるなら欲しいですが、それよりも未来に向かって息子、元妻、私がそれぞれ平和に暮らせる方が大切です。


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