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静かに見つめること、6月の京都旅

本日、屋久島は台風6号の影響で暴風雨が吹き荒れている。外出自粛のインドア生活。そんなわけで(?)6月の京都旅の記事をアップします。



昨年に引き続き、6月の京都を旅していた。

梅雨の屋久島から脱出する人達がいる。昨年、あまりに暑い夏の京都に驚いたのにも関わらず、JALのセールがあったことも重なり今年もまた懲りずに6月末の京都へ。

着いてみると今年の京都は昨年より涼しくて助かった。とはいえ、あまり無理してあちこち行かなくてもいいし、ホテルでの時間や美味しい食事を愉しもうという気持ちに。海外からの観光客も復活して昨年より街はさらに賑わっていた。仕事が忙しい相方とは後で合流することにして、最初の数日は一人旅を愉しむことに。

夏至の日は祇園エリアにある「」へ。
和久傳のおもたせ専門店で、趣のある場所。
自然茶を研究している方がお茶を振る舞ってくださる日で、思い出深い日に。

今回は10日間と長めの滞在だったので、6月中有効だった京都の旅行支援クーポンや旅のサブスク・HafHを活用しながら複数の場所に宿泊。海外からの観光が復活によりホテル価格は昨年より約2-3倍に高騰。昨年泊まってよかったセレスティンも2倍以上になっているので、今回は別の場所へ。

ホテルについて結論から言うと、また次回も泊まりたい宿はTHE BLOSSOM KYOTOとNOHGA HOTEL 清水京都、the hotel higashiyamaだった。次点がHOTEL CANATAとOMO5 京都三条。HafH会員にはNOHGA HOTELが私的おすすめ。(HafHの招待コードはこちら。)

○京都のホテルmemo.2023○
THE BLOSSOM KYOTO…全体的にバランス良き。ベッド周りが畳で裸足で歩けるのが心地よい。6月の時点では朝食を頼むとライトミール券という軽食チケットが付いて実質2食分になるサービスも。
NOHGA HOTEL 清水京都…デザイン性に凝っていてお洒落。館内のオリジナルアロマもいい香り。パン屋が併設、朝は焼き立てパンが買えて美味しい。予約制の瞑想ルームあり。鴨川・祇園・清水寺も徒歩圏内。
the hotel higashiyama…東急ハーベスト系列で落ち着いている。中庭側の部屋がおすすめ。徒歩圏内に平安神宮や美味しい飲食店も。
HOTEL CANATA…二条城エリア。かなりシックな内装で好みは分かれるかも。デート向きな雰囲気。
OMO5 京都三条…星野リゾートのカジュアルラインの宿。基本的に20代がメインターゲットな印象。繁華街が近いのでお店に困らない。

どうやら近年新しく出来た京都のホテルは、陰翳礼讃的にグレーやシックな色の壁紙を使うことが流行りで増えているようだった。

街に並ぶ沢山のホテルやゲストハウスを眺めながら、色々感覚が変わってきたよなあ…と感じていた。昔は1泊2000円前後の町屋を改装したゲストハウスに泊まったり、他のゲストと交流することが楽しかった。

40代が近づいている今は個室重視。笑 特に新たな交流を特段求めてはいなくて、もし素敵なことがあったら嬉しいけど、なくてもそれはそれで幸せだなという感覚。まあ、年令を重ねたってことなんでしょうな…(遠い目)

下鴨神社の楼門
下鴨神社の近くにある河合神社のご神水を使っているという和スイーツin旧三井家下鴨別邸

今回は途中で下鴨神社での「神職とめぐる世界遺産下鴨神社 京に寄り添う水と神事」ツアーなるものに参加。普段入れない場所に案内してくれたり、案内後は旧三井家下鴨別邸でご神水を使った和スイーツが付いているという…私のためにあるのか?という好みの内容だった。月2回程と開催が限られているツアーなので、日程は京都市観光協会へ。

下鴨神社の看板より
みたらし団子の真実

今回は京都の街を散策しながら、最近起こった数ヶ月前からうっすらとあった違和感が雪だるま式に拡大していった出来ごとについて考えていた。

今まで最初に感じた野性の勘なりインスピレーションは大体当たってきた。でも、相手に『どう思う?』と聞かれても「なんか違くない?」とストレートに伝えることに戸惑いがあって「よく考えた方がいいよ。」くらいにオブラートに伝えることが多かった。

鴨川沿い

でも結局のところ、もっと明確に伝えた方が相手によっても自分にとっても良かったのではということがあり。要は自分の意見に少し自信がなかったり、意見を伝えることでの影響を気にしすぎていた。

何でも指摘すればいいわけじゃないけれど、そうやって思っていること、感じていることを表現しないのは溜めてしまってよくなかったなと気づく出来ごとがあった。たとえ意見を伝えて相手や事象が変わらなかったとしても姿勢の問題として、表現する姿勢がもうちょいあってもよかったのだなと、意見がクリアであることは境界線を示すことでもあると、以前より思うようになった。

長い暖簾が多い街、京都

人と人との間における、佳き境界線とは何か。これは少し苦手でありつつも興味のあるテーマ。強烈なパワーと純度で境界線を越えていく、ONE PIECEのルフィみたいなキャラも魅力的だけど。

京都や日本文化は結界を重んじる。箸を置くこと、日本舞踊や茶道で床に置く扇子。店先でたなびく暖簾。それらは、こちらとあちら、あわいに置く境界線であり結界である。線は線でも、どんな想いと意図で置くかでその意義は違ってくるのだろう。鈍い意図で置く結界は、どちらかというと雑味のある壁という感覚がする。

銀閣寺近くの茶楼 farmoon.
今回の旅で一番印象的だった素敵なお店。外から見ると暗く見えてよくわからないけど、ぜひ入ってみてほしい。豆花も美味しかった。

…と書いているうちに、今はもう屋久島に戻っている。結局、夏至から今にかけてはずっと心の中をクリーニングし続けているような時期だった。

段々と落ち着いてきて「なんであんなに考えてたんだろう…。」とケロリとしてきているものの、今回のことを通して、あれこれ答えやスッキリできるポイントを探すのもわるくはないとはいえ、静かに起こっていることを観察できる受容力や自己信頼がほんとうに大切なんだなとあらためて感じている。

ただ、いつも泰然自若としているのは難しく。結局そんな自分を、繊細性を、赦していくしかないんですね。というところにもなってきている。

店名・NowheremanはBeatlesの曲が由来とのこと。

京都で店主が作った詩が取り入れられているパティスリー・Nowheremanでお菓子を購入した際のレシートには「本当に知りたいことは答えがない」とあった。

たしかに、答えというよりは真実を静かにみていたい。真実は答えというよりは、ただそこに在るもののように思う。学校教育の影響もあるのか、正しいものや答えをつい求めているかのようになっているときがある。でも実生活で、正しさや答えらしきものが本当に効力をもつ時が一体どれだけあるだろう。



…とあれこれ考えていると、相方が「もうさ、あれこれ悩んだり考えたりし始めたら、コジコジみたいにシンプルに、わかりませーん私コジコジなんで。ふーん、みんな大変そうだね。ってなればいいんじゃない?」と提案してきた。

ちびまる子ちゃんの作者である、さくらももこ氏による漫画のキャラ・コジコジ。学生時代、コジコジに似てるねと言われたことがある偉大な(?)キャラ。

出典:さくらももこ著「コジコジ」集英社

京都について語っていたはずが、
最後はコジコジ先生。

答えがあろうとなかろうと、息を吸って吐くっ。
それが生きる道(?)

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