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【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク12 ~炎の中で輝いて~【24年6月Season30編】

皆さん初めまして。初めましてでない方はいつもありがとうございます。
自分はこの1年以上エクソシスターで最高ランクまで戦い続けており、これまで11回に渡り各月ごとの環境やそれへのエクソシスターでの対応についてnote記事を書かせていただいてきました。
今月も新パックで数々のテーマが追加・強化されましたが最大の目玉はやはり炎王でしょう。OCG環境でも有力だったテーマであり、従来の主流テーマたる罪宝・スネークアイとも混合できることから早くもランクマ環境に姿を見せています。
本記事では新たな環境と、それに対しエクソシスターでどう対抗していくかについて書いていければと思います。

1. 24年6月のMDランクマ環境

引き続き罪宝スネークアイとその派生・混合構築が主流となっています。6/7の新パックで登場したばかりの炎王が早くも環境に加わりましたが、それ以外は総じて環境で使用されるデッキタイプが絞り込まれているように感じました。

炎王

ストラクチャーデッキR−炎王の急襲の新規カードで劇的な強化を受け、罪宝・スネークアイとのシナジーも相まってOCGでも環境クラスのデッキとなった経緯があります。テーマの特徴としては炎属性を効果破壊することで後続の展開や墓地効果に繋げる傾向にあり、相手ターンで除去を仕掛けるギミックも複数擁しています。新たなキーカードの一つである真炎王ポニクスが原罪宝スネークアイに対応するため、罪宝やスネークアイとも連動させることが可能です。

覇王魔術師

覇王龍ズァーク関連の「覇王」カードを取り入れた【魔術師】の派生構築で、今月の新パックで関連カードが追加されました。現状では罪宝・スネークアイ系列ほどの流行は見せていませんが、ペンデュラムデッキ特有の高い爆発力は健在であり新パック登場後は何度か対面する機会がありました。ただしスネークアイ系列が流行している現状では、反逆の罪宝や蛇眼の炎龍により、ペンデュラムゾーンとなる両端の魔法罠ゾーンを永続魔法化したモンスターで潰されてしまうというリスクが存在し、それが現状の伸び悩みに繋がっている側面があると思われます。

罪宝スネークアイ(クシャ混合型を含む)

新パックと同時に新しい改訂が適用され、エクセルと罪宝狩りの悪魔が準制限から制限に規制強化されました。それでもなお安定感を保っている印象であり、上述の通り炎王との混合構築としても使用されるためトータルでの使用率は依然健在ですが、エクセルを除外された際のリスクについては上昇したかと思います。(一応除外されてもスネークアイオークでの復帰は可能なのですが、そのオークも除外されると流石にどうしようもなくなります)

ホルス

テーマギミックが比較的コンパクトであり出張性が高く、様々なデッキタイプを構築できるのもあり遭遇機会は多く、主流の一角と言って差し支えないでしょう。ナチュルとの混合構築、ティアラメンツにおいて墓地肥やし補助兼アタッカーとしての運用、メタ系の永続魔法罠で相手を封殺しながらホルスをアタッカーに据える構築など様々なデッキタイプが存在しています。

ティアラメンツ

ホルスギミックで真血公ヴァンパイアをエクシーズ召喚して墓地肥やしの補助が可能になったため、先月以降再流行の傾向を見せています。

R-ACE

罪宝・スネークアイギミックの恩恵を受けられるデッキの一つであり、先月では主流の一角でした。しかし新パックの登場後にはあまり見かけておらず、主流外レベルになったといえます。特段決定的に環境で不利になる変化はないように思うので、最新デッキを使いたい層が炎王に流れたのでしょうか。

現環境を総括すると、概ね上記のうちR-ACEと覇王魔術師を除く4デッキに主流が絞り込まれており、比較的使用デッキが絞り込まれた環境になっているといえるでしょう。

2. 現環境とエクソシスターの相性

基礎的な単純パワーの差は存在する面もあるものの、上記の主流デッキの全てに対してエクソシスターのギミックは有効です。そのため使い手の手腕は問われるでしょうが、現環境でもエクソシスターは十分戦えるといえます。スネークアイについては既に過去の記事でも繰り返し解説しているため、ここでは主に新登場したデッキについて触れます。

覇王魔術師

他のペンデュラムデッキ同様、ペンデュラムスケールを執拗に除去され2枚揃えられなくなることやヘビーメタルフォーゼ・エレクトラムが急所になります。エクソシスターは除外に長けるので、除去したペンデュラムモンスターをペンデュラム召喚で再利用することも許さないのは大きな強みです。エレクトラムに関しては、効果の無効も勿論ですが、除外することも咎姫やスプライトエルフ、覇王眷竜スターヴヴェノムでの使い回しが不可能になるため有効といえます。他に、相手が軌跡の魔術師の①の効果を使ってきた場合、ペンデュラム召喚を行うまでモンスター効果・ペンデュラム効果が使用できなくなるので、敢えて効果を通した上でスケールを徹底的に除去して揃えさせなければ相手としては身動きが取り辛くなります。

炎王

破壊された場合の効果・墓地効果・蘇生を多用するテーマであり、即ち蘇生に対応してのエクシーズ召喚・除外除去・蘇生封じ・墓地効果封じというエクソシスターのギミックが理論上全てブッ刺さります。アソフィールの墓地効果封じも無論有効なのですが、蘇生効果も多いことから通常妨害としての信頼性が低いカスピテルの蘇生封じもかなり有効になってきます。後攻に回っても、対抗策としてエクソシスターの共通変身効果やアトラクターを活用できるのもこのデッキならではの利点でしょう。

ホルス

先月の記事で思ったほど具体的に解説していなかったためついでに解説していきます。マストカウンターは割と明白であり、兎にも角にも王の棺、並びに王の棺扱いになる王墓の石壁を除去すること。あとはエクソシスターに限った話ではないですが、イムセティによるサーチをうらら・墓穴で止められるかでもだいぶ変わってきます。ただしホルス自体は他のギミックの補助での採用というケースも少なくなく、ホルスギミックを止めたから一概に安心というわけではないのは心に留めておきましょう。
ホルスモンスターを除外することも、後々の自己再生の芽を潰せるという意味では意義があります。イムセティ以外のホルスモンスターは1枚ずつしか入っていないパターンも多く、特に除外状態のカードを回収できるハーピを除外してしまえば、ギミック完全崩壊とはいかずともリソース能力はガタ落ちします。
ホルスの展開は基本的に全て墓地からとなるので、蘇生封じを持つカスピテルを展開できればその後のホルス展開は全て遮断できます。墓地から特殊召喚されるホルスをそのままアタッカーにするケースも少なくないので、ミカエリスとカスピテルが蘇生されたモンスターに戦闘破壊されない点も意識しておきましょう。もっともランク8に繋ぐパターンもまた少なくないので過信は禁物です。
変わったところで、カルペディベルで王墓の石壁を宣言すると「王の棺」扱いになる効果が失われ、別途本家の王の棺がない限りホルス展開ができなくなるのも覚えておく価値ありです。

3. 実際の構築

エクソシスター自体への画期的な強化は当面打ち止めとなっているのもあり、骨子は過去の記事と基本的に変わっていません。ただしランク上げ終盤、炎王の登場以降、環境を意識した手札誘発を追加してみました。

アトラクター

新規登場した炎王に対しても大いに有効なカードであり価値を上げたといえます。自分は現状1枚しか持ち合わせがないので1枚ですが、今の環境なら2枚採用も大いに検討できます。

幽鬼うさぎ

現環境において、王の棺、I:Pマスカレーナ、アポロウーサ、蛇眼神殿スネークアイ、リトルナイトの②の効果、炎王の聖域のエクシーズ召喚効果など、比較的多く使い所を見出せるのではないかと考え投入しました。ただし採用がランク上げ終盤でありマスター1到達までに十分な試行回数を得られなかったため、まだ実証段階です。

屋敷わらし

炎王に多い蘇生効果や、蛇眼の炎龍の蘇生効果・賜炎の咎姫の③に対してメタを見込めると考え投入しました。ただこちらも同様にまだ十分な実証を得られてはいません。

4. 具体的なプレイング

対炎王①

まずこちらのターンに動いてくるギミックとして警戒したいのが、炎王神獣キリンと炎王の聖域です。前者はこちらのメインフェイズでも手札・場の炎属性を破壊して破壊をトリガーとする効果を誘発させてきます。加えて自身が破壊された場合は手札・墓地の炎王を展開しつつこちらのカード1枚を破壊してきて、聖炎王ガルドニクスによってデッキから破壊してくる場合もあります。
後者はこちらが特殊召喚を行った際にレベル8炎王が2体いれば、炎王神ガルドニクス・エタニティをエクシーズ召喚してその効果でモンスターを一掃してきます。聖炎王ガルドニクスや上述の炎王神獣キリン、炎王妃ウルカニクスを駆使すればこちらのターンでも奇襲的にレベル8炎王を並べることができるため、墓地やサーチされたカードを入念に確認し、特に聖炎王とキリンには警戒を怠らないようにしましょう。幸いにしてミカエリスの除外・ジブリーヌの無効は着地さえできればフリーチェーンなので、それによって聖域でガルドニクスエタニティを出し、その効果で全体除去するプロセスを妨害できる可能性はあります。

対炎王②:カスピテル・アソフィールが活躍する

とにかく能動的に効果破壊を行って各種墓地効果を引き出すという動きが多いので、除外は勿論のことアソフィールの墓地効果封じも絶大な威力を発揮します。加えて蘇生を行う効果が多いのも特徴です。(自己再生する聖炎王、破壊されることで他のモンスターを蘇生するガネーシャや炎王神獣キリンなど)故に、アソフィールだけでなくカスピテルの蘇生封じもだいぶ有効になってきます。聖炎王を筆頭に高打点を蘇生してそのまま戦闘要員に当てることも多いため、ミカエリスとカスピテルが墓地から特殊召喚されたモンスターに戦闘破壊されない点も生きてきます。
ただしカスピテルとアソフィールを比較した場合、カスピテルは上述の戦闘耐性がある一方で、墓地ではなくデッキから炎王神獣ガルドニクスを展開する炎王妃ウルカニクス、炎王神獣キリンの②は手札の炎王も展開可能など抜け穴も存在するため封殺の確実性ではアソフィールが勝ります。どちらの方が有効か状況に応じて判断しましょう。

対炎王③:孤島+聖域のウィークポイントを突け

炎王の中核の一つである炎王の孤島ですが、表側表示で破壊・除外されるとコントローラーのモンスターが全滅するデメリットがあります。現在は炎王の聖域を経由して発動されるため効果破壊は1回耐えられるようになっているのですが、ミカエリスを筆頭とするエクソシスターの除外除去ならばこれを突破して孤島を除去し、ある程度任意のタイミングでデメリットにより相手モンスターを一掃できます。ただしそれでも破壊をトリガーにしたリソース回復が誘発するケースはあるので、カスピテルの蘇生封じやアソフィールの墓地効果封じも併用してあれば万全となります。

ミカエリス・カスピテルの隠された効果

ランク4エクソシスターには共通して、エクソシスターを素材にエクシーズ召喚したターン使える効果と、素材を消費して発動する起動効果に加え、墓地から特殊召喚されたモンスターに対して戦闘か効果で破壊されないという効果を持っています。率直に言ってあまりにも適用機会が限られており、ほぼ忘れ去られている効果なのですが、現環境で見かけるホルスや炎王ならば蘇生したモンスターでそのまま戦闘する機会もあり、ミカエリスとカスピテルが蘇生したモンスターに戦闘破壊されない効果を発揮する機会も出てきます。通常では滅多と適用されない効果ですが、現環境においては心に留めておきたい効果です。

ホルスの黒炎神に注意

2つの効果を持っているカードで、一つは場にホルスモンスターと王の棺がある場合に、自身を手札から公開して手札・場のカード1枚を墓地に送ることでフィールドのカード1枚を選んで墓地に送る効果。
2つ目はホルスモンスターか王の棺が相手の効果で場から離れた場合、自身を手札から特殊召喚してフィールドの他のモンスターを全て墓地に送れる効果。いずれも奇襲性が高く、加えて対象を取らないためマニフィカでも回避が効かないため、ホルスを相手にした場合は存在を警戒しておきたいカードです。対策としてはカルペディベルでカード名を宣言してケアするのが有効です。
1つ目の効果に関しては、基本的に王の棺を発動されたらホルスモンスターを出される前に除去するのが定石となるのであまり問題ない…とおもいきや、こちらがマニフィカ+カイザーコロシアムの盤面を敷いているためホルスが1体出ても問題ない…と思っていたら黒炎神の効果を使われてしまったというケースがあったため警戒が必要です。

5. おわりに

今回もエクソシスターでランクマッチを戦った経験を書かせていただきました。正直なところ、エクソシスターはOCGでの初登場直後から大好きではあったものの、ここまで長いこと環境での戦いで愛用し続けられるとは思っていませんでした。同様にこのシリーズについてもまさかナンバリングができるまでに回数を重ねることになるとは当初は全く思っていませんでした。皆様のいいねが励みになっております。よければご意見も是非お待ちしております。
さて、先月の本項では「さすがに『おわりに』で書くことがなくなってきた」とか「エクソシスターにもそろそろ強化ほしい」なんてことを言っていましたが、その矢先にOCGでは待望の強化が登場しました。ご存知「時空の七皇」です。
別に時空の七皇自体はエクソシスターの強化を企図したわけではなく、たまたまエクソシスターがその恩恵にあやかれたというだけですが、ともあれエクソシスターではマルファをサーチしやすくなったというだけでなく、従来の弱点として「メインデッキのモンスターの絶対数が少ないため展開がやや安定しない」という点があったのですが、サーチが増加したことで、誘発受けの悪い荒魂始動に頼らずともその弱点を補えるようになりました。時として手札よりデッキにいて欲しいエリスやイレーヌをデッキに戻せるのも利点になりえます。MDへの実装は当分先であるものの、それでも全国1億人のエクソシスター使いの喜びは想像に難くありません。

それでは今回はこの辺りで締めさせていただきます。本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方にとって少しでも参考や励みになれば幸いです。

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1週間で行ける!?エクソシスターでダイヤ1(23年5月環境)
エクソシスターで環境に挑み続ける(23年7月環境)
エクソシスターで挑む最高ランク④(23年8月環境)
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