【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク⑥ ~群雄割拠の魔境でノアールを突破せよ~【23年10月 Season22編】

 皆様初めまして。初めましてでない方はいつもありがとうございます。
 タイトルに⑥と銘打った通り、自分はここ数ヶ月エクソシスター一本で最高ランクマを戦っており、過去5回ほど、その経験から月ごとの環境とその対応について記事を書かせていただいております。本記事の最後に過去記事のリンクを貼っておりますので、本記事を読んで興味を持っていただけましたらそちらも読んでいただけましたら嬉しいです。
 少し前まではティアラメンツやスプライトが圧倒的流行を見せ、主流デッキが比較的絞られた環境でしたが、それらの規制や新勢力の登場により、最近では環境が多様化・複雑化の傾向にあります。その中でエクソシスターが戦っていけるのか、どう戦い抜くのか。それをこの記事でお伝えできればと思います。


1. 23年10月のMDランクマ環境

 先月の環境で主流だったスプライト・ラビュリンス・クシャトリラが引き続き見られるほか、先月のセレクションパックで新たに登場したピュアリィが早速環境に登板しています。御巫も使用率は一段劣るとは言え時折見かけます。当初は抜きん出た使用率のデッキがないという印象でしたが、マスター帯上位にいくにつれ、特にラビュリンスとピュアリィが一段抜けた遭遇率を見せるようになりました。一方でスプライト・クシャトリラ(特にパンク混合型が主流)も引き続き一定数見られるほか、先月では主流というほどの遭遇率ではなかった斬機・ドラゴンリンクが使用率を伸ばし、環境次点と言えるほどの位置につけています。その他にも前述の御巫や神碑ナチュルなど、単純にテーマの種類というだけでなく多種多様な戦術タイプのデッキが群雄割拠しており、かなり難しい舵取りを求められる環境と言えるでしょう。
纏めると、分布としては

トップティア…ピュアリィ・ラビュリンス
環境次点…スプライト・クシャトリラ・ドラゴンリンク・斬機
準環境…御巫・神碑ナチュルなど

といった感じとなるでしょうか。デッキタイプとしても
スプライト・クシャトリラ・ドラゴンリンク・斬機→オーソドックスな展開系
ラビュリンス→罠型
御巫→搦め手・コントロールデッキ寄り。強固な耐性が持ち味なのでデッキによっては詰む
神碑系→コントロール・メタ系デッキ。先攻如何・対処札の引き運ゲーになりがち
ピュアリィ→先攻ならば特殊な対策なしでも順当に妨害を当てられれば勝てるが、異様に解答手段の限られる切り札を擁しており対策必至
…と、非常にパターンがバラけており、安定して勝ち抜くためにはこれら多様なデッキタイプに満遍なく対応できるテーマ・構築が求められるといえます。しかし幅広く高水準な対応ができるというのは従来より自分がエクソシスターの強みのひとつとして捉えてきた部分でもありますので、どのように対応していくか後の項で述べていこうと思います。
その他汎用メタカードとして、エクスピュアリィ・ノアールによる異様な制圧力を誇るピュアリィ対策としてか、従来さほど見かけなかった壊獣およびドロール&ロックバードの遭遇率が高まっているのも最近の環境の特徴と言えます。

流行理由考察

スプライト・クシャトリラ・ドラゴンリンク・ラビュリンスは先月からの続投組となりますが、特にラビュリンスは直接の強化はなかったにもかかわらず使用率を伸ばしトップティアの一角と言えるほどとなりました。理由を考えてみたところ、天底の使徒が緩和された結果、教導の聖女エクレシア経由でドラグマパニッシュメントをサーチしつつエクストラデッキから落としたモンスターの墓地効果も利用するギミックが使いやすくなったことにあるとの結論に至りました。後手捲り・先攻盤面の強化に加え、うららの囮が増え間接的にウェルカムラビュリンス系を通しやすくなる恩恵があります。
斬機も直近で目立った強化はないのですが、強いて言えばファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード–ネオテンペストの実装が挙げられ、時折召喚されるパターンが見られます。メレオロジック・アグリゲーターなどを墓地に送って妨害とするだけでなく、斬機マルチプライヤーを墓地に送ることで一瞬にして攻撃力11000以上となるため、迂闊に攻撃力3000以下を攻撃表示で出すとワンショットキルされてしまい警戒が必要となります。また、スモールワールドによって初動のサーキュラー・増Gケアとしてのうらら・手札誘発・壊獣などをサーチしわけられるのもピュアリィへの対応力という面で魅力といえます。
ピュアリィはなんといってもエクスピュアリィ・ノアールの凶悪なまでな制圧力が最大の特徴と言えます。召喚を許すと完全耐性と回数制限のないフリーチェーン除去により突破手段が非常に限定される上、ピュアリィ・スリーピィメモリーやピュアリィ・マイフレンドでリソース回収までされるので、仮に1体突破してもそのまま勝負をつけたり妨害を用意する余力がなければ次のターンあっさり再展開され圧殺される、などという事態も多々あります。反面、後攻に回ると相手の先攻妨害に晒され息切れを起こして負けることもままある、些か先攻番長的な側面も否めないデッキでもあります。

2. 現環境とエクソシスターの相性

上記で「オーソドックスな展開系」に分類したデッキに関しては概ね、先攻ならばマニフィカ・ミカエリス・リタニアの除去を的確に当てていけば勝利でき、後攻でも冥王結界波で制圧を崩しやすいので相性は悪くないといえます。特に斬機・ドラゴンリンクに関しては展開過程で概ね墓地利用の機会があるので殊更先攻時は有利と言えます。クシャトリラに対してはあまり相性の良くない部分も多いものの、一般的な対展開デッキ用の捲りカードで対処できる分ピュアリィよりは良心的といえます。
また、ラビュリンスに対しても魔法罠に対応する除去手段が多く、除外である故に墓地効果を持つウェルカムラビュリンス・ビッグウェルカムラビュリンスにも強く出られるので一般的な展開系デッキの中ではかなり有利に立ち回れる部類といえます。墓地からカードを戻す効果が多く、それらがエクソシスターの変身効果のトリガーともなりますが、条件上こちらのモンスターを除去した後で起動するパターンも多いのでこの点は頼りすぎない方がいいでしょう。
神碑系に対しても、同様に魔法罠に対応する除外除去の豊富さから一般的な展開デッキの中では対応が効く部類です。より詳しくは過去記事「エクソシスターでダイヤ1に行く方法」を参照していただければと思います。
新たに登場したテーマはどうかというと、御巫に対しては耐性の突破手段やフリーチェーン除去を多く擁しており、壊獣さえ引かれていなければ十分対処可能な相手といえます。
ピュアリィに関しても、こちらが先行で順当にマニフィカやリタニアを構えられれば特殊な対抗手段がなくとも勝利できます。また、ピュアリィ・リリィとエピュアリィ・プランプが墓地のカードをエクシーズ素材とするためここがエクソシスターの変身トリガーとなります。ただし逆に先手を取られてエクスピュアリィ・ノアールを出されてしまうとその対処手段は著しく限定されるため、安定して勝利するためにはいかに後攻でもノアールを突破できるかが重要になってくるといえます。エクソシスターは耐性持ちの突破も比較的効くデッキですが、残念ながら先出しされたノアールを突破できるギミックは有していないので、テーマ外から対策カードを用意する必要があります。(※厳密には「発動した効果を受けない」耐性を無力化できるカルペディベルがあるのですが、永続魔法なのでチェーンで除去され不発にされてしまう)またピュアリィそのものだけでなく、ノアール対策として壊獣などエクソシスターと相性の悪いメタカードが流行を見せている点や、当のエクソシスター自身は壊獣を採用しづらいデッキである点も少なからず逆風と言えます。

ノアール対策はどうすればよいか?

ノアールの対策としてよく挙げられるのが壊獣、そしてエクシーズオーバーディレイです。実際最も手っ取り早いのは壊獣であり、現に現在の環境では多く採用されています。しかしエクソシスターに関してはマルファの①の制約の都合上、安易に壊獣を採用することができません。オーバーレイネットワークの登場で多少はマルファ①に頼り切らずに動くことも可能になったとはいえ、以前から結界波や拮抗勝負といった魔法罠による捲り札を優先してきた理由もそこにあります。
エクシーズオーバーディレイは最近禁止になったロンゴミへ対処できる数少ないカードでもありますが、基本的にピンポイントメタであり、現環境がそこまでピュアリィやエクシーズデッキ一色になっているわけでもないので、サイドデッキはともかくシングル戦・メインデッキからの採用は流石に厳しいといえます。
ではこれら以外でどうノアールを対策すればいいか。そこは後の「実際の構築」の部分で述べていこうと思います。

3. 実際の構築

※1 御前試合を入れたり抜いたり、終盤では結界波を1枚ニビルに変えたりしていましたが概ねこの構成で戦っています。
※2 なお、勢いでこの構成でマスター1までいってしまいましたがぶっちゃけピュアリィ対策のカードはもっと増やした方が良いと感じました。

オーバーレイネットワークの登場を以てエクソシスター自体の動きは完成した感がありますので(幸魂が実装されれば荒魂と合わせて出張可能になりますが、自分は採用しない派です)、残りの枠は環境に対応するメタカード、今回で言えば特にピュアリィ対策のカードを採用することとなります。エクソシスター関連以外の汎用カードについて、主に現環境での立ち位置から解説していこうと思います。

冥王結界波

展開系デッキへの返しとして、エクソシスターにおいて特に使用感がマッチしており個人的に高い信頼を置いているカードです。展開系デッキに先攻を取られた時、「まだトップが結界波ならなんとかなる」「結界波引けてるから捲れる」と思える場面は数知れずあります。発動ターンでは相手にダメージを通せないものの、エクソシスターの場合盤面を返して布陣を作れさえすれば次のターンでマニフィカにより一気にライフを奪える点も噛み合っています。ただ、現在ランクマ上位帯で流行しているラビュリンスやピュアリィに対しては使いづらさを感じる場面もあるのが辛いところです。

ニビル

画像のレシピでは入っていませんが後半で1枚採用していました。エクソシスターが自分で使う分にはあまり相性がよくないので、基本的には抹殺の指名者で相手のニビルをカウンターするのが役目となります。

深淵の宣告者

 指定した属性・種族のモンスター1体を相手自身に墓地へ送らせるカードで、ピュアリィのエクスピュアリィノアールも含め、効果耐性を無視して除去が可能です。さらに相手自身が墓地へ送るため、ピュアリィマイフレンドとストレイピュアリィストリートの、ピュアリィエクシーズが「相手により」場を離れた場合にリソースを回復する効果も発動させません。
 対ピュアリィ以外での使用感も悪くなく、対策として扱いやすいと感じました。というのも、種族・属性の片方は統一されていても両方は統一されてないパターン、統一デッキでもそこから外れた汎用制圧要員を用いるパターンは結構あるためです。現環境では他にクシャトリラなども属性が分散しており、実戦でもかなり任意の相手を狙いやすくなっています。
 余談ですが、エクソシスターは対象を取らない除外を2種類擁するのに加え、「発動した効果を受けない」耐性を無力化できるカルペディベルも有しており、強固な耐性の突破も狙いやすい部類のデッキなのですが、「攻撃力3600(マニフィカ+ジブリーヌの強化の数値)超の完全耐性」に対してテーマ内での解答手段が存在しない弱点があります。他のデッキと比較して固有の弱点といえるものではなく、そうそう滅多に遭遇する条件でもないので普段は問題になりませんが、例えば4000以上のジ・アライバルサイバースに対して突破手段がなく詰んでしまうといったことがあります。その手の特殊な大型は基本召喚の兆候があるので事前に看破して阻止するしかありませんが、万が一出されてしまった場合の回答として深淵の宣告者を採用しておく、というのも壊獣を採用しづらいこのデッキではありかも知れません。

幽鬼うさぎ

汎用手札誘発の一角ですが、レベル1ピュアリィがエクシーズモンスターに進化する効果や、ピュアリィエクシーズのエクシーズ素材を溜め込む効果にチェーンして除去することでノアールへの到達を阻止できます。効果破壊耐性を付与するピュアリィ・ハッピーメモリーもありますが、サーチの優先度がやや低かったりエクシーズモンスターの段階まで温存されていないことも多く、比較的通ることは見込めます。それ以外にもピュアリィ・マイフレンドの①など、ピュアリィ相手なら使い所は多いカードです。
ピュアリィ以外での用途としては、パンククシャトリラに対してもエクストリームセッション、クシャトリラバース、クシャトリラプリペアなど比較的多く使い所を見出せます。対クシャトリラで厄介な点の一つとして、除外除去したクシャトリラを上記のバースとプリペアで再展開される点がありますのでその対策になるのは嬉しいところです。ドラゴンドライブによってサーチできることからパンク系デッキにはほぼ採用されているカードなので、相手のこのカードを抹殺の指名者でケアする、という局面も考えられます。サイバース系で利用されるトランスコードトーカーも、リンク先へ特殊召喚する効果なのでこのカードをチェーンして除去することで効果自体が不発となり、有効と言えます。

禁じられた一滴

説明不要の汎用カードですが、単純な捲り札としては類似の役回りの結界波の方がエクソシスターには合っていると自分は感じたため、これまで採用していませんでした。墓地効果によるアドバンテージや1枚初動がないエクソシスターにおいては、暴力的な大量展開に対してこのカードで制圧を崩しても肝心の展開のためのリソースを残せない、ということもままあるのです。しかしピュアリィ対策になりうるカードの中では汎用性の高い方で、ノアールが効果の発動コストで素材を取り除き、素材が4つ以下になり耐性を失ったところでこのカードをチェーンして無効化。さらにモンスターをコストに含めることでチェーンしての効果発動も封じます。それ以外の利点として、御巫に対しても強いカードであり、珠の御巫フゥリによる対象耐性も無視して無力化し、戦闘時の発動なら返り討ちにできます。(※なおダメージステップ中の発動であれば、このカードで場のモンスターをコストにしても戦闘の巻き戻しが発生せずそのまま返り討ちにできます)また、現環境で採用率の上がっている壊獣を送りつけられてリタニアの発動条件を崩された際、このカードで送り付けられたモンスターを相手ターン中でも即座に処理して再びリタニアを発動可能な状態にするといった高等プレイも可能です。

御前試合

画像のレシピには入っていませんが、エクソシスターで採用可能なロックカードの一つです。ノアールや御巫の対策として壊獣の採用率が上がると見て、その対策を兼ねて当初採用していました。しかしマスターデュエルでは制限なのもあってあまり頼りにできず、壊獣を出された時に限って引けてなかったり、逆に手札に来た時には後攻だったり刺さらないデッキ相手だったりということが頻発し、抜いては入れてを繰り返した結果最終的に抜けていきました。ちなみにピュアリィ・御巫・クシャトリラに対しては属性が比較的分散しているため有効です。しかし結局は罠である以上先攻前提のカードでありそれよりは後攻からノアールを対策できるカードが求められること、それ以前にテーマデッキが結果的に属性統一になっているパターンがザラにありそもそもこの効果の信頼性が低いこと、もっと身も蓋もない問題としてカイザーコロシアムを扱えるデッキだと相手を問わず1体縛りができるあちらの下位互換でしかないという問題が如何ともしがたく、まあデッキから外れるのが正着だったのでしょう。

ライナ・セレーネ・アクセス

相手に壊獣や原始生命態トークンを送りつけられたり、逆に自分がニビルを使用したりした際、マルファ・リタニアの発動を阻害するモンスターを処理するためのセットです。これらのモンスターとエクソシスターでライナを出して相手墓地の光属性を貰い、それらでセレーネをリンク召喚。魔法使い族であるメインデッキのエクソシスターを蘇生してアクセスコードに繋ぎます。ちなみに相手の光属性ですが、PSYフレームギアγやヴェーラー、ピュアリィなどがあるためそれなりに期待できます。5300のアクセスの直接攻撃でそのまま勝てることもあるでしょうし、アクセス自身を除外して効果を使うことでマルファ・リタニアの発動の邪魔になるモンスターを退かすことが可能になっています。

閃刀姫ーアザレア

こちらも用途としては上記と同じです。ニビルと原始生命態トークンは光属性なのでこのカードのリンク素材として利用可能です。召喚時効果を使用した際、墓地の魔法カードが3枚以下だとこのカードも失ってしまうのですが、エクソシスターでは寧ろ余計なモンスターを処理できる利点となります。とはいえ緊急時の奥の手という意味合いの強いカードなので、実際の使用機会はあまりありません。

エクソシスター・リタニア

場のモンスターがエクソシスターのみという条件から純構築を求められるものの、フリーチェーンの除外、条件を満たせばさらにもう1枚対象を取らない除外と性能は高くエクソシスターの重要な強みであるカードです。採用枚数を絞る構築もありますが、自分は常にフル投入しています。特にラビュリンスが蔓延している現環境においては是非とも引き込んでおきたく,尚更3積みしたいカードと言えます。

4. 追加のピュアリィ対策検討

 おおむねいつも通りのペースでマスター1に行きはしたものの、ピュアリィ対策となるカードはより増やした方がいいと感じました。そのため追加の対策となるカードについて検討してみたいと思います。

ドロール&ロックバード

 今月の環境でやたら見掛けたカードなのですが、ピュアリィは展開過程で何度もサーチを行うためこのカードでそれを咎めることでリソース不足に追い込むことができます。パンククシャトリラもサーチを多用するため有効と言えます。少ないサーチ回数で必要な布陣を作れるデッキであれば相手の増Gのドローを1枚に抑えることができる実質的な対策としても機能しますが、エクソシスター自身もサーチやソフィアのドローの重要度が高いため、自分で使うにも相手に使われるにも相性は良くはないカードといえます。エクソシスターで増Gを使われた際のプランとしては元々素材2体とリタニア伏せで止まることができる面でも恩恵が薄くはあります。

ディメンション・アトラクター

 エクソシスターでは基本的に墓地を利用しないため、エクソシスターの墓地メタの性質とかぶっているとはいえ採用可能であり、主にティアラメンツメタとして過去に採用した実績もありますが、環境の変化により採用価値が低下したため外していました。しかしピュアリィに対しては、リリィやプランプで墓地の魔法カードを素材にする動きや、速攻魔法で墓地効果持ちのカードを捨ててリソースを回復する動きを咎められるためメタとなりうる可能性があります。

三戦の才

マスター1到達後に友人から貰ったアドバイスなのですが、ノアールが耐性を失った後にコントロールを奪うことで除去効果を逆用しつつリンク素材などで処理できます。従来よりマスターデュエルでの採用率が高く、エクソシスターエクシーズの効果で相手ターンに妨害した後マニフィカやミカエリスを奪われると厄介であるため抹殺要員としての役割も見込めます。

5. 具体的なプレイング

カルペディベル

エクソシスターカードの中でも独特な効果で、世間では展開に直結しないことから癖が強く扱いにくいという見方が多いようですが自分は常に1枚投入しています。特にピュアリィ相手に対してこのカードで「ピュアリィ」を宣言すると同名ターン1のない「ピュアリィ」の効果をそのターン全て止められるため、相手側はランク2ピュアリィの展開を同名ターン1のあるピュアリィ・リリィに頼らざるを得なくなります。その状況下であれば、こちらが順当にマニフィカやリタニアを用意できていれば十分に止め切ることができるでしょう。

リタニアとバディス

この2枚はエクソシスターの双璧をなす優秀な罠であり、魔法・罠側の布陣としてはこの2枚を合わせて構えておけるのが理想となりますが、片方しか確保できない場合にどちらをサーチするのかは重要な問題となります。一般的にはマニフィカと合わせて合計4枚除去ができるリタニアが優先されやすいようです。しかしながら自分は別途後続のマルファが確保できてる場合を除き、敢えてバディスを優先しています。というのは、過去記事「エクソシスターでダイヤ1に行く方法」でも触れた部分なのですが、マニフィカ+リタニアの布陣は壊獣などでマニフィカを対処された途端無防備になってしまい、再展開用のリソースも別途求められることになります。マニフィカ+バディスであれば壊獣などでマニフィカを対処されても相手の墓地利用をトリガーにエクソシスターエクシーズの妨害を用意したり、次の自分ターンで再展開する芽が残ります。エクソシスターには墓地でリソースになれる効果を持たず、ドロー頼みの状況になって逆転できるような1枚初動も限られるので後続を絶やさないプレイングは非常に重い意味を持ってきます。特に壊獣の遭遇率が上がっている現環境において、リタニアを過信せずにバディスサーチを優先するプレイングは意識すべきものになっているといえます。とはいえオーバーレイネットワークの登場によりマルファを後続として残しやすくなっているので、その意味ではリタニアのサーチを優先しやすくもなっています。

増Gのタイミング

前回の記事において、クシャトリラと三戦の才の存在から増Gはメインフェイズ前に発動しておくのが良いと書きました。別にそれが間違いだったというわけではありません。しかし一方では自分ターンでの展開は最小限で済ませられるラビュリンスや、自分モンスターがいない状況で手札誘発をカウンターできるγが一定の存在感を見せている側面もあります。故に手札が整い切っておらず確実にドローしたい場面など、相手がモンスターを出すまで待ち、デッキタイプの確認とγケアをした上でGを使うというプレイングもあり得ます。この辺りは手札状況と個々の直感次第になりますね。

ストレイ・ピュアリィ・ストリート

ピュアリィが特殊召喚されたターンに対象耐性を得る効果を持ちます。ミカエリス・ジブリーヌでの妨害ができなくなるため警戒しておきたいところです。

斬機超階乗

斬機の再流行に伴いこのカードと遭遇する機会も増えています。相手にこのカードがある場合、手札にマルファがある場合はマルファ①から、パークスがある場合は
エクソシスターの通常召喚からプレイするのがよいでしょう。
マルファ①からプレイした場合、相手はマルファとエリスが並んだ状態で超階乗により墓地に触れることを避けるため、マルファ①に超階乗をチェーンすることとなります。処理後にラプラシアンの効果でモンスター1体除去とハンデスを受けてしまいますが、マルファをハンデスされるくらいなら先に使ってしまう方がいいですし、モンスター1体は残すことができます。
 パークスがある場合は通常マルファをサーチして始動したいところですが、超階乗がある場合はエクソシスターの通常召喚から入るのが上策です。相手としてはエクソシスターが複数並ぶ前に超階乗を使いたく、着地狩りを兼ねて1体目が出た直後に超会場を使うことになります。それにパークスをチェーンし、フィールドのシスターに対応するエクソシスターを展開することで、超階乗に反応して2体分のシスターの変身効果が発動します。ラプラシアンの効果で1体は除去され不発となってしまいますが、1体は変身させることができます。相手の他の妨害にもよりますが、ダイアで付与される効果によってさらに1回効果を無効にされるため、変身したエクソシスターでラプラシアンを戦闘破壊してから動くのがいいでしょう。

カスピテル

ランク4エクソシスターはそれぞれエクソシスターを素材にエクシーズ召喚したターンに妨害として使える効果を有しており、このカードの場合は召喚時に発動でき、ターン終了までお互いに墓地から特殊召喚できないというもの。正直他のエクソシスターと比べて最も汎用性が低く、基本的にサーチ効果が活躍のメインとなるのですが、有効な例の一つとしてサイバース系デッキはスプラッシュメイジ・トランスコードトーカー・さらにはサーキュラーギミックの斬機シグマ・斬機方程式と展開過程で蘇生を多用するためこの効果で複数の展開手段を止められます。墓地利用にバディスをチェーンしてエクソシスターエクシーズ2体に繋げる際、ミカエリスとジブリーヌの組み合わせが最も相手を問わずに汎用性が高いのですが、サイバース系が相手ならこのカードの蘇生封じによる妨害を狙うのも一考の価値ありといえます。

6. おわりに

 かくて、今月もシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。環境が多様化し、デッキタイプとしても様々なタイプが群雄割拠しているため特定方向に特化したデッキというのは通用せず、様々な方面に満遍なく対応できる構築が求められる環境になったと思います。しかし、そのような環境であればこそエクソシスターの真価が問われるともいえます。確かに大量展開による圧倒的な制圧力は有していないため環境級デッキとの比較では低くみられがちですが、質の高い除去による高い対応力を持ち、プレイングと構築次第でどのような相手へも対抗が可能な非常に魅力あるテーマだと思います。特に一般的な展開系デッキはえてしてラビュリンスやメタビートのような魔法罠や特殊召喚封じによる妨害を重視するデッキに対して打開策をあまり備えておらずに搦め取られてしまうことも多々ありますが、エクソシスターの場合そういった相手に対しての対策が通常構築の時点で備わっているというのも重要なポイントです。ただピュアリィに先攻を取られてしまった時のみはどうしても厳しい部分があるので、引き続き対策を追求していくつもりです。
本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方にとって少しでも参考になれば幸いです。

過去記事

エクソシスターでダイヤ1に行く方法(23年4月環境)
1週間でも行ける!?エクソシスターでダイヤ1(23年5月環境)
エクソシスターで環境に挑み続ける(23年7月環境)
エクソシスターで挑む最高ランク④(23年8月環境)
エクソシスターで挑む最高ランク⑤ ~クシャトリラを許すな~(23年9月環境)



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