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【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク⑤ ~クシャトリラを許すな~【23年9月 Season21編】

皆様初めまして。初めましてでない方はありがとうございます。
タイトルに「エクソシスターで挑む最高ランク」と銘打った通り、自分はここ数ヶ月ランクマッチを基本的にエクソシスター一本で最高ランクまで戦っており、過去4回その経験を、月ごとの環境とその対応について記事にさせていただいております。
今月は前回の記事以降、新パックや制限改定の影響で環境が久々に大きく変動しました。それはエクソシスターにとって必ずしも有利な方向の変化ではない部分もありますが、どのような相手・環境であっても一定の安定した戦いができるという部分もエクソシスターのよいところだなということを改めて感じるシーズンとなりました。


1. 23年9月(7日まで)のMDランクマ環境

8月上旬のクシャトリラの登場と、9/1の制限改定により環境に久々に変化が見られました。まず4月以来長らくトップクラスの使用率を誇っていたティアラメンツ系列はメイルゥの禁止化によりランクマ環境からは大きく後退することとなりました。代わって新登場したクシャトリラが早速ランクマでも台頭する結果となっています。まだカードが半分ほどの種類しか実装されていないため、現状ではパンクと混合し、バロネスやパンク罠、相手ターンアメイジングドラゴンで制圧を狙う型が多くみられます。勿論シャングリラのゾーン封鎖や電脳獣ディアブロシスを積極的に狙っていく純構築に近いコンセプトの型も見られますが、現状ではそこまでの猛威は振るっていないようです。またクシャトリラ自体を軸とするのみならず、フェンリル2枚やユニコーン+バースを出張するパターンも多く見られます。(ちなみにフェンリルの採用率は約64%とのこと。)
それ以外では先月上旬の環境で一定の人気を持っていたスプライトとラビュリンスが引き続き一定の遭遇率を保っていました。スプライトも改定による弱体化を受けたもののデッキパワー・安定性に影響はなく、寧ろティアラが後退した分トップシェアに近づいたともいえます。そのほか、理由は不明ながらドラゴンリンクが結構高い遭遇率を持っていました。世界大会で優勝したとのことなのでそのためでしょうか?

改定の個別影響

9/1付の改定は比較的大規模なものとなりましたが、なかでも環境に影響を与えたと思われるものについて解説します。
・古衛兵アギド(制限→禁止)…直近では基本的にティアラで使用されていたカード。②の効果が同一で、同じく今回規制された古尖兵ケルベクと合わせて1種類1枚しか採用できなくなったため、ティアラの爆発力にさらにブレーキがかかる形に。
・ブロックドラゴン(制限→禁止)…トップティアとまではいかずともコンスタントに一定の使用率があったアダマシアの中核であったため、この禁止によりアダマシアは一気にランクマ上位環境からは死滅する形に。
・ティアラメンツ・メイルゥ(準制限→禁止)…ティアラメンツの共通効果による融合の確率・手数が2/3になるだけでなく、レベル2であることを活かしてスプライトギミックを絡めたり、キトカロスからサーチ・展開して計8枚の墓地肥やしを行うといった動きも不可能になるためかなりの打撃に。アギド・ケルベクの規制と合わせて遂にティアラメンツがトップティアを退く形となりました。
・烙印融合(準制限→制限)…烙印単体だけでなくティアラメンツとの混合構築でも環境で活躍していたため、長らくOCGより緩い準制限でしたが遂に制限に。
・隣の芝刈り(準制限→制限)…こちらもティアラでの採用例があったのに加え、アダマシアを意識した可能性もあります。(尤もアダマシアでのこのカードの目的は結局のところブロックドラゴンなので、あちらの禁止化の時点で決定打ではあるのですが)
・古尖兵ケルベク(準制限→制限)…規制背景についてはアギドと同様。
・スプライト・ジェット(準制限→制限)…2月以降スプライトやその系列デッキが環境上位に位置付け続けていることを受けての規制と思われるものの、ギガンティックやスターターによりアクセスできるのは変わらずなので安定性にそこまでの変化はない印象です。
・鬼ガエル(準制限→制限)…スプライトのギミックとして多用されていたため。粋カエルの自己再生コストも減少するため、現在は魔知ガエルなどを採用して補われています。
・強欲で金満な壺(無制限→準制限)…影響があるというほどではないものの、罠系・メタビート系デッキのドローソース抑制が目的と思われます。特にラビュリンスは先月以降ある程度の環境シェアを持っているため、その辺りが意識された可能性はあります。

纏めるとティアラとアダマシアが環境から陥落し、そのシェアを埋めるかのようにクシャが台頭、スプライトとラビュリンスが先月の環境から続投というのが今月序盤の環境となります。

2. 今次環境とエクソシスターの相性

このような形となった現在の環境ですが、エクソシスターにとってはあまり有利とは言えない変化といえます。というのもティアラもアダマシアもブン回ると手がつけられなくなるとはいえエクソシスター(と自分)にとっては対処法の確立した相手であり、あとは必要なカードを実際に引けさえすればよかったのに対し、反面クシャトリラはエクソシスターにとってはテーマ相性の有利性に乏しいためです。当初は改訂によりスプライトの使用率も下がると予想していましたが、実際には思ったより使用率は高止まりしており、これもまた対処法の確立している相手なのでここはありがたいところでした。またティアラと、なんかついでに烙印の使用率も下がった結果これらを中心に採用されていた超融合の遭遇率が下がったのもありがたい点といえます。ただしティアラが減少した結果、ここ数ヶ月ほぼリスクを無視できたニビルがまた時折見かけるようになったため、この点は警戒が必要です。

クシャトリラとエクソシスターの相性

まだ純構築としては半分ほどのカードしか実装されていないにも関わらず、出張を含め高い使用率を持っているクシャトリラ。残りのカードが実装されればさらなる流行が予想されるため、今後の環境を戦うにあたってクシャトリラとの相性は避けては通れません。
以下はあくまで現状実装されているカードプール前提での解説となりますが、上でも述べた通りエクソシスターにとってクシャトリラはあまり嬉しい相手ではありません。理由は以下が挙げられます。
・メインデッキ段階のエクソシスターは攻撃力が低く、除去効果を持たないためモンスター効果の発動に反応して裏側除外をしてくるクシャトリラ、特にフェンリルが重い
・エクソシスターが除外を得意とする、というより除去手段が基本的に除外なのにも関わらず除外してもバースとプリペアで戻ってくる
・レベル7クシャトリラはモンスターがいない場合に特殊召喚できるため、最初に展開されたモンスターを除去して後続の流れを断ち切るパターンが刺さりにくい(ちなみに炭酸やアダマシアはこれが有効)
・バースで蘇生することもあるが基本的に墓地依存度が低い
・こちらも除外を多用するため王宮の鉄壁やロンギでのメタは不可能
……と、このように他のデッキ相手と比較して相対的に不利な相手だといえます。ただバースの墓地除外やアトラクター等の墓地阻害がこちらも刺さらないこと、エクストラデッキに関しては限られた少数のキーカードを複数積みする構造になるためユニコーンのエクストラ破壊が致命打になりづらい点は救いといえます。

3. 実際の構築

大筋は先月の構築と変わっていませんが、次元障壁とアトラクターを抜きクシャトリラ意識の皆既日蝕、ティアラの減少と抹殺の指名者を踏まえてのニビルを加えています。それに加えて満を持して実装されたオーバーレイネットワークを搭載しています。

次元障壁

ティアラと烙印、そして超融合の対策として投入していたのですが、この両者が減ったこと、先月時点で炭酸とラビュリンスには刺さりが微妙という問題があったこと、そして何よりクシャトリラ対面でバリューが低いことから今回外すこととなりました。理由としてクシャはメインデッキだけでも戦える上に、宣言するとすればエクシーズとなるものの、当然それはこちらのギミックも死亡することを意味するためです。

アトラクター

ティアラ環境においてその対策として投入しましたが、ティアラが退潮した上にクシャ相手には刺さらないため(それどころか向こう自身が使ってくる)現環境では採用価値がないと判断しました。

皆既日蝕の書

外した上記のカードの代わりにクシャを意識したカードとして投入しました。シャングリラでメインモンスターゾーン4箇所以上を潰された状況は結界波や拮抗だけでは打破できないためその辺りを意識した結果です(蓋を開けてみればシャングリラ封鎖特化のアプローチはそこまで流行っていませんでしたが)。また当初はティアラにまだ一定程度遭遇する可能性も考慮していたため、そちらに対しても比較的有効な点も評価しました。

ニビル

炭酸相手の場合比較的容易にケアされてしまうことに加え、ティアラにも効果で墓地に送っても動かれる、ルルカロスがいるとそもそも通らないという問題がありここ数ヶ月の環境ではほぼ採用されないカードだったのですが、ティアラが減りクシャが増えたことにより今月は再び時折見かけるようになりました。そのような環境の変化に加え、こちら側としてもマニフィカを目指して展開したところにニビルを撃たれるのが一番の痛手となるので抹殺要員として復活しました。普通に使う分にも大量展開の返しとして本来有効なのですが、シスターにおいてはマルファ・リタニアとの噛み合いが悪いのが悩ましいところです。

オーバーレイ・ネットワーク

先月末のパックで実装されたカードで、エクソシスターにとっては待望の新規です。1つ目の効果は単純に妨害を貫通して展開しやすくなるのに加え、蘇生させることでマルファの②のトリガーにもできます。特にマルファの①で自身とエリスを展開した後この効果で適当なエクソシスターを蘇生すればマルファの②が誘発し、さらに残った2体で2体目のランク4を立てられるため一気にマニフィカまで到達することが可能です。2つ目のエクシーズ素材を手札に回収する効果も後続のキープに役立ち、マニフィカの素材にするモンスターからなら気兼ねなく素材を回収できる上、特にマルファを回収することで次のターンもマルファから動くことができます。実際このカードの登場によってマニフィカへ到達した上で次のターン用のマルファもキープできる確率がかなり向上し、息切れを起こしにくくなりました。

エクストラデッキ

これまで触れる機会のなかった部分なのですが、エクソシスターのエクストラデッキ構成は
ミカエリス3
カスピテル2
マニフィカ2
ジブリーヌ1〜2
アソフィール1
アーゼウス1
の11枠で基本的に完結しており、マルファの制約もあってこれ以外の4枠分を使用することはほぼほぼありません。故にこの部分は金謙のコストとしたり、環境の要請で特殊な状況に対応するためのカードを搭載したりする自由枠となります。先月まではティアラのバグースカ対策でのリンクモンスターを投入していましたが、今環境においてはユニコーン対策としてカスピテルとマニフィカをガン積みする枠としました。(実際に当初そのままマニフィカ2でやってたらユニコーンに全抜きされたことがあったので。ちなみにそのデュエルは勝ちました)
掲載した画像だとアソフィールもとりあえずガン積みされていますが、大体除外されるのはミカエリス・マニフィカ・(制限なのでどう足掻いても1枚ポッキリの)アーゼウスのどれかだと思われるので、ニビルや原始生命態トークンを処理するためのリンクモンスターでも良いかと思います。これらは光属性なので閃刀姫アザレアも優秀かもしれません。

4. 具体的なプレイング

増Gはメイン前推奨

クシャトリラがそれ主軸の構築のみならず出張としても幅広く採用されている現状、Gはメインフェイズに入る前に使っておくのが得策と言えます。不意打ちや確実な1枚ドローは望みづらくなるとはいえ、三戦の才もついでに回避できるため悪くはないといえます。使いそびれがないようにチェーン確認はデフォルトでオンにするか、あるいはデュエル開始後すぐにオンに切り替えるのがお薦めです。

パークスの展開効果を活かす

マルファのサーチに用いられることが多いパークスですが、通常召喚なりで適当にエクソシスターを展開し、パークスでペアとなるエクソシスターを展開することでモンスター効果を使用することなくエクシーズ素材を揃えられ、ミカエリスでクシャトリラを除去してから動くことができます。

ユニコーンは即潰す

ユニコーンで主にサーチされるクシャトリラバースは、除外による除去を強みとするエクソシスターにとって鬱陶しいもの。故にユニコーンが着地したら即マニフィカやリタニアでの除去を心がけています。

5. おわりに

今月もエクソシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。実のところクシャトリラに対して、相性面の問題からもっと苦戦を強いられるのではないかと当初思っていたのですが、純構築が未完成故にパンク混合型が多く、思っていたよりも楽に闘うことができました。とはいえフェンリルどころかユニコーン+バースまでも多く出張されているのは単純に閉口してしまうところ。早くフェンリルは制限になってください。()
7日発売の新パックにおいては御巫とピュアリィの実装が告知されていますが、個人的に御巫に対してはエクソシスターは比較的回答が多く対応しやすいのではと見ています。一方でピュアリィに関してはエクスピュアリィノアールの制圧力が高く、壊獣系を使いづらいデッキなのでランクマで流行するようであれば対応を考える必要があると見ています。
一般的にエクソシスターというと、イラストの可愛さや、ティアラメンツ等の墓地利用デッキをメタることだけに全てを賭けているかのような言われ方をしてしまうことも残念ながら少なくありません。しかし8ヶ月連続でエクソシスターで最高ランクまで行き続けている身としてそのような評価は間違っていると断言できます。無論墓地を強く利用する相手に対してより強いという側面は事実ですが、それ以外の相手であっても構築やプレイング次第でどんなデッキ相手でも対応することができる。それこそがエクソシスターの真の強みです。 …‥…などと偉そうなことをいってはみましたが、実のところ自分も強さ云々より先に単純にエクソシスターが好きという気持ちがあり、それを押し通すために試行錯誤したに過ぎません。ですので、「自分の好きなデッキがあって使いたいけど環境トップにはちょっとなあ…」と思っている方、恐れないでください。自分の「好き」を信じてください。必ずそれを貫き通す道はあります。本記事が自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方、エクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方にとって少しでも参考や励みになれば幸いです。

過去記事:エクソシスターでダイヤ1に行く方法(23年4月環境)
     1週間でも行ける!?エクソシスターでダイヤ1(23年5月環境)
     エクソシスターで環境に挑み続ける(23年7月環境)
     エクソシスターで挑む最高ランク④(23年8月環境)


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