【遊戯王MDランクマ】1週間でも行ける!?エクソシスターでダイヤ1【23年5月 season17版】

 皆様初めまして。初めましてでない方はありがとうございます。
 先月「エクソシスターでダイヤ1に行く方法」という記事を書かせていただいたので、ついでに今月もエクソシスターでランクマに立ち向かっていこうと思います。
(追記:5/7にダイヤ1達成しました。)
 今期のランクマは最早言うに及ばず、ティアラメンツの暴威が吹き荒れる環境となっています。墓地利用デッキの極致のようなあちらに対してこそエクソシスターの真価の見せ所…… という所も勿論ありますが、流行に関係なく概ね満遍なく高い対応力を有するというのも自分がエクソシスターを信頼する理由です。特に今期は
ティアラの影響でティアラメタ特化の極端な地雷デッキが一定数存在しており、そういった相手に対しても即捨て試合、とせずによくある程度通常の構築の範囲で対応できるというのは真剣勝負でのプレッシャー・ストレスの軽減に少なからず恩恵があるものです。
 なお、前期の主流デッキと違い、ティアラメンツも自分にとっては決して嫌いなデッキじゃないのでそちらを使っても良かったのですが、確実にガンメタを貼られることが予想されたので、ならいっそティアラメタが刺さらない側・メタを張る側のデッキを使う方がストレスないんじゃないか、というのもエクソシスターを選んだ理由の一つです。

1. 23年5月期MDランクマ環境(プラチナ・ダイヤ帯)

ティアラメンツ(烙印混合型含む)

ふわんだりぃず

その他

………と、概ねこのような分布比率といっていいかと思います。トップシェアがティアラ、次点でふわ、プラスその他といった感じで、強いて他に名前を挙げるならエクソシスターが3番手につけるかな…といったところです。スプライトとルーンがメインながらもなんだかんだいろんなデッキが群雄割拠状態だった先月のティアラメンツ実装前とは打って変わって、完全な寡占環境と化しました。
……まあ、分布が集中しているということはその分メタを特化できるということでもあるのですが……。

2. 今環境におけるエクソシスターの有利不利

今環境トップシェアのティアラメンツは、いうまでもなくエクソシスターの強みが最大限発揮される相手です。相手ターンでアソフィールのエクシーズ召喚ができれば、それ以降の相手のティアラ展開はほぼ遮断できますし、除外除去によってティアラ魔法罠の墓地効果を使わせず除去したり、ミカエリスやリタニアで融合効果を発動したティアラメンツを除外して不発としたり、融合を許してしまってもシスター共通効果による変身につながります。ギミック面で有利であるはずにも関わらず(特にコイントスで負けた時など)物量で押し切られることがあるのが恐ろしいところですが、逆に墓地メタギミックを適切に使えれば通常構築の範疇で勝てることも少なからずあり、まさに本領発揮・面目躍如といったところでしょう。
もう一つ特筆すべき事項として、ティアラの影響がでかすぎて、墓地利用や特殊召喚を封じるようなティアラ封殺用のカードを大量投入した極端なメタデッキがランクマでも一定数遭遇するようになっています。しかしエクソシスターには墓地メタの影響は基本なく、その他の魔法罠への除去手段も比較的豊富なので、通常のデッキと比べてその手の相手にも対応しやすい……というのも、今環境における無視できない有利要素といえるでしょう。

 問題はふわんだりぃずです。この相手には除外と墓地メタというエクソシスター本来の強みが殆ど刺さりません。対ティアラメンツと共用できるメタカードが限られるというのも悩み処です。以前ならば遭遇率は高くなく、「当たってしまったら事故」でも済みましたが、流石に現環境での遭遇率を無視することはできません。ただ、向こうの墓地メタギミックも基本的に腐りますし、引き運やプレイングで頑張れば一応ギリギリ通常構築の範囲で対応できなくもないので、総合勝率の最大化のためにはやはりティアラメンツの展開を抑えきることが最優先ということになるでしょう。

3. 実際の構築

エクソシスターにさらに別途墓地メタを搭載するというのはわざわざエクソシスターを使用する意義が薄くなるようで個人的にはあまり好きな構築じゃないのですが、今の世紀末環境ではそうも言ってられません。
それでは平時と異なるカードに関して個別に解説していきましょう。

アトラクター

ティアラの先行展開を止めるためのカード。またこのカードの適用下では「手札から墓地へ送って発動する」増Gが発動できなくなるためケアやチェックの役割も持てます。難点は言うまでもなく1ターン目で引けないと腐ることと、ふわやエクソミラーの場合も意味がなくなること。スモールワールドもあれば有効活用もできますがそこまでの枠を捻出できませんでした。
せめてイレーヌの戻してドローがなんでもよかったらなぁ…。

DDクロウ

アトラクターほどの掣肘力はありませんが、こちらも手札からティアラの動きを止められます。こちらはアトラクターと違い、相手が墓地を使わない場合でもマルファとのコンボに使えるため一応腐らないのも利点です。

ケルドウ・ムドラ

墓地効果によってティアラの融合を阻止するのが目的です。マルファ①で自身とエリスを展開、ムドラケルドウを通常召喚してエリスとカスピテルを出し、エリスをサーチしてSSすることでマニフィカまで繋がります。仮にカスピテルの効果を泡影で止められても素材コストで取り除いたこれらの効果を発動することでマルファの②を誘発でき、この場合でもやはりエクソシスターエクシーズが2体並んでマニフィカを出せます。墓地メタを考慮せずとも、マルファでリクルートするエリスやエクシーズモンスターを回収しつつマルファの変身トリガーをフリーチェーンで引けるため、ティアラ相手でなくても活用が可能です。
相手のケルベクアギドで墓地に落ちれば対ティアラの妨害を増やせることを考えると枚数を増やしたくもなるものの、マルファ以外のエクソシスターとは召喚権の取り合いになることやデッキスペースの問題から両者1枚ずつの計2枚にとどまっています。紙ならばどのみち両方制限なのでここは割り切っています。

ソウルドレイン

ティアラだけでなく採用率次点のふわんだりぃずにも使えるメタカードないかな……と考えていたところで見つけたカードです。実際対ティアラへの掣肘力は高く、このカードを開いてそのまま勝てる試合もかなりありました。ふわ対策となる
除外メタカードとしては、王宮の鉄壁やアーティファクトロンギヌスではこちらにも被害が及んでしまうのでエクソシスターを阻害しない除外メタという点で貴重なカードです。ティアラでもふわでもない故にこのカードを起用できるというのが現環境でのシスターの強みとすら言えるかもしれません。
強いて難をあげるならライフコストを取られる機会の多いエクソシスターでさらにライフを払うというのと、ふわに対しては展開後のリソース回復は阻害できても初動は止められていないところ、アソフィールと違って魔法・罠の墓地効果は使われてしまうところですが、それらを加味してもなお強力なカードです。

泡影

もともと汎用カードですが、現環境で採用率が高いので抹殺要員を兼ね、一度抜いたところを再投入。ティアラとふわ双方に対してそれなりの効果を見込めるのも高評価。

拮抗勝負

ティアラメンツ罠は場にティアラメンツがいることを要求するので、通ればティアラメンツ罠による妨害は無くなり、裏側除外なので墓地効果や再利用の心配もありません。現環境で採用率が高く、エクソシスター自身も受けたくないカードなので抹殺要員としての意味合いもあります。
ただふわに対してはメインフェイズ中に夢の町→ろびーな→いぐるん→巨神鳥と繋げられ刺さりが悪いのが懸念事項。

皆既日蝕の書

拮抗と同様の理由で捲り札として機能します。こちらは伏せて相手ターンでの妨害に使える可能性もあるので汎用性では優っています。拮抗と比べた時、直接の除去にならない代わりルルカロスの妨害を残されることもない、バグースカへの解答にもなる、エクソシスターミラーになった時にマニフィカとリタニアを一気に無力化できるといった点も評価できます。デメリットのドローのせいでうららを受けてしまうのはご愛嬌。(これで1回負けました)

コズミックサイクロン

普段は羽根箒の枠ですが、ティアラ魔法罠は破壊しても墓地効果を使われますし、メインフェイズに入る前に夢の町を除去できるのでこちらを優先すべきと考えました。難点はやはりエクソシスターでライフコストを払いたくなさすぎることです。
サリークに対しては後出しで対応できるのも偉いところですが、クライムという裏目も存在するのでケースバイケースです。

ウイルスソードマン・トロイメアケルベロス

ティアラが時々出してくるバグースカを突破するためのリンク2です。基本的にはウイルスソードマンで殴り倒すことが多かったですが、ケルベロスも最後の最後にダイヤ1昇格戦で役立ちました。とはいえ基本的にはどちらか1枠で十分と思います。

アソフィール

通常時は1枚採用ですがティアラ対面では2回使うこともあろうかと思って増量しました。ただマニフィカの素材にして召喚時の墓地効果封じを再利用できるのもあり、2枚使ったことはなかった気がします。

深淵に潜む者

言うまでもなく対ティアラ用ですが、マルファ展開をすると使えないこともあって結局使用機会はありませんでした。もっともシスターエクシーズ+アーゼウスだけでは3〜4枠ほどエクストラが余りますのであって損ということもないでしょう。

4. 実際のプレイング

アトラクター

折角フリーチェーンかつ2ターン持続するからということで、自分は初ターン即撃ちではなく相手が動くまでガメて使うことが多かったです。それ故に三戦の才を食らうこともありましたが…。

DDクロウ

基本的な用途は上記の通りティアラメタ兼マルファとのコンボ要員です。一見ふわ対面だとメタにならなそうなこのカードですが、夢の町の墓地効果を阻止することができます。なので、マルファと一緒に手札にあれば以下の動きができます。
・マルファの①を発動し、自身とエリスを(えんぺんケアとして守備表示で)特殊召喚。ここで夢の町をチェーンされ、ろびーなを召喚されたとします。
・チェーン処理後、ろびーな①にチェーンしてDDクロウで夢の町を除外
・チェーン処理終了後、マルファの②がチェーン1、ろびーなで召喚されたいぐるんの①がチェーン2として発動するため、いぐるんでサーチ・召喚された最上級鳥獣族を確認してからマルファの変身先を選べるので、ミカエリスとジブリーヌのうち妨害の排除に必要な方を(えんぺんケアとして守備表示で)出します。
烈風帝ライザーを出されてもジブリーヌで無効化できますし、巨神鳥を出されても効果の発動にチェーンしてミカエリスで除外すれば不発にできます。

このようにして、ふわの妨害を躱しながら展開ができます。夢の町の全員裏守備を回避しつつシスターエクシーズ+エリスの盤面になるので、レベル4を通常召喚すれば2体目のシスターエクシーズを立ててマニフィカに繋がります。その過程でえんぺんを無力化できていればマニフィカを攻撃表示で出せ、戦闘要員もしっかり確保できます。

アソフィール

本来このカードは本命に対してある程度の「先出し」が求められるカードです。どういうことかというと、例えば相手が墓地肥やしカードを発動したのでチェーンしてアソフィールをエクシーズ召喚したとしましょう。
処理後、墓地に落ちたカードの誘発効果とアソフィールの①がチェーンを組んで発動することになりますが、アソフィールの①は「適用後に発動を禁じる」効果なので、既に発動している同一チェーンの墓地効果はそのまま適用されてしまいます。つまり墓地肥やしで誘発した一連の墓地効果が通ってしまった後に漸くアソフィールの墓地効果封じが機能することになります。これで墓地肥やしが芝刈りだったりしようものならもうほぼ確実に「手遅れ」となってしまっているでしょう。つまり最大限の拘束を狙うには墓地肥やしにチェーンする形ではなく、墓地肥やしの発動自体をされないうちに(マニフィカやアーメントを用いて)アソフィールを出しておく必要があるということです。
ただ、MDの現環境のティアラメンツは芝刈り不採用・40枚前後の構築が多く、墓地融合にバディスを当てることでアソフィール召喚に繋げるパターンでも十分動きを止められることが多いです。
ただし、対ティアラにおいては攻撃力の低さが気になる面もあります。キトカロスに戦闘破壊されるほか、ペルレイノ込みだとシェイレーンにも負け、ハゥフニスにも相打ちを取られてしまいます。できれば生存させてマニフィカの素材にして墓地効果封じの再利用まで狙いたいところであるので、相手の攻撃力には注意を払っておきたいところです。

マニフィカ

説明不要の強力カードではありますが、ティアラメンツに対しては墓地の除外も可能なミカエリスの方が対応力が高い面もあり、③の温存は過度に意識せず、程々でミカエリスに入れ替わってしまっていいでしょう。またふわ対面においても入れ替わり効果をガメすぎるとえんぺんが出てきて効果を使えず戦闘破壊される事態となるので、程々のタイミングで素材に入れ替わりましょう。

リタニア

ティアラに対しては墓地融合の阻止にも使えるということでことさら強力ですが、ムドラケルドウをチェーンされ墓地除外を回避されると追加効果の適用ができなくなるので、フィールドからの除外を優先するとより確実です。そういったムドラケルドウでの妨害を忌避するならば、予め使わせておくプレイングをとるのも有効です。逆にこのカード自体を「使わせる」用途に充て、その後に墓穴の指名者を通すプレイングも考えられます。

ミカエリス

フリーチェーン除外は言うまでもなく強力ですが、墓地にも対応することからティアラの墓地融合の阻止にも使えたり、サリークに後出しで対処できたりと殊更汎用性の高さを感じる機会が多かったです。

エリス

基本的にはステラの相互互換という立ち位置のこのカードですが、手札から効果を発動する分ハゥフニス・バグースカに強いという利点があります。

ナチュル・エクストリオ

こちらの使うカードではなく相手のティアラがデビルフランケンから出してくるカードですが、その効果は墓地除外とデッキトップの墓地送りをコストに発動するもの。つまりシスターを出した状態でエクストリオの効果を使わせることでシスターの変身効果を起動することが可能です。

パークス・バディス・リタニア

これらにはそれぞれ同名ターン1がありますが、その制限は正確には1ターンに1度しか「発動」できないというもの。対ティアラで対面する可能性のある、上記のエクストリオの他ルルカロス・クライムはいずれも「発動を無効にする」効果であるため、これらに妨害されても2枚目の同名カードを使うことは可能です。

対ふわんだりぃず

個別のカードではなくデッキ対デッキの話となりますが、先に述べた通りふわんだりぃずはエクソシスターの強みが殆ど生きず、お世辞にも相性のいい相手ではありません。ジブリーヌとカルペディベルの無効化や、バディス+リタニアによる相手ターンエクシーズを最大限生かして立ち回るしかありません。相性面では不利なので可能なら短期決着を狙いましょう。マニフィカの2回攻撃+ミカエリスや、マニフィカ+ジブリーヌの強化+マルファといった組み合わせで総攻撃力が8000を超えますが、旅じたくでライフ回復している場合もあるので留意しましょう。

5. おわりに

というわけで、先月に続きエクソシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。イラスト面での人気に加え、現在トップティアのティアラメンツに対してギミック面での有利があるということで一般にも注目が集まっているのではないかと思いますが、その時々での流行に関わらず万遍なく高水準の対応力を備えているという面でも非常に魅力的なテーマでありますので、是非皆さんこの機にエクソシスターの魅力に改めて気づいていただければ幸いです。
5/10頃に来るであろう新パックや、来月の環境がどうなるかは執筆時点ではわかりませんが、環境の動向に変化があった際はまた記事を書くかもしれません。
本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方にとって少しでも参考になれば幸いです。




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