見出し画像

【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで環境に挑み続ける【23年7月 season19】

皆様初めまして。初めましてでない方はありがとうございます。
過去にもエクソシスターでランクマを戦った記事を書かせていただいたのですが、タイトルにした通り自分は23年2月以来エクソシスター一本でランクマッチを戦い続けており、環境が大きく変化したこともあるので再び記事にさせて頂こうと思います。


1. 23年7月上旬までのMDランクマ環境の変遷

4月上旬にティアラメンツが実装されて以来、圧倒的なパワーと人気で環境を席巻し流行のトップに君臨したのは皆さんご存知と思います。一時は環境を殆どティアラ一色に染め上げる程でしたが、今は依然主流の一角を占めつつも環境が多様化しつつあります。
大きな変化はビーステッドの登場で、それによってビーステッドとシナジーを持つ烙印・PUNK・サンダードラゴンのギミックが環境で大きく人気を伸ばしました。またティアラメンツに関しても上記の烙印やビーステッド、パンクと混合した構築が多くなっています。
それ以外では5月終盤頃からスプライトが再流行の傾向を見せています。なお、4月5月とエクソシスターでランクマを戦った記事を投稿したのですが6月に自分がマスター1まで到達した段階ではビーステッドの実装前であり、新たに記事を書くほどの環境の変化ではないと感じたため先月は投稿をしませんでした。
なお、ティアラ全盛期にメタとして次点の使用率を持っていたふわんだりぃずですが、上記デッキの流行に伴い再び地雷程度の使用率に落ち着いています。
他に一定数を見かけたデッキとしては、ドラゴンリンク、アダマシア、相剣が挙げられるでしょうか。ドラゴンリンクはビーステッドを採用可能なこと、アダマシアは地属性主体故ビーステッドに墓地利用を阻害されないこと、相剣はアークネメシスプロートスが単体で闇属性の特殊召喚を封じられるため、ティアラメンツ・烙印・ビーステッドの展開を大きく制限できることが理由として考えられます。

纏めると、現在の環境の主体は以下の通りになります。今回はたまたま統計も取れたので使用率も載せておきます。
・ティアラメンツ   27.2%
・ビーステッド  22.7%
・烙印  12.8%
・サンドラ  2.9%
・パンク  4.0%
(※なお、上記5つについては個々の純構築というよりはこのうちから2〜3つを組み合わせた構築が大半となっています。使用率についても純構築か否かに関係なく、テーマギミックを確認できたかでカウントしています)
・スプライト  13.0%
・ドラゴンリンク  3.3%
・アダマシア  4.0%
・相剣  2.9%

この環境は果たしてエクソシスターにとっては有利なのでしょうか?

2. 現環境とエクソシスターの相性

結論としては、上記の環境はエクソシスターにとって戦う目は十分ありますが、ティアラ登場前のスプライト主体環境やティアラ全盛環境ほどの圧倒的なエクソシスターの有利性はないといえます。寧ろ烙印ギミックが高い流行率を見せている点でトントンかやや向かい風ともいえるかもしれません。
(なお、スプライト主体環境期ティアラ全盛期についてはそれぞれエクソシスターで戦った経験を記事にしています。よければ覗いてみてください)
この趨勢変化のポイントとなるのが新たに登場したビーステッドと、現在高い流行を誇る烙印との相性です。

ビーステッドとの相性

今回の環境変化の最大の要因となったビーステッドですが、テーマ単体で見ればエクソシスターの相性は全然悪くありません。エクソシスターが光属性なのでレベル6ビーステッドの特殊召喚にこそ利用されてしまいますが、墓地に依存しないデッキなのでこちらの動きを阻害されることはなく、逆にエクソシスターの変身効果のトリガーとなります。(実際にはエクシーズ召喚して下級モンスターがいなくなったタイミングを狙われがちでもありますが…。)
ドルイドヴルムの除去効果も除外することで発動させず対処できますし、復烙印・烙印の獣といった永続魔法・永続罠を利用しますがエクソシスターは魔法罠に対応する除去手段も豊富です。また復烙印の蘇生効果をエクソシスター共通の変身効果で牽制することもできます。
このようにビーステッド単体に関しては有利に立ち回ることができ、問題はビーステッドそのものというより後述する烙印と併用されていることが多いことでしょう。

烙印との相性

こちらについては明確にネックといえる部分ではあります。墓地メタ特化とのイメージを持たれがちなエクソシスターですが、実のところ相手の墓地利用に関わらず立ち回る手段は十分備えており、質の高い除去手段も多く備えていることから広い方面に高水準の対応力を持ち、根本的にギミックで致命的不利といえるデッキは殆どありません。ただその中で明確にやりづらさのあるメジャー級デッキとして挙げられるのがふわんだりぃず、そして烙印です。理由は以下が挙げられます。
・素材と入れ替わることで対象を取る効果を実質回避できるマニフィカですが、ミラジェイドの除外効果は対象をとらないので素材と入れ替わっても除外を免れない
・ミラジェイドを除去しても③の効果でエンドフェイズに場を一掃され後続を残しづらい。しかも③の効果が防ぎづらい。③の効果を防ぐにはエクストラデッキへ戻すかアソフィールで墓地発動を封じた上で墓地へ送る必要がありますが、ミラジェイドの攻撃力3000が(ジブリーヌを併用しないと)マニフィカで超えられない上に、エクソシスターの除去手段が除外主体である故に逆に③の発動を封じにくいのです。他にカルペディベルでミラジェイドを宣言した上で除去する手もありますが、いずれにせよ通常の立ち回りと比べてひと手間求められることになります。

一応対処法はあり、ジブリーヌ・カルペディベルの無効を駆使したり、墓地効果封じとバウンスを備えるアソフィールがミラジェイド対応に効果的なためプレイング次第で十分勝利することは可能です。ただエクソシスターの理想布陣であるマニフィカ・バディス・リタニアの構えがミラジェイド展開に対してあまり効果的でないというのは明確に厄介な要素といえるでしょう。
しかし、実は真の真なる敵は別に潜んでいたのです。

超融合

今回最も厄介だったのが実はこのカードです。エクソシスター2体を素材に「共命の翼ガルーラ」を出されて布陣が崩壊するという事態が多発したのです。
実のところ、以前でも超融合で沼地のドロゴンにされることはありました。ただ確率としては低く、運の悪いイレギュラーとして割り切りのレベルの事象ではあったため、当初はガルーラが加わったからといってそれが大きく変わるとは見ていませんでした。
しかし蓋を開けてみるとティアラや烙印とやっている時体感1割弱は超融合されたのではというレベルで遭遇し、さらには実際に発動はされずとも墓地落としやレシピ確認で超融合の存在が見えたケースはかなりの確率に上り、挙句にはティアラや烙印以外の本来自発的に超融合を活用しにくい筈のデッキですら超融合を採用していることがあって流石に無視できなくなり、対処法を検討する運びとなりました。
遭遇事故で済まされないレベルにはあまりにも超融合を食らいすぎたため、当時の自分は仲間を超融合の生贄にされた十代よろしく

ミカエリス……カスピテル……ジブリーヌ……アソフィール……
皆の受けた苦しみはこんなもんじゃなかった
皆の魂を犠牲に生まれた魔物(ガルーラ)など……
生かしておくかぁぁぁ‼︎‼︎

となっていたものです。
というか終盤では最早トラウマになっていました。
具体的な超融合対策については後述しようと思います。

3. その他の流行デッキとの相性

ティアラメンツ

後攻の場合は誘発・捲り札の引きや、いかに相手の墓地融合を逆用できるかによる部分がありますが、少なくとも先攻でマニフィカ・バディス・リタニアを揃えていればほぼ抑え切ることが可能です。ただ三戦の才や前述の超融合があると話が変わってくるためこの2枚には警戒が必要になります。
後攻の場合でもアギド・ケルベクの規制に加えてビーステッド・烙印関連の混合によって墓地効果を持たないカードの割合が増えたのもあり、墓地効果の大量誘発による爆発力は以前よりは下がっており、ランダム墓地肥やしで何も起きなかったり、レイノハートorキトカロスを誘発で妨害することで動きを止められるケースも増えてはいます。

スプライト・アダマシア

この2デッキはタイプとして似ており、着地狩りによって動きを止めやすいため先攻でマニフィカまでいければ概ね展開を止めきれます。また妨害がモンスターに寄っているため、後攻でも冥王結界波を引ければ概ね捲ることができます。

相剣

シンクロ素材を丁寧に除去していけば展開を阻止でき、基本的に除外するためタイア・大霊峰相剣門・天威龍のための墓地アドバンテージも与えません。こちらも相剣暗転以外は妨害がモンスターに寄るため冥王結界波が有効です。

サンドラ

主力となるサンドラの融合モンスターが破壊耐性こそあるものの対象耐性・除外耐性を持たないため、エクソシスターエクシーズで容易に除去できます。現状ビーステッド・烙印の補助としての運用が殆どなため雷神龍の除去で妨害をしてくるパターンはあまりなく、超雷龍を出されていてもミカエリスで除外した後に各種サーチを行えるため然程苦になることはないでしょう。

4. 実際の構築

5月期ではほぼティアラとふわの2大環境だったためティアラメタに特化した構築にしてもいましたが、現在はティアラが依然主流の一角を占めながらもスプライト・アダマシア・パンクなどのオーソドックスな展開系デッキが再び勢力を増してきたので極端なティアラメタ偏重はせず、ティアラ登場以前の構築に先祖返りしたような構成になりました。

アトラクター

ティアラを○せるカードですが、前述の通りその他のデッキも増えたのに加え、烙印とサンドラは墓地送りを除外にしても動くことが可能で刺さりが悪く、何より1ターン目以外で手札にくると実質手札が1枚潰れるピーキーさが個人的に大嫌いだったので枚数を減らし1枚としました。

カイザーコロシアム

上のリンク先の過去記事で詳しく解説しているのですが、簡単にいうとエクソシスターの最終盤面は基本的にマニフィカ単体+伏せカードとなるためこのカードを貼ることで相手は1体しかモンスターを出せなくなる、というものです。また後攻においてもこちらのターンで展開して妨害に繋げるギミックを牽制・ケアすることが可能です。

冥王結界波

元々スプライトを後手から返すのに効果的なカードとして起用したカードで、オーソドックスな展開系デッキは妨害がモンスターに偏ることも多いため、そういった相手に対して無類の効力を発揮します。エクソシスターにもワンキル可能な展開パターンはあり、過程で除去もできるものの相手の大量展開を全て踏み越えた上で8000を削り切れるかというと流石に厳しいためダメージ0のデメリットは個人的に全く気になりません。ティアラに対してはサリークやクライムがあるため万全とまではいえないものの、それでも一定以上の効果を期待できます。

ソウルドレイン

ティアラに対してほぼ完封できるのに加え、除外されても効果を発揮する烙印やサンドラを意識して改めて起用したのですが(特にミラジェイドの③や悲劇のデスピアンなど)、引けたタイミングがあまり噛み合わずにそこまで活躍できませんでした。

次元障壁

前述の通り超融合の遭遇率が無視できなくなり対策が必要……となった結果採用したカードです。烙印に対してやりづらさがあるという点も解決できるカードなのでなかなか悪くないように感じました。
その他細かい点としては、リンクに対応できない点が欠点となるものの現環境でリンクを重視するのはスプライトくらいであること、フリーチェーンなので拮抗勝負を気にしなくていい点も評価点といえます。

コードブレイカー・ウイルスソードマン

ティアラがバグースカを出してくることがあるため、それに対処するためのカードです。

アクセスコード・セレーネ

リンク2でバグースカを処理するのはいいとして、その後そのモンスターがずっと場に居座っていてもマルファやリタニアの発動条件を阻害してしまうという問題があります。ならばデュエル自体を決着させてしまえばいいのでは、ということでアクセスコードを採用しました。セレーネはそのための中継で、メインデッキのエクソシスターが魔法使いなので問題なく利用できます。
前述のウイルスソードマンは相手に破壊されたターンのエンドフェイズに復活するため最低限の場持ちも備えており、次のターンに通常召喚したモンスターと共にセレーネに繋げられます。

5. 具体的なプレイング

下級エクソシスター

ティアラメンツやビーステッドなど、こちらのターンでも墓地利用する可能性のある相手には下級エクソシスターをできるだけ場に残しながら展開を進める方が牽制として有効です。ただ昨今では超融合の裏目もあるので、可能な限り展開前に伏せカードを除去できるようにしておきましょう。(トラウマ)

カスピテル

エクソシスターを素材にエクシーズ召喚した場合、そのターン中お互いの蘇生を封じられる①の効果があります。自分ターンでは発動する意義がほぼない効果ですが、ティアラのランダム墓地肥やしでレイノハートが落ちてそこから展開されるケースを防ぐことができます。カルペディベルを引いている場合、そちらの②とチェーンを組んでカルペディベルをチェーン2におけばハゥフニスの特殊召喚トリガーとなってしまうことも防げます。(逆にそれ以外のケースではハゥフニス・幽鬼うさぎの存在を考慮し、迂闊なとりあえず発動はしない方がいい効果ではあります)
また相手ターンでの妨害としては他のエクソシスターに汎用性で劣る効果ですが、春化精やサイバース、ビーステッドあたりは展開に一定以上蘇生が絡むため有効になりえます。

バディス

相手の墓地利用効果にチェーンして発動し、エクソシスターエクシーズ2体の展開に繋げるのはエクソシスターの代名詞といえる動きですが、相手が超融合を持っている場合はここに合わせて使ってくることとなるので、後述のような超融合ケアの手段を講じれる場合、それを通すまであえて発動を遅らせることも重要になってきます。そのまま使わずに相手ターンを終えることになっても、次の自分ターンの展開に使えるため無駄とはなりません。

超融合

現在ティアラ・烙印を中心に異様なまでの採用率を持っており、いざ使われると圧倒的優位な状況も覆りかねないため対策を考慮せざるをえないといえます。
しかしながらチェーン不可のこのカードにどう対策を取れというのか……。そう言いたくなると思います。自分も実際そう思いました。
相手が先攻で超融合をセットしている場合ならまだ話は楽で、展開前に拮抗なりライストなりで伏せを一掃すればOKです。(拮抗の場合は超融合を残される可能性もありますが) 
なお、エクソシスターを超融合して出されるモンスターは基本ガルーラ、たまに沼地のドロゴンで、いずれも同じ属性2体で融合しますがティアラや烙印にエクソシスターと同じ光属性は(神炎竜ルベリオンと深淵の獣ルベリオンくらいしか)存在しません。故に超融合での除去はこちらのエクソシスター2体で行われる前提とみなしてよく、即ちこちらのモンスターが1体だけの状況であれば超融合を受けることはないと言っていいです。エクソシスターでモンスター1体のみというのは先攻展開が基本マニフィカ1体に収束するため自然に発生する状況であり、バディスで追加の展開を行う前に上述の次元障壁を先打ちするなどしておけば超融合を防ぐことは可能となります。
超融合を使えないとなったら相手としてはセットして返しでの発動を狙うことになりますが、そこはエクソシスターの十八番、マニフィカ・ミカエリス・リタニアでターンを跨ぐ前に確実に除去してやりましょう。
その他では以下のカードも状況次第で超融合ケアになります。

エクソシスター・カルペディベル

展開に直結せず癖のある効果だからか採用しない構築もままあるカードですが、自分は常に1枚投入しています。③の効果もエルドリッチ、ルーン、蟲惑魔などの罠ビート・メタビート系相手に非常に強く心強いのですが、②によって本来エクソシスターで防ぎづらいカードを止められるのが昨今頼りになります。エクソシスターにおいて使われると極めて厄介な三戦の才・烙印融合といったカードを宣言してケアすることが可能です。相手ターンでエクソシスターをエクシーズ召喚する必要がありますが、マニフィカの③で極めて簡単に実現できます。
超融合に関しても上述の通りこちらのモンスターが1体の状況では基本的に受けることはないので、マニフィカ1体のみの状況で素材と入れ替え、このカードで超融合を宣言することによってケアすることが可能となります。

カイザーコロシアム

「自分フィールドにモンスターがいる場合、相手はそれ以下の数になるようにしかモンスターを場に出せない」というカードです。エクソシスターは先攻でマニフィカ1体以上の展開を行う必要がないため、このカードを発動することで相手も1体しか展開ができなくなります。その状況ではマニフィカやリタニアを突破して展開することは非常に困難となります。
この手の展開制限カードは基本的に先出し必勝な部分がありますが、このカードに関しては後攻でも場合によっては役割があります。というのもティアラメンツ、スプライトエルフ、IPマスカレーナ、ビーステッドなどこちらのターンで展開して妨害に繋げるギミックは少なからず存在するので、このカードを上手く使うことでそれらのギミックを封じながら展開することも可能になります。或いはそれを理解している相手がこのカードに妨害を吐いてくれるケースもあります。
一例として以下のようなケースが実際にありました。
・スプライト相手の後攻。そのまま拮抗勝負を狙いに行ってもスプライトキャロットに阻まれてしまう状況だったので賭けでこのカードを囮に発動したところ、キャロットを使ってくれたため拮抗を通すことができ、そこから展開して勝利
・スプライト相手の後攻。相手がマスカレーナの効果を使用したところ、自身のモンスター5体でサロスを召喚しない限りモンスター数がこちら側を上回ってしまう状況だったため自らボードアドバンテージを大きく損なう結果に

そして第3の利点として、このカードも超融合ケアになりえます。
こちら側がモンスター3体、相手が1体で相手が超融合を使うとします。こちらのモンスター2体で超融合すると、効果処理後のモンスター数はこちらが1、相手が2となります。つまり相手がこちらの頭数より多くなるようモンスターを出そうとしているので、カイコロ適用下であればそもそもこのプレイ自体が行えなくなります。つまりこちらの頭数が相手+2以下であれば超融合ケアとして機能するのです。

6. おわりに

というわけで、僭越ながらエクソシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。これまで書いてきた通り今月の環境は以前の記事の時ほどのエクソシスター有利ではなかったのですが、それでも個人的な好み・信頼・思い入れから今月もエクソシスター一本で最高ランクまでいってしまいました。
本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方にとって少しでも助けになれば幸いです。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?