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【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク⑩ ~ロールバックする過去の好敵手~【24年3月Season27編】

皆様初めまして。初めましてでない方はいつもありがとうございます。
自分は個人的な信頼や思い入れからここ1年強ランクマッチを基本エクソシスター一本で最高ランクまで戦っており、過去9回にわたってその月ごとの環境やその対応などについて記事を書かせていただいています。
先月はOCGで登場した時から注目を集めていた数々のカードが実装された結果久方ぶりに環境が大きく変化した月でした。今月はその流れを汲みつつも、新環境に合わせたデッキ選択がなされる環境となる段階となったと思います。結果として罪宝スネークアイが環境トップを走る流れは受け継ぎつつもそれ以外のデッキ分布には結構な変化がありました。今回はそういったあたりを解説しつつエクソシスターでどのように適応していくかを述べていければと思います。
本記事の最後に過去シリーズのリンクも貼っておりますので、本記事を読んで興味を持って頂けたなら其方にも足を運んでいただければ幸いです。


1. 24年3月のランクマ環境

先月に登場した罪宝スネークアイが引き続きトップ勢力を占める一方で、フェンリルとバースの規制によりシェアが減少したかに思われたクシャトリラの使用率が再び上昇することとなりました。これは罪宝スネークアイが墓地利用度が高く、アトラクターやアライズハートによって墓地を完封できるクシャトリラは優位に立てるためと考えられます。またこの両者が複合した罪宝スネークアイ+クシャトリラの構築も今月は多くみられるようになっています。
近い理由で、ふわんだりぃずも次元の裂け目やアトラクターを採用できるデッキであるためか時折遭遇することがありました。他には、トランザクション・ロールバックの実装によって恩恵を受けたラビュリンスが再び環境に顔を見せるようになりました。ティアラメンツも環境上の理由は不詳ながら、再び流行を見せているようです。このように罪宝スネークアイが引き続き環境トップを走りながらも、過去に主流として活躍したデッキの多くが再び隆盛を見せているのが今月の環境の特徴と言えます。
このように比較的多様なデッキが群雄割拠する環境となっており、それらに押し出される形でか先月では主流の一角といえたマナドゥムはあまり見かけなくなりました。他方、烙印・サイバース・超重武者はやや遭遇率が下がった印象がありつつも引き続き環境レベルにとどまっています。

2. 環境デッキの動向・エクソシスターとの相性

罪宝スネークアイ

基本的な事情は先月と変化はなく、相手のギミックを逆用できる機会は多く、また墓地完封系を比較的採用しやすいデッキなので総じて有利に戦える要素は十二分にあるといえます。墓地効果を完封するアソフィールやエクセル・オークの2つの効果を一度に阻止できるジブリーヌを上手く使いつつ、倶利伽羅天童を上手くケアして立ち回っていくことが大事になります。

クシャトリラ

フェンリルが制限になったことで遭遇率が下がり、毎ターンの帰還によりエクソシスターの天敵といえるバースも規制されたことでテーマ単体での脅威度は下がっています。ただし上記の通り罪宝スネークアイとの混合構築も増えており、クシャに妨害を吐かせてスネークアイの動きをしてくるケースも多いので、クシャの動きを止めたからといって安心せずその先を見据えて動きたいところです。

焔聖スネークアイ

焔聖騎士に関しては、リナルドがコンボ・出張パーツで有名という印象はあってもテーマとしての詳細はよく知らないという方も多いかもしれません。簡単にいうと炎属性戦士と装備魔法のサポートを豊富に有し、レベル4と1を主体にシンクロ召喚を行ってレベル9の焔聖騎士帝シャルル及びその進化体のシャルル大帝をエースとするテーマです。焔聖スネークアイはレベル1の焔聖騎士をスネークアイでサポートできることによる混合構築です。

ラビュリンス

フリーチェーン除外に長け、罠カードをセットしたターン中に掃滅しやすく、ビッグウェルカムラビュリンスの墓地効果も残させないことからこれまでは基本的に有利に戦える部類でした。しかしトランザクションロールバックを墓地に落とされてビッグウェルカムなどをコピーされることで対応が追いつかなくなるケースが以前より増えてしまい、油断は禁物です。

超重武者

先月と比べれば遭遇率は減りました。ワカU4とイワトオシに対しての除外が大きな打撃になるので少なくとも先攻においては有利ですし、後攻でも対抗手段にアトラクターを使えるのはエクソシスターならではの強みです。

ふわんだりぃず

除外と墓地メタというエクソシスター本来の強みが全くといっていいほど刺さらない、エクソシスターにとって明確に相性が悪いといえる数少ないテーマです。一応先に展開できればジブリーヌとカルペディベルによる無効化を主軸に立ち回ることで対応は可能です。ただ先攻を取られて誘発で止められなかったら正直お通夜です…。

ティアラメンツ

理由は今ひとつ不明なのですが再流行を見せています。しかしティアラメンツへの対抗こそエクソシスターの真骨頂。カウンター罠と三戦の才と超融合にだけは注意しましょう。

3. 実際の構築

基本的な骨組みは固まっているので誘発の微調整にとどまっています。

エフェクト・ヴェーラー

元々手札誘発の代表格ですが、展開に寄与する効果を2つ持つスネークアイエクセルとオークに対してうららだけでは動きを止めきれず、こちらや類似効果の泡影の方が強く出れるということで環境全体で使用率が上がっています。未だに手堅く使用率のある手札誘発なので、いざという時に抹殺の指名者でこれを止められるかどうかが勝敗を分ける局面もありえるでしょう。
泡影と違ってアトラクターと若干噛み合わない部分がある欠点がありますが、抹殺の指名者のことも考えると1枚はこちらで良いかと思います。

アトラクター

先月時点で罪宝スネークアイや超重武者などの対策として投入しました。刺さらないクシャトリラが増加したのは些かマイナスなものの、サイバースやティアラメンツなどにも有効であり全体で見れば依然利用価値はあります。

カイザーコロシアム

エクソシスターでは最終盤面をマニフィカ単騎にしやすいためこのカードの拘束効果を最大限に発揮できますが、加えてスネークアイには蛇眼の炎龍、蛇眼神殿スネークアイ、マスカレーナ、賜炎の咎姫と相手ターンに展開するギミックが豊富であり、後攻においてもそれらを牽制・阻止しつつ展開していける恩恵があります。特に妨害でもあるマスカレと咎姫を止められるのは大きなポイントです。それだけにルーンのとばっちりで制限にされてしまったのが大変惜しまれます。せめて準制限なら百万歩譲って我慢できたのですが…。

ドロール&ロックバード

超重武者対策などを想定して先月では採用していましたが、どうにも個人的には使用感に癖があり、上記のヴェーラーに枠を譲りました。デッキによっては増Gケアとしても使えるカードですが、エクソシスターではその方面での恩恵は少ないというのも理由です。ただ、スネークアイエクセルで蛇眼の炎燐を加えた時に発動すれば炎燐のサーチ効果を封じることによって確実に1:1交換は保証されるのは評価できます。

マニフィカ

一般的には2枚採用ですが、クシャトリラが登場した数ヶ月前からユニコーンのエクストラデッキ破壊を見越して3枚採用になっています。先月の記事ではクシャが減少したためそろそろ2枚にしてもいいかも、と書いていましたが今月に入って再び増加したため、少なくともS:Pリトルナイト登場までは3枚体制がつづきそうです。

リタニア

マルファと並ぶ純構築エクソシスターの構築意義と言えるカードなのもあり、自分は常に3枚投入です。人によっては枚数を抑えることもあるカードですが、ラビュリンスが使用率を上げている現在は素引きの価値が上がっているといえます。

4. 具体的なプレイング

倶利伽羅ケア

炎属性レベル1のサーチ手段を有するスネークアイにおいては、これに対応する捲り札として倶利伽羅天童が採用されています。倶利伽羅天童のケア手段においてはヴァンキッシュソウルが流行した時期の記事においても記載しましたが、まずはマニフィカの②と③を同時に使うのを心がけることです。またリタニアによって相手ターンにマニフィカのエクシーズ召喚を狙う場合は、素材とするランク4エクソシスターが効果を発動していることによって先にリリースされてしまわないよう、早々にリタニアを発動させてしまうのもよいでしょう。倶利伽羅天童自体は基本的にやや尖った捲り札という位置付けなので基本的にはサーチから運用されるカードですが、スネークアイ対面においてはサーチをされていなくても常に手札にある可能性を想定して動くくらいでよいとおもいます。

アニマケア

自分自身意識から漏れがちだったのですが、スネークアイはレベル1軸、すなわちサクリファイスアニマと遭遇する可能性が常にありますので、モンスターの展開は極力両端と真ん中にしましょう。

焔聖スネークアイ

展開や最終盤面に関しては使い手によって違いがある印象ですが、スネークアイ関連以外の止めどころとしては聖騎士の追想イゾルデ、それを召喚する起点となる昇華騎士エクスパラディンへの除去、装備魔法、聖剣を巡る王妃アンジェリカあたりが挙げられます。焔聖剣デュランダルや焔聖剣ジョワユーズによって必要なモンスターをサーチ・サルベージしてくるのでそれにチェーンして装備魔法や装備モンスターを除去してやると止まりやすくなります。聖剣を巡る王妃アンジェリカは攻撃・効果の対象になると自身をエンドフェイズまで除外し、墓地肥やしと後続展開を行う②の効果を持っていますが同名ターン1なので、対象を取る効果で妨害する場合は相手が自らアンジェリカを対象に取り、それにチェーンしてアンジェリカが②を発動するタイミングまで待つのが望ましいです。シンクロ召喚時のサーチ効果も持っているので無効化の妨害はそれにチェーンして使いたくなってしまいますが、ヴェーラーや泡影といった対象を取る効果の場合、②をチェーンされて回避され、結果的にどちらの効果も成立して完全な無駄打ちとなってしまいます。
※ちなみに自分は先立つシンクロリンクフェスで焔聖騎士(レンタルデッキではなく自前)を運用したのですが、あまり認知されていないテーマだからかアンジェリカ召喚時のサーチにヴェーラーや泡影を使ってくる相手が多く、結果的に上記のようにどちらの効果も通ってしまう、という事例が結構ありました。

超融合ケア

ティアラメンツと烙印が一定のシェアを占めていることによってこのカードの脅威も再び増加してくることになりました。カイザーコロシアムで高確率でケアが可能なのですが、制限にされてしまってどうにも引きにくくなってしまいました。
こちらのモンスターが1体のみの場合は発動される可能性は低いので、カルペディベルがある場合はマニフィカの③で素材と入れ替えた際に超融合を宣言するのも有効です。またカルペディベルやカイコロで超融合ケアが可能な状況ならば、バディスがあってもすぐに発動せず超融合ケアが成立するまで発動を待つことも、アドバンテージを失わないためには重要になります。なお過去に超融合が流行した際には次元障壁も対策として投入していましたが、現環境においてはスネークアイがリンク主体、エクシーズ主体同士で此方にも被害が出る上にメインデッキだけでも戦えるクシャトリラと、相性の悪いデッキが環境上位を占めているため現状では投入価値がないと言えます。

5. おわりに

 今月もエクソシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。一般にはエクソシスターが環境レベルで注目されたのはティアラメンツの全盛期くらいですが、基礎的な対応力の高さから極端に不利なデッキが少なく、どのような環境に対しても善戦することが可能になっています。
本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方にとって少しでも参考や励みになれば幸いです。

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