【遊戯王MDランクマ】エクソシスターで挑む最高ランク11 ~EMERGENCY! S:Pリトルナイトメア!~【24年5月Season29編】
皆様初めまして。初めましてでない方はいつもありがとうございます。ツボミと申します。
タイトルに銘打った通り、自分はここ1年以上エクソシスターで最高ランクまで戦い続けており、月ごとの環境やその対応について過去10回にわたってnote記事を書かせていただいてきました。
今回についてですが、ランクマ環境自体はそこまで大きく変わっていないものの、前回の記事から2つの新パックが登場しており、OCGでも話題を呼んだ数々のカードやテーマが実装されました。中でも今月のパックで登場したS:Pリトルナイトは強力な汎用リンクモンスターであり、ランクマの有力デッキにも早速組み込まれて活躍を見せています。
本記事ではそれら新カードによって環境がどう変わったのか、それにエクソシスターでどう対応していくかということを書いていければと思います。過去の記事についても最後にリンクを張っておりますので、もし本記事を読んで興味を持っていただけたなら其方にも足を運んでもらえれば幸いです。
1. 24年3月〜5月のMDランクマ環境
前述の通り数々のテーマが新登場、もしくは強化されましたが引き続き罪宝スネークアイが主流の環境となっています。特に現在ではクシャトリラを加えたタイプが多くなっています。
それ以外ではR-ACE(レスキューエース)が新規カードの実装で強化され、罪宝ギミックの恩恵を受けられることもあり使用率を伸ばしつつあり、特にマスター帯上位ともなると殆どがスネークアイか罪宝R-ACEという状態でした。
その他、従来の環境で主流の一角だった一部デッキもシェアとしては縮小しつつも依然生き残っており、ダイヤ帯などでは遭遇することもあるかと思います。
2. デッキごとの動向
罪宝スネークアイ
前述の通りクシャトリラを加えたタイプが現在は多くなっています。単純にフェンリルやユニコーンが当て馬として優秀なのに加え、ユニコーンでバースをサーチすることでクシャトリラモンスターを使い減りしないコストのように扱えるのがスネークアイやディアベルスターと噛み合っています。また、バースによってディアベルスターを生贄なしで通常召喚してくることもあります。一応5/1の改訂によってエクセルと罪宝狩りの悪魔が準制限になっているものの、篝火が登場していたことも相まって案の定全く勢いに翳りを見せていません。
一方でR-ACEの強化に伴い、原罪宝スネークアイでR-ACEハイドラントを特殊召喚してR-ACEの動きに入るパターンも存在するため、デッキタイプの見極めが重要になっています。
R-ACE
罪宝ギミックでハイドラントへのアクセスを強化できるとはいえこれまではプリベンターとEMERGENCY!が登場していなかったためそこまで流行っていませんでしたが、この両者の登場により徐々に使用率が増え現在では主流の一角となるに至っています。
ラビュリンス
R-ACEが使用率を伸ばした分従来の主流デッキのシェアは縮小しましたが、ラビュはその中でもマスター帯上位でも一定の遭遇率があった印象です。とはいえ特段の新規強化はなく、過去の記事で繰り返し触れているため詳しい説明は割愛します。
ホルス
5月の新パック「リヴァイブド・レギオン」で登場した新テーマの一つです。中核カードの永続魔法「王の棺」で一気に関連モンスターを墓地に用意し、関連モンスターは王の棺が存在する限り毎ターン墓地から復活するのが特徴です。ただし関連カードのみでは結構デッキスペースが余るため、純構築よりも出張ギミックとしての活躍が主となっています。ランク8デッキの他、特に墓地肥やし系デッキでは真血公ヴァンパイアをエクシーズ召喚しつつ手札コスト部分も有効利用しやすいため相性がよく、ティアラメンツなどへの出張が見られます。召喚権を使用しないギミックなため勇者との併用も存在します。
ティアラメンツ
テーマパワーとさまざまな意味での人気が相まって息の長いテーマですが、前述の通りホルスの登場で墓地肥やし手段が増える恩恵を受けたため、一定程度遭遇率がありました。
キマイラ
4月のセレクションパック「ナイトメア・アライバルズ」で登場した新テーマです。有翼幻獣キマイラ扱いの融合モンスターを1枚初動の墓地効果でサポートしつつ、高いリソース能力を持つのが特徴です。登場以降5月の新パック登場まではある程度の遭遇率があり、自分も新たな主流の一角として解説することになるかと予想していましたが、結局罪宝系に比肩するほどの使用率には至らず、5月の新パック登場後は一度も遭遇していません。とはいえ今後実装される幻想魔族によって追加の恩恵がある面があり、それらの登場後改めて流行する可能性はあると思います。
クシャトリラ(純構築)
現状ではクシャトリラはスネークアイの出張戦力として運用されるパターンが多く、クシャトリラの純構築はそれと比べれば圧倒的に少ないのですが、それでも少数は遭遇しました。一応クシャ視点ではアライズハートやアトラクターによって罪宝ギミックをメタれる利点が存在します。とはいえ純クシャトリラは主流とは言い難く、他デッキへの対策を優先して汎用メタカードを流用する形で十分でしょう。
ピュアリィ
4月の新パックで新規カードが2種登場しており、現に今月のランクマでもダイヤ帯で何度か遭遇しましたが、環境が進行するとスネークアイと罪宝R-ACEばかりとなって見かけなくなりました。
その他、3月の記事では烙印・サイバース・超重武者・ふわんだりぃずなどを主流の一角として取り上げていましたが、新規テーマに押し出されて主流外レベルまで後退しました。超重武者に関してはダイ8とイワトオシの2種の初動に規制が入った面もあると考えられます。
3. 現環境とエクソシスターの相性
スネークアイに対しては引き続きエクソシスターのギミックが刺さりやすく、R-ACEに関しても先に布陣を整えて要所を潰せば十分止めきれます。ただR-ACE相手に後攻に回った時、タービュランスで大量の伏せカードを用意された状況を真っ向から踏み抜くのはあまり上策とは言えないのでタービュランスの効果を止められる手札誘発(泡影・ヴェーラーなど)や展開前に伏せを一掃できる羽根箒・拮抗勝負辺りは意識して補っておきたいといえます。
ホルスに対しても対応は割と効きやすく、比較的主流デッキが絞られた環境となっているので対策はしやすくなっているといえ、主流外の相手と当たっても持ち前の高い対応力で対処が効く、と見ようによっては有利な環境だと思います。
ただS:Pリトルナイトの登場により、ほぼ全てのデッキに対して妨害どころの見極めがこれまでよりシビアになった点は否めないといえるでしょう。
4. 実際の構築
泡影・ヴェーラー
スネークアイに加えてR-ACEのタービュランスを止められる点から重要度があがっており、余裕があるなら枚数を増やせるといいでしょう。基本的には泡影優先ですが、抹殺要員としてヴェーラーも1枚は入れておきたいところです。エクソシスターにおいては墓穴の指名者を誘えることは逆に利点にもなりえます。
アトラクター
スネークアイ登場以降、そちらに有効なカードとして採用していますがR-ACEに関しても墓地のR-ACEを除外して展開するモンスターや初動の罪宝ギミックに対して有効なため有効利用でき、価値を上げたといえます。好みで2枚投入もありかと思います。
深淵の宣告者
当初ピュアリィに何度か遭遇したので対策として投入したのですが、環境が進行するとほぼ見かけなくなっていたので他のカードで大丈夫です。
羽根箒・ライスト
画像のレシピでは入っていませんが、タービュランス対策の伏せ除去として候補になります。拮抗の枚数を増やすのもいいでしょう。
S:Pリトルナイト
マルファの制約により実際に扱う機会は限られるのですが、相性の良い点はありいざという時にあると便利なカードです。
エクソシスターは
・送り付けられた壊獣や原始生命態トークンが残っているとマルファ・リタニアが使えない
・テーマ内のモンスターのみでは守備のバグースカを突破できない(カルペディベルかリタニアを引けてれば処理できる)
という懸念点があり、1枚汎用リンクを入れておくことでその対策が可能になります。その枠として従来採用していたのが閃刀姫アザレアでしたが、今回新たに登場したこちらを採用する運びとなりました。
バグースカやラヴァゴーレムなど光・闇以外の送り付けモンスターを素材にできるのに加え、相手の効果が発動した時に自身とモンスター1体をエンドフェイズまで除外できるので、召喚後も妨害として機能しつつ、一時的に場から退くことでマルファやリタニアへの影響も最小限に抑えられる利点があります。他に、自軍の頭数が少ないほど強力なカイコロとも共存しやすいです。
なお、素材縛りが効果モンスターなので原始生命態トークンは直接素材にできません。余裕があればその点を解消できるリンクスパイダーや、マルファ以外のエクソシスターや手札誘発でリンク召喚して①の条件を満たせるアルミラージもセットで入れたいのですが、引き続きクシャトリラユニコーンの遭遇率が高い現状では他のエクストラデッキを削れず見送ることとなりました。
5. 具体的なプレイング
クシャ始動は様子見でOK
後続をサーチしてくる上に相手のモンスター効果に反応して嫌がらせをしてくるクシャへの妨害は基本的には早いほど良いのですが、純クシャトリラよりもスネークアイの囮としての運用の方が圧倒的に多い現状では下手に始動に妨害を吐かない方がよいでしょう。基本的には後に罪宝が控えているものと考えつつ、純クシャだった場合の止め方も考えて対応できれば理想的です。
リトルナイトケア
「エクストラデッキのモンスターを含む効果モンスター2体」という極めて緩い条件が揃った時点でリトルナイトの①による除去の危険が生まれます。どんなデッキ相手でも常に遭遇しうる条件な上、一度出てくるとあちらの②により除去するにも一手間取らされることになります。現在主流のスネークアイがリンクリボーによって特に上記の条件を満たしやすいのも厄介です。そのため、今後はあちらをケアできるような妨害の仕方が必須となります。
①そもそも2体並べさせない
早々に妨害を吐くことを強いられることによって貫通される裏目が生まれてしまうのがまた嫌らしいですが、これが最も手っ取り早くはあります。エクソシスターは盤面除去には長けているのは幸いではあります。
②効果を発動せず戦闘破壊
相手が先にリトルナイトを展開している場合、下手に効果を発動すると②によって逃げられてしまうため、効果を発動する前に戦闘で処理するプレイングは考慮しておきたいところです。
③リトルナイトの②にチェーンしての除去
リトルナイトの②は「自分フィールドのモンスターを含むフィールドの表側表示モンスター2体を対象として発動できる。そのモンスター2体をエンドフェイズまで除外する」と、除外する体数を指定しているため、チェーンして対象のいずれかが場を離れれば不発となり、リトルナイトに逃げられることも自分のモンスターが一時除外を食らうこともなくなります。エクシーズモンスターはたとえ一時的でも除去されると素材を失って効果利用に支障が出るためこれは重要なポイントです。
幸いにしてエクソシスターはフリーチェーン除去にも長けているため狙いやすい他、汎用誘発の幽鬼うさぎを使うのもいいでしょう。
④マニフィカでのリトルナイト対応
こちらがマニフィカを出している状態で相手がリトルナイトを召喚して①を発動してきたとします。この場合いくつかのパターンが発生します。
・パターン1…リトルナイト①にマニフィカ③をチェーンする
残当にマニフィカを対象にしてきたならば、少なくとも③の入れ替わり効果によって回避することができます。
パターン1-2…上記のマニフィカ③にチェーンして相手がリトルナイト②をチェーンする
ここで相手方としては、リトルナイトの②をチェーンしてマニフィカを一時的に除外すればマニフィカの③が処理されず後続のミカエリスが残らないためリトルナイト②をチェーンする可能性があります。しかしその場合はしめたもの。マニフィカの除外効果をチェーンすることで対象になったモンスターを除外すればリトルナイト②は不発になり、マニフィカの③も無事処理されます。
パターン1-2-1…マニフィカ③に対して相手がリトルナイト②をチェーンし、リトルナイト以外の相手モンスターを対象にした場合
上記のパターン1-2に関して、相手がリトルナイト自身を対象にしたならそのままそれを除外してめでたしめでたしですが、相手が他のモンスターを対象にした場合。この場合もリトルナイト②の対象の相手モンスターを除外するので大丈夫です。マニフィカの③が適用されてミカエリスと入れ替わり、リトルナイトの②は既に発動してしまっているためミカエリスによる除去を回避できないからです。
パターン1-2-2…相手がリトルナイト②でリトルナイト以外の相手モンスターを対象にし、マニフィカ②でリトルナイトを除外する場合
逆にリトルナイトの②で他に対象が取られた場合にリトルナイトを除去すると、確かにリトルナイトの完全除去はできるのですがリトルナイト②が適用されてマニフィカが一度除外され、戻ってきても2回攻撃以外の効果が無意味になってしまいます。
ただこちらのパターンはミカエリスの除外効果を使っていないので、別途ミカエリスを展開できるアテがあるならこちらの方が逆に有効になります。
パターン1-3…マニフィカ③に対して相手がリトルナイト②をチェーンしない
相手がマニフィカ③に対してリトルナイト②をチェーンしなかった場合はそのままマニフィカの③が処理できるためミカエリスに入れ替われます。その後はリトルナイトが②を発動したタイミングでチェーンしてミカエリスでリトルナイトを除外してやれば完全除去となります。
パターン2…リトルナイト①に対してマニフィカ②をチェーンする
リトルナイトの①に対してマニフィカ②をチェーンしたとします。その場合、相手は回避するためにリトルナイト②をチェーンする可能性が高いでしょう。ただその場合はマニフィカ③を発動でき、こちらはミカエリスを残すことができます。
もし場にマニフィカとリトルナイトしかいないなら、リトルナイトの②で対象に取られるのは自ずとマニフィカになり、それにマニフィカ③をチェーンすることでリトルナイト②は不発となり、マニフィカ②によってリトルナイトの完全除去が可能になります。
パターン2-2…上記パターン2について、相手がマニフィカ②にリトルナイト②をチェーンしない場合
この場合、リトルナイトの完全除去はできますがこちらもリトルナイト①が通ってマニフィカを除去されて後続を残せないためよしあしです。
非常にパターンが多くて複雑ですが、どちらかといえばマニフィカ③から対応を始めるのがよさそうです。とはいえマニフィカ召喚前にミカエリスの除外効果を使っている場合や、別途ミカエリスを展開するアテがある場合などだいぶケースバイケースで正解が変わってきます。僕自身も改めて文章化されたこのパターンを読み返して覚えようと思います。
リタニアへのサクリファイスエスケープに注意
リタニアは前半の「場・墓地のカード1枚を除外する」部分を正しく処理できないと、その後の追加除外もしくはエクシーズ召喚が処理できません。追加除外はいうまでもなく、エクシーズ召喚効果についても実戦では狙う機会が多いので注意が必要です。現環境で特に多いのは上述のリトルナイトと、スネークアイなどでのリンクリボーです。
墓地にリンクリボーがいる状態でレベル1を対象にするとリンクリボーの自己再生でレベル1をリリースされることで不発にされてしまい、追加効果も処理できないという事態になりうるので、最初に対象に取るのは場のレベル1モンスター以外にしましょう。(余談ですが、泡影やヴェーラーも同様にリンクリボーに不発にされるケースがあるので注意が必要です)
リトルナイトについても、最初に対象に取るのを場のモンスターにするとそのモンスターをリトルナイトで一時除外されて不発になってしまいます。ただし、墓地のカードや、場のカードであっても魔法罠であればリトルナイトの②で不発にされることはありません。なので、相手が見落としてリトルナイトの②をチェーンしなければ追加除外によってリトルナイトを処理できる可能性があります。
無論リトルナイトの②にチェーンする場合にはサクリファイスエスケープされることはないので、リトルナイトがいる時の使い方はよく考えるようにしましょう。
カスピテルの隠された効果がホルスに活きる
エクソシスターを素材にエクシーズ召喚するとそのターン中お互いに墓地からの特殊召喚を封じれるカスピテルですが、墓地利用デッキでもそこまで蘇生を連打するパターンというのは多くなく、いざ蘇生ギミックと対峙しても特に自分ターンでは痒いところに手の届かないことが多く、この蘇生封じはほぼオマケと化していました。それどころか自分も蘇生ができなくなったり、幽鬼うさぎやティアラメンツハゥフニスを下手に踏まないよう、下手に発動しない方が寧ろいいという扱いでした。同じくカードアドバンテージに干渉しない効果としてもアソフィールの墓地効果封じの方が有効な相手がわかりやすかったのですが、チェーンブロックを作らずに墓地から特殊召喚を繰り返すホルスに対してはアソフィールが抑止力にならず、逆にこちらが有用となります。
6. おわりに
今回もエクソシスターでランクマを戦った経験を書かせていただきました。シリーズ化しすぎて流石に「おわりに」の部分で書くことがなくなってきたのですが、そういえば最近になってBKプロモーター、無限竜シュバルツシルト、ギミックパペットブラッディードールと強化版マルファみたいなカードが立て続けに複数のデッキに登場するなんて事がありました。なのでエクソシスターにもそろそろもう1段階強化があってもいいんじゃないかと思う今日この頃です。別に現状で戦えてないわけでは決してないのですがそれでも新規はあるだけよい。KONAMIさんお願いします。
本記事がエクソシスターを好きな方、エクソシスターで戦いたい方、自分の好きなデッキで勝ちを取りたい方に少しでも参考や励みになれば幸いです。
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エクソシスターで環境に挑み続ける(23年7月環境)
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