人生に深みを出すには

ニトリで家具を買ったことってありますか？

ニトリって、安くて良いものが置いてありますよね。ニトリの家具には、ちょっとした思い出があります。

僕が大学生1年生だったときの話なんですけど、当時僕は部活づけの日々で、生活がめちゃくちゃでした。

部屋は段ボールが引越しのまんま積み上がっていて、家具はほぼ何にもなくて、タンスもないから服も床に置きっぱなし。家に寝に帰るだけみたいな生活でした。

そんな僕の生活を見かねた両親が、僕の部屋を片付けるためだけに、実家から僕が住んでる横浜まで、新幹線に乗ってやってきてくれました。

朝早くの新幹線にのって3時間以上かけて横浜まで来て、レンタカーを借り、近所の大型のニトリまで買い物に出かけ、タンス、食器、収納小物とか、いろんな生活用品を一式買ってきてくれて、僕の家に運び、それを組み立てた後に、服も全部きれいにたたんで収納し、ベッドシーツをコインランドリーで洗って乾燥までして、それが終わって、レンタカーを返して帰る。

ここまでのことを、2人で全部やってくれました。

僕は部活に行ってるので、両親には会えなくて、夜遅くに帰宅したら、部屋が大変身していて、感動しました。

いまでも、ニトリで買い物をするたびに、本当にありがたいなぁって、しみじみ思い出します。

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あれから10年たって、僕にも子供ができました。
親の立場になり、あの時のことを振り返って改めて思うのは、単純に「めちゃくちゃ大変だっただろうな！」ってことです。

当時僕が20歳で、親は50過ぎていて、今ほどにはネットが発達してなかったころ、初めての土地で、家具屋やらコインランドリーやらを自分らで探してって、すーんごい大変だったと思います。

いまなら、「初めての一人暮らし家具＝ニトリ！」くらいにピンときますが、そのころは実家方面にはニトリは出店しなかったので、存在すら知りません。
あちこち探し回って、たまたま見つけたそうです。

大変な思いをしながらも、50 過ぎた両親が子供のためにと、あれこれとやってくれたことを思うと、ありがたみに深みが増しました。

親って言う立場になってみたから、以前よりも感じ方に深みが出たということです。

人間は、立場や環境が変わると、違った感じ方や見え方ができます。

わかりやすい例で言うと、海外旅行に行ったことで、日本の素晴らしさが気づいた、というのはまさにそのパターンですよね。

自分の置かれている立場や環境を、積極的に変化させていくことで、自分の人生に深みが増していくんじゃないかなぁと思います。

仕事を変えてみる
住む場所を変えてみる
付き合う人を変えてみる

ここまで大きな変化がむずかしければ、もっと小さなことでも大丈夫。

普段家事をやってない旦那さんであれば、家事を積極的にやってみる、子供を1日みているから、奥さんに出かけてもらう。

普段歩かない場所に寄り道して帰る。

ちょっとしたことでいいので、いままでいた場所から、少しズレてみることが大事です。
そうすることで、自分が今まで見てきた世界が、客観的に見えたり、ちょっと違って見えます。

人生に深みを出したかったら、立場や環境、役割を変えていきましょうという話でした。

GOOD&SHARE代表 / パーソナル・コーチ
牧野彰邦

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