二か月ぶりに笑い声を聞いた

一体どうすれば今の現状から打破できるか
考えるだけで一日を潰してしまい
最終的に悲観的になって
死にたい欲望だけが増してしまうほど
現在全くと言っていいほど売れていない芸人が日々送るにつれ思ったことなどを
書き起こす糞エッセイ

お気に召さない方はスキとフォローだけして閉じてください。

久しぶりにウケた

先日またいつものように
犯罪者でも出れるようなフリーライブに出た時の話だ

その日のライブ会場はまさに文字の如く地下にあるライブハウスで
この夏の暑さが直に伝わるくらい激狭楽屋内もムシムシしていたのを
覚えている

そんな狭い楽屋で着替えを済ました私はいつものように
汚い壁に向かい一人でぶつぶつ練習をしていた

この日のライブで私は少しいつもと違うテイストのネタをした
どういったものか説明すると
一言で言うと狂喜乱舞
あくまで設定自体はコントなのだがまともなセリフは一切なく
奇声と叫び声がセリフ内の8割以上を占めるような
人と違う事を模索した結果の成れの果てのようなネタだった

そんなこんなでライブが開演した

お客さんは3人
私レベルのフリーライブなら少し多いくらい

順番が速かったため早めに舞台袖に立ち
心待ちにして待った

私の名前が舞台上で呼ばれ
暗転の中準備し光が付いた

光が付いた瞬間疑問が浮かんだ

お客さん多くない?

目の前に飛び込んだのは
8~9人くらいのお客さん
3人と聞いていたのに三倍の数だ

後から分かったのだが
その増えたお客さんと言うのはその日出演する芸人で
底辺フリーライブあるあるなのだが席がガラガラだと芸人も席に座り
他の芸人のネタを視聴することが多い

しかし、そんなことで怯えていては駄目だと気持ちを改め
ネタをした

叫んだ
奇声を上げた
沢山動いた

ウケた 芸人だけ

袖ウケが尋常じゃなかった
むしろ3人のお客さんは苦笑いみたいな感じだったのだが
後ろで見ている芸人
そして楽屋内にいる芸人さんにウケた

楽屋も当然ながら壁が凄く薄いので
ネタの最中横から笑い声が漏れていたのを感じた

ネタが終わり
やり切った表情で舞台を降りた

ウケるというのは気持ちが良い

お客さんにウケていないので一概に全て良い訳ではないが
やはり笑い声と言うのは脳味噌が幸福感に包まれる感触がしてたまらない

そしてライブが終わり帰路の途中でふと思った

自分のスタイルってこれなのじゃないかな

今回の地下ライブで決して優勝したとかではない
ただ微かに自分自身の中で
これかもしれないという自信が湧いた

今までにない変な感覚だ

何故そう思ったかと言うと
私以外にも袖ウケしている人はいたのだが
どれもこれも過度な下ネタや芸能人ディスり
コンプライアンスにぶっちぎりで違反している
アンダーグラウンド感で袖ウケしていた

しかし私のネタは決してそういうのは一切ない
単に一人で狂喜乱舞していただけ
設定も地上波でも全然流せれる設定かつ

何より ネタ終わりに

やり切った感触が味わえた

この点が一番大きい
いつもネタ終わりは私は消化不良が凄く多かった
毎度反省点が積み上げられ克服するというより新ネタを作って逃げる姿勢に持ち込むことがほとんどであった

今回は違う
やり切ったのだ

感覚論になるので文章で表すのが難しいのだが
今までの中で自分が思う面白いと表現が一番出来ている

果たしてあっているか分からない

ただこのネタのテイストを今後は磨いていこうと思う

もしテレビで一人で狂喜乱舞していたら
私だと思ってください

今日まで私は売れていない、しかし明日はもっと面白い私に出会える、明日は売れる、明日から売れる。

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