【3選】食欲の正月、おせち、お雑煮以外に食べるもの3選

 「おせち、お雑煮以外に食べものに関する風習はあるのか?」

 日本のお正月といえば、元旦、家族そろって新年を迎え、おせち、お雑煮をいただく日。おせちは、年神さまのおもてなし料理、三が日に家事を休むために工夫された料理であると同時に、開運の玉手箱でもあります。お雑煮について、最後の関連記事をお読みください。
 今回は、おせち、お雑煮以外に食べられている正月料理を3つ紹介します。

年明けうどん

 香川県のさぬきうどん振興会が2008年、麺類で使用する小麦の消費量が減少し、危機感をもと、国民的な行事としてうどんを食べる習慣を定着させたいと考え、新たな麺食文化の創生として提唱しました。現在では、コンビニ、カップ麺でも定着していきました。
 さぬきうどん振興会で提唱されている年明けうどんとは、純白なうどんに赤いトッピングを乗せて1月15日までに食べること。これによって、その年の幸福を願います。赤いトッピングとして、かまぼこ、餡入りおもち(香川県のお雑煮で使われるお餅)、梅干しなどがあります。
 香川県では、紅白うどんも売られています。

けの汁

 細かく刻んだ野菜(大根、人参、ゴボウなど)や山菜(ワラビなど)、豆腐、こんにゃくを昆布や焼き干しでとっただしに入れて煮込んだ汁物。仕上げにすりつぶした青大豆(じんだ)をいれるのがポイント。精進料理が発祥で津軽地方から秋田県の郷土料理。名前の由来は、「粥の汁(かゆのしる)」がなまった説が有力。なぜ、粥の汁と呼ばれていたかというと、米が貴重だった時代に、お米の代わりに具材を細かく刻んで煮込むことによって、おかゆのような食感を再現したため。元々は小正月に、正月に家族の世話や来客対応に追われた嫁が小正月に里帰りする際、男衆のためにつくりおきしたもの。栄養豊富な保存食として、凍りついた汁を崩し温めなおして何日も食べたといわれています。
 飲むと、具材が柔らかくとろけるように煮込まれていて、まるでおかゆを食べている感覚です。
 けの汁に焼餅を入れると、現在の津軽雑煮が完成します。

水餃子

 中国では、北京など北部を中心に、正月に幸福をもたらす料理として餃子が食べられています。正月になると、家族が集まって、小麦粉の皮を作り、具材に、白菜、ニラなどの野菜、豚肉、羊肉、魚など地域や家庭によって異なる肉類をこねて具材を作り、皮に包みます。たっぷりお湯を沸かし、餃子を入れていく光景が中国の正月の風物詩です。中国の餃子の特徴は、ジューシーな餡をモチモチの皮で包んで茹でた水餃子。日本のようにおかずではなく、主食とされています。餃子の形が中国の昔の硬貨である元宝銀に似ているのと、多く食べられることから、「子孫繁栄、お金に困らないように」という願いが込められています。また、具に使用されている白菜は、発音が「百財」にそっくりで、「たくさんの財産が集まりますように」という意味も込められています。特に金運にご利益のある食べ物なのです。
ちなみに、前日に余った水餃子、蒸し餃子を焼いて食べることも多いです。

 餃子についての記事はこちらから↓

正月太りに気をつけて食べる量をほどほどにしましょう。

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