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自分史コラム「どちらでもない」をなくすな

今日は参議院議員選挙の投票日です。

7月8日、私の誕生日の翌日に起きた安倍晋三元首相の暗殺事件は、私の自分史にとっても、また日本の憲政史にとっても永遠に忘れられない日となりました。

この事件、そして今日の投票は、将来の日本の分かれ道になると思っています。いや、確実になる、と断言できます。

そこでどうしても伝えたい、書き遺しておきたい思いを止められず、これを書きはじめました。少しだけお付き合いくだされば幸いです。

「統一教会」って?

まず、犯人が動機として語ったというある宗教団体ですが、フランスのメディアでは早くから「統一教会」という名前が報道されていました。

この統一教会は、安倍氏のファンともいえるネット界隈の人たちが忌み嫌う韓国の新興宗教団体です。(え?なんで?韓国嫌いだったはずじゃ…)
 
霊感商法や壺を売りつけたり、何百組ものカップルでの合同結婚式など、かなり異端な活動で知られていますが、それはさておき、問題はこの宗教団体のもつ政治的方向性。

統一教会の教祖であった文鮮明氏(1920〜2012年)が、1968年に日韓両国で作った国際勝共連合と呼ばれる、保守的思想を色濃くもつ団体のひとつで、安倍氏は協会の広報誌などにも掲載されています。
 
両者の関係は、一部では周知の事実でしたが、残念ながら氏の死亡によって、その詳細を知ることは困難となってしまいました。

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日本は今後どういう国になるのか?

しかし実は問題はそこではありません。
国際勝共連合の運動方針には「共産主義の脅威から我が国を守る」とありますが、そんなことよりなにより、安倍氏と自民党・公明党らが推し進めてきた政策が、今後の日本に、私達の生活にどう影響するかのほうが重要です。
それを挙げてみましょう。分かりやすく簡単な注釈をつけました。


・ジェンダーフリーや過激な性教育の廃止
(LGBTQは認めません。ゲイやレズビアンなんて許しません)
・「選択的」夫婦別姓に潜む共産主義の索道を阻止
(結婚したら絶対名字は同じでなきゃ許しません)
・男女共同参画基本法の改廃
(女性は家をまもり子どもを産むのが役目です)
・憲法改正(海外で戦争できるようにします)
・緊急事態宣言基本法の制定(なにが起きたら国に従うしかなく、歯向かうものを牢屋にぶち込みます)
・スパイ防止法の制定(国民をガッツリ監視します)
・日本版NSC(国家安全保障会議)の設置(国民をガッツリ監視します)
・集団的自衛権の行使容認(アメリカやNATOと一緒に戦争します)
・非核三原則の改廃(核爆弾を持つし作るし持ち込めます)
・武器輸出三原則の改廃(人殺しの武器をガンガン輸出します)
・防衛産業を成長戦略に盛込む(人を殺す武器を日本の経済の柱にします)
・宇宙の軍事利用を促進(宇宙戦争やりたいんです)

これ、読んでみていかがですか?
アリですか?ナシですか?

「どちらでもない」を許せる社会がいい

いろいろ書いてきましたが、ここで私がみなさんに伝えたいことの本質は「どちらでもないをなくさないでほしい」ということです。

上記に書いた自民党や公明党の政策というのは「おい国民、お前はこれがアリなのかナシなのかを選べ、そして従え。でなきゃお前は法律違反だ」というもの。

言い換えれば「国家の権力がとても強い社会になる」ということで、それが今日の選挙の結果によっては現実になっちゃうということであり、これが事実であることは絶対的に保証します。

これ、私は絶対に「ナシでしょ?」なタイプなのですが、それをみなさんに押し付けることはしません。
なぜなら「私はこれはアリだけど、これはナシ、またはどちらでもない」と言える社会こそが健全で楽しいと思うから。

これまではまだなんとか「どちらでもない」が許されてきましたが、
安倍氏の暗殺事件で、もう本当に「どっちか選べ!」という日が来ちゃいました。日本のこの先の方向性が、今日の選挙の結果によってほぼ決まってしまうところまで来てしまったのです。

最後に

ここまで読んでくれてありがとうございます。
さて、あなたは今日の投票どうしますか?
どちらでもないがいいと書きながらも、投票については「行くか行かないか」のどちらです。

また投票に行ったら自民党・公明党、維新や国民民主党を選んで「どちらかに決めろ」という社会を選ぶのか、それとも立憲民主党・共産党・れいわ・社民党が掲げる「どちらもないがあってもいいじゃない」という社会を選ぶのか。
参考までにお伝えすると、新興勢力の参政党やNHK党なども基本的には自民党・公明党と同じ考えです。

幸い(?)なことにすでに50代の私には子どもがいません。
だからこの先、万が一どんどん社会が変わっていっても、残りはそんなに長くないし、子どもや孫の心配をする責任はない。
こんなことを問いかけながら一生を生ききる覚悟はできています。

でももしいまこれを読んでいるみなさんが20代とか30代だったら、その影響はかなり長い時間みなさんの一生を左右するものになります。

面倒くさいかもしれないけど、将来「あのとき選挙行けばよかった」という愚痴だけはないよう、考えてもらえたらと思います。


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