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失敗談。"大企業との契約"にこだわり過ぎたあるスタートアップの残念な話

スタートアップやフリーランスの方で、

「これから大企業との契約を取り付けよう!」

とお考えの方に、お伝えしたい内容です。


本当に気をつけてください、という趣旨です。

僕のように失敗しないで下さいね😭、という話です。


かなり恥をさらす内容になりますが、思い切って書かせて頂きました。

何かヒントになれば嬉しいです。


大企業との取引はチャンス?


スタートアップにとって大企業との取引というのは非常に大きなチャンスのように思えます。

それゆえ、スタートアップでは、大企業との取引の契約に、かなりのエネルギー時間お金を費やしてしまいがちです。


しかし、その結果が問題です。

僕は、

「最終的に息切れしてしまった」

「つまり経営が追い込まれてしまった」

という、スタートアップ企業を何社も見てきました。

実は、実体験として、僕も経験しました・・・😭



なので、この note では

実は魅力的に見える大企業との取引は、

かなりの大きなメリットがある反面

かなり大きなデメリットもあるということを

お伝えさせていただければなと思います。


まず、最初に断らせてください🙇‍♂️

僕も数々の大企業と言われるお客様と取引をしてきて、ほとんどのお客様が、素晴らしい方々でした。

と言いますか、個々人は素晴らしい方ばかりです。

ただ「中には”組織の傾向として”こういうケースもある」という話です。
ご理解ください🙇‍♂️


対象の方


対象としている読者は、あまり規模の大きくないスタートアップを立ち上げられたり、

もしくはフリーランスで活動をされていたりする、いわゆる規模の小さい組織の方です。

その人が

「大きな会社、いわゆる大企業との取引を目指している」

そういうようなケースを想定して書かせて頂きます。


目指せ!契約!


大企業との契約の見えざる怖さ


見えざる怖さとは何か?

それは、契約にとても時間がかかる(ことがある)

ということです。

このかかる時間の長さの感覚が、スタートアップと大企業では、月とスッポンぐらい違うことがあります。



スタートアップでは


スタートアップ企業であれば契約書を締結するとなってくると、

「社長がハンコを押すだけで終わり」

ということが多いのではないでしょうか?

良いことではないのですが、法務部が無いという会社も多いと思います。


なので実際に本当に契約書をチェックするのは、

その案件の担当者と社長だけ

ということになるでしょう


そうなると契約書にサインをするのは、

1日もあれば十分に終わることも多々あると思います。



大企業では

一方で、大企業となってくると法務部だけで何十人も所属していたりします。

その大企業にとって、契約書の文言は一字一句、慎重な審査が行われます

僕も大企業に勤務していた経験がありますので、

法務部の丁寧な仕事っぷりは、舌を巻くことが多々ありました。

大企業に勤務している時は気づきませんでしたが、

独立してみて、初めてその法務部の仕事のスタイルが、他者にとっては

非常に辛いものになりえる、ということを知りました・・・


まず、大企業の法務部の人は契約書におけるリスクを、

「自分たちが会社そのものを支えるんだ」

というぐらいの気概でチェックをします。

なので、どんな小さなリスクも見逃しません


とても良いことであるのは間違いないんです。


それゆえ大企業側としては、相手先がどんな会社であれ、

つまり相手がスタートアップであれ、中小企業であれ、

契約書が1行変わるだけで、法務部の担当者がチェックをして、

さらにその上司のチェックもして

という形で仕事が進みます。

しかもその法務部の担当者も上司も、超多忙です。

なので、ある契約書のある1行が変わるだけで、

2週間ぐらいチェックに時間がかかる

ということが十分にありえます


そのようなことが行われることもあるので、

大企業とスタートアップでは、

どうも仕事のスピード感がかなり変わってきます。


僕の残念な実体験

ある大企業との取引が見込める案件がありました。

僕は、その案件がとても魅力的なので、かなりの時間を使って交渉し、打ち合わせも何度もして、労力をさきまくってきました。

僕の会社にしては珍しく、交渉だけで半年ぐらいはかかったと思います。

そして、その甲斐あって、ようやく交渉が概ね合意に至ったのです!

「やった!
 やっと担当者との交渉をクリアし、
 あとは、契約書を出すだけだ。

 あと1ヶ月もすれば契約締結して、
2ヶ月後には入金が見込める!」

と思っていた仕事がありました。

すると、そこから、クライアントである大企業側との契約書のチェックと返答だけで、なんとトータルで1年以上かかったケースがあります。

大企業側の法務部とのやり取りの方が、クライアントのビジネス面の担当者との交渉よりも、倍以上時間がかかったのです。。

1年もあれば、その間にスタートアップ側は経営環境がかなり変わります

正直言って、僕のケースではその1年の間に、自社側の経営環境がかなり悪化してしまいました。。。

そして、その契約を履行できなかったという経験があります。。。
その契約を当初の予定通りに進めることが難しくなってしまったんです。

スタートアップと大企業では、1年という時間の重みが全然違うのです。
大人にとっての1年と、子供にとっての1年ぐらい違いますね。

この1年の問題点の最たることは、

「これだけ時間を使ってる案件なのに1年間この案件からの入金が1円もない

ということなんですね・・・

なので、この間にスタートアップ側は資金繰りが厳しくなってしまうということが、十分に起こってしまいます。

また契約書にカウンターがついて返送されてきた。。



まとめ


一見甘い果実に見える大企業との契約。

スタートアップにとっては、尚更です。

僕は、その果実に釣られ過ぎて、沼にはまってしまいました。


商談中には思いも寄らなかったリスクが潜んでいました。

そのリスクとは、

「契約書の締結自体にとても時間がかかることがある」

「大企業の法務部という非常に高い壁も乗り越えねばならない」

ということです。


しくじり先生の話ですが、起業したての方、独立したての方に、少しでも参考になれば嬉しいです。


今日も読んで頂いて有難う御座いました😃



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