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90年代個人的洋楽10選Ⅶ

90年代洋楽も邦楽と同じく第7弾となり、何だかんだ言っても90年代に一番親和性があるのかなと思ったりします。やはり10代という人生で一番感受性が豊かな時期に生でその空気感を味わったことが大きいのかなと。洋楽自体は90年代後半から後追いで聴いていきましたが、今回も第6弾に続いて90年代初頭の洋楽にスポットを当ててやっていきたいと思います。やはり乾き切る前の豊かな感性が紡ぎ出す素晴らしい音楽が多かった時代かなと個人的には思ったりします。では早速どうぞ。


After You / Pointer Sisters (1990年)
この曲はこの音楽記事でも紹介してきた「MEGA HITS 80s」のコンピレーションアルバム集で知った曲で、初めて聞いた時くらいはそんなに印象に残らない感じではありましたが、その後何年か経ってある程度耳が肥えてきてからこの曲の持つ良さに気が付いてお気に入りソングになっていきました。ポインター・シスターズは黒人姉妹のコーラスグループで1970年代初頭から活動歴があり、この曲がヒットしていた頃はもう20年のキャリアがあったベテラングループでした。古臭くなく時代に合わせて変化してオシャレなサウンドに仕上がっているのがいいなと思ったりします。アダルトな地に足が着いた、しっとりしたムードがいいですね。


Hold On / Wilson Phillips (1990年)
この曲は「MEGA HITS 80s」の姉妹版「MANIAX」という80年代から90年代初頭の洋楽のヒット曲を集めたコンピレーションアルバム集で初めて知りました。彼女たちはあのビーチボーイズのブライアンウィルソンやパパス&ママスのフィリップス夫妻の娘たちで結成され、ポップス史の伝説となった親の遺伝子を受け継いでいて自分たちで作詞作曲してそれがまた大ヒットを記録するという向こうではかなり話題になっていたらしいです。日本での認知度はそこまででもなさそうですね。でも楽曲自体はすごく爽やかで聴きやすくて、すぐにお気に入りソングになったりしました。この曲は彼女たちの代表曲で1990年ビルボード年間チャートで1位に輝いた大ヒット曲でもあります。僕も大好きな曲のひとつです。


U Can't Touch This / M. C. Hammer (1990年)
当時のバラエティー「とんねるずのみなさんのおかげです」とかで石橋貴明がパロディでやっていましたね。それはよく覚えています。洋楽はおろか流行りの歌も聞いていなかった小学生時代にでもお茶の間にまでこのMCハマーは浸透するくらい当時はめちゃくちゃ流行っていました。「マイケルジャクソン」並みのスーパースターが出てきた、みたいな感じで報道されていたような気もします。実際この曲が収録されたアルバム「プリーズ・ハマー・ドント・ハーテム」はビルボードのアルバムチャートで21週も1位を記録し、全世界で1000万枚以上売り上げ大ヒットを記録しました。しかしながら少し前にNHKで「世界サブカルチャー史ヒップホップ編」でやっていましたが、あの売れ線を狙った楽曲が本家ヒップホップ界隈から総スカンを食らい相当批判の的にされ、そしてその人気も続かなかったことからこの6年後には自己破産も申請するなど、波乱万丈な人生を送ったそうです。日本のテレビでも「あの人は今」で取り上げられていた記憶もあります。でもこの曲はやっぱり何か懐かしいですね。当時小学生だった僕でも知ってたくらいですから。洋楽と言えばこの曲、みたいにして日本でも大ヒットしてましたね。


The King Of Wishful Thinking / Go West (1990年) 
この曲も件の「MANIAX」で初めて知った曲で。聞きやすい曲ですぐ好きになりました。当時大ヒットした映画「プリティウーマン」の挿入歌でもあります。1990年の洋楽かなりいいですね。80年代の華やかさに90年代の新しい時代を感じさせる息吹みたいなものがブレンドされて、結構この音楽記事とかでもこの1990年の楽曲が90年代始まりの1年にしてはかなり多めに選んでいる気もします。たぶんこれからの「90年代個人的洋楽」シリーズでもまだまだこの1年から選んでしまうくらいいい曲が固まっている気もします。まあやってみないとわからないところではありますが。相対的に90年代は圧倒的に前半の方が好きな曲多いですかね、洋楽は特に。乾き具合が後半に入ると一気にひどくなるんで、やっぱり情緒豊かな90年代前半から選ぶ率は高めになるかと思います。あと何回「90年代洋楽」やるかはわかりませんが。


Release Me / Wilson Phillips (1990年)
またウィルソン・フィリップスから。この「MANIAX」でしか知ってないですが、この2曲でファンになってしまうくらい、当時は好きでした。まだビデオクリップとかも見てなかったですが、楽曲が本当に爽やかで聴きやすくてクオリティーが高かったので「凄い人たちやなあ」と。まだ写真でしか彼女たちを見てなかったのですが、美しいし、華もあってそこがまた余計にファンになったり。よほどアルバムとか買おうと思いましたが2枚出しただけで解散してしまったらしく、またいい曲はほとんどこのコンピレーションアルバム集とかに入っていたりしたので結局買わなかったです。この曲もバラードの静けさが沁みましたね。ビルボードで1位も取っております。


Close To You / Maxi Priest (1990年)
如何にもあの時代の洒落た感じが、空気感が感じられて結構好きですね。乾いているような、湿っているような、そこをセンスの良さで覆い隠すような、そんな曲があの当時多かった気もします。時代の転換点にあったその空気感を優れたアーティストが切り取ったようなその時代にしか作れない音楽というのが個人的にツボで。この曲もそんな雰囲気を持っていますね。そういやこのマキシ・プリーストは同じ90年代後半にあの織田裕二が自身の代表作「踊る大捜査線」で主演した時に歌っていた曲「Love Somebody」で織田裕二と共演してましたね。そこで初めてマキシ・プリーストの名前知ってそのすぐあとくらいにこの「MANIAX」を買って「あ、織田裕二と歌っていた人や」と思ったりしました。


Ice Ice Baby / Vanilla Ice (1990年)
今で言うエミネムみたいな感じですかね(エミネムももう古いか)。白人ラッパーで初めて大衆的に大ヒットを飛ばしてMCハマーに続いた感じで、当時いかにラップ、ヒップホップが世界的に流行り出したかが見て取れる感じもします。僕が個人的に大好きなクイーンとデイビッドボウイの「アンダー・プレッシャー」をサンプリングしているのもツボなこの曲はビルボードで1位になり、またこの曲が収録されたアルバムもMCハマー同様の大ヒット、16週も1位に輝いたりと、当時のラップ、ヒップホップジャンルの押し上げ感が凄いなと思ったりします。でも「本物」の人たちはあんまり「売れる」ヒップホップをよくは思ってなかったみたいですね。そこら辺は文化というかニューヨーク、ブロンクス地区の迫害、疎外された黒人などマイノリティーの白人や富裕層に対する抵抗から生まれた表現、文化だったりするので、難しいところではあります。NHKの「世界サブカルチャー史 ヒップホップ編」は面白かったですね。いろいろ学ぶことが多かったです。


You're In Love / Wilson Phillips (1991年)
この曲も前曲と同じく「MEGA HITS 90s」という90年代洋楽のコンピレーションアルバム集で知った曲で、ウィルソン・フィリップス3曲目になりますが、やっぱりいいです。デビューアルバムから3曲もビルボードで1位になるとか凄いですね。でも彼女たちのデビューが霞むくらいに同じ年の1990年に本物のスーパースター、マライアキャリーがデビューしていて、そこはちょっと残念でしたか。あの人と比べられたらちょっと勝ち目はないですね。だからか知れないですが、ウィルソン・フィリップスの活動時期は3年くらいとかなり短かったのかもです。でもいい曲が多かったな。


Save The Best For Last / Vanessa Williams (1992年)
もうシオノギ製薬のCMしか浮かんでこない曲ですね。シオノギでしたっけ、違っていたらごめんなさいですけど。それくらいインパクトが当時あのCMとかにありましたね。もうイメージにピッタリすぎて、あそこまで洋楽と日本のCMがマッチしたのも珍しいんじゃないかっていうくらい。それもだいたい昔の洋楽の名曲とか使われたりするイメージでしたが、新曲でここまで浸透するっていうのも珍しいなあと思ったり。CMディレクターのセンスが凄いんかな。この曲はアメリカでも大ヒットしてビルボードで5週間1位に輝いたり。いろいろと思い出します。懐かしいです。MV見ましたが、このビデオクリップそのままCMに使われていたことも今思い出しました。


I Believe / Blessid Union Of Souls (1995年)
これは「MEGA HITS 90s」に入っていた曲で、確か「NOW」シリーズにも入っていてそこでも知っていましたが、すぐには好きになってはいなかったかな。何回か聞いていってだんだん好きになっていった曲です。情感たっぷりに歌い上げる雰囲気のいい曲で、洋楽とか音楽をいろいろ聴いていって耳が肥え出してからやっとその良さに気づくみたいな。そういう曲結構こういうコンピレーションアルバム集には多かったです。また久しぶりに聞いたらまだその良さがわかっていない曲が眠っているかも、です。


90年代、ほとんどは1990年の楽曲でしたが、何とか出来ました。意外にまだまだ90年代洋楽ありますね。一番好きな80年代洋楽と匹敵するくらいに、いい音楽多いような。まあでも書きましたが90年代はやっぱり前半に集中していて、後半はなかなか思いつかないのが現状です。2000年代に入るとまた少しずついい曲やしっかりした曲増えたりしますが、90年代後半は洋楽はスランプだったのか、僕があんまり知らないだけか。またいろいろもう一回90年代後半の洋楽とか調べたりしたいです。レディオヘッドやオアシスとかしか思い浮かばないのはちょっとヤバいかな。またオアシスも「個人的10選」とかしたいなと思いながらまだやってないですね。またそのうちやりたいと思います。90年代洋楽は15回くらいまで普通に行くかもですが、いろいろな年代をクロスオーバーしながらゆっくりやっていきたいと思います。ではまた何かの10選で。

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