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未来を歩む「思考力」

column vol.120

昨日、コロナによって変わった「オフィスの在り方」について語りましたが、これからの時代を生き抜く考え方について刺激を受けた記事が2つありましたので、今日はそちらをご紹介したいと思います。

「起こった未来」を考える

こちらはアクセンチュアのストラテジスト中村健太郎さんの言葉です。

パラダイムシフトが起きる前には、いろいろな場面で予兆がある。その予兆が露わになることでビジネスは変革が始まる。この予兆を的確に見ることが重要になるという考え方です。

〈Forbes JAPAN / 2020年10月29日〉

この記事でもあるように、中国のEC化が急進したのはSARSの時でした。そう考えるとコロナのデジタルシフトは、その延長線上で見極めることができたはずです。つまり、SARSの事例から「起こった未来」を予測できるということです。

そして、未来の予兆は感じているものの向き合えないこともあります。

「コロナで変革を求められた」という声もありますが、どの起業もコロナ以前から革新が必要だったはずです。それを象徴する言葉が「VUCA」です。予測不能な時代だから、旧来の考え(成功の法則)は通用しない。そのことは誰もが認識はしていました。

ですので、パンデミックはずっと後回しにしていた、もしくは一歩一歩ゆっくり進めてきたイノベーションを倍速で推し進めたと言えるのです。

良品計画金井政明会長がかつて当社の勉強会にいらっしゃった時に、「ダチョウになってはいけない」とおっしゃっていました。

ダチョウは外敵から恐怖を感じると、地面の下に頭を隠してしまうそうです。理由は怖いものは見たくないから。ウソみたいな話ですが、実は私たちも不安や恐怖から目を逸らしがちになります。

いかに的確に予兆を読み、さらに行動に移せるかが重要だと言えます。

時代は「ノーノーマルへ」

多くのビジネスパーソンに支持されているライプニッツ代表の山口周さんの記事に目から鱗が落ちました。ニューノーマルという言葉には「普通がいい」という強い病を感じると…(汗)。

〈プレジデントオンライン / 2020年11月8日〉

これからの時代は「普通」は無くなり、「ノーノーマル」になっていく。通勤についてもコロナ前は一様でしたが、通勤時間もスタイルも多様になっています。つまり、「普通」の通勤が消滅してしまっているのです。

そうなると生き方も多様になります。もはや普通の生き方という概念は無くなるやもしれません。みんなと一緒の人生ではなく、いかに自分の人生をデザインできるかが重要となるでしょう。

それには「デタッチメント(離れること)」がカギになるようです。今までの仕事から離れる。今まで住んでいた場所から離れる。今まで一緒にいた人から離れる。

時間からも、場所からも、人からも、仕事からも、もっと自由になる。自由になった時にどんな自分になるのか?

個性を磨き、自分だけの人生を歩み、人々とつながり直していく。そういった個人の革新の総和新しい社会(多様な社会)を築いていくのだと思います。

「会社(オフィス)」の在り方とは?

今回、この2つの事例記事をピックアップさせていただいたのは、昨日取り上げた「オフィスの在り方」に通ずるところがあるからです。

オフィスというよりも「会社の在り方」と言った方が良いかもしれません。新しい時代に即した素敵なオフィス環境を築くのはもちろん大切なのですが、社員の一体感(会社組織である意義)を創出する上での一番重要なファクター「人の魅力(個性)」にあると思います。

副業解禁、ギグエコノミーなど、多様な働き方が生まれている中で、それでも会社として成り立っていくには、最後は「あの人と一緒に仕事をしたい」と思える社員同士の集まりになることだと信じています。

「あの人は面白い」、「あの人のセンスは特別だ」、「あの人はこの分野に関してはピカ一だ」、「これは、あの人にしかできない」、「あの人と組むと新しい自分と出会える」などなど、「つながりたい」「つながっていたい」と思える個人を一人でも多くつくれるか。

理想は、石ノ森章太郎さんのSF漫画『サイボーグ009』のメンバーのようにそれぞれに個性(武器)があり、チーム(会社)として構成されている形。唯一無二の魅力を持った社員たちがお互いにリスペクトしながら、助け合っていくイメージです。

別に仲良しじゃなくても良くて、でもお互いが必要するような関係性です。

起業する時は、このようにそれぞれの特徴(得意領域)を持ったメンバーが集まることが多いはずです。それが社員数が増え、時が経つにつれて、薄まっていき、メンバー同士が同質化してしまっているだけで、原点に立ち返る感じです。

なるべく副社長である私が、一人ひとりの魅力を発掘し、開花するための環境づくり意識づけを行なっていく。そんな役回りを自分が果たせればと願っております。

もちろん、まずは自分の個性を顕在化させ、磨いていかないと社員に対して説得力が生まれないので、そのことに努めつつ、会社全体に広げていきたいと考えています。

道は長いかもしれませんが、一歩一歩がんばります!本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。


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