中村宗空

恵林寺前で畳屋をしております。 茶道と禅を日常生活の中に取り込み、茶禅一味の世界を勉強…

中村宗空

恵林寺前で畳屋をしております。 茶道と禅を日常生活の中に取り込み、茶禅一味の世界を勉強中。 畳の工場の片隅に作られたお茶スペースで、年間1,300のお茶を点て、いろいろな方々と交流しております(^^) 日々の気付きをメモしていこうと思います。

最近の記事

立ち止まって考える

写真のもの、何か分かりますか? これはある部品なのですが、先日折れてしまい接着剤で貼り付けようとしていたのですが、しばらく忙しかったので手をつけずに、そのままにしておきました。 そんな折、ふと、そうだ今のご時世だから、珍しい部品だけどネットで売っているかもしれない。ダメ元で調べてみることにしました。 でも、検索キーワードをどうしたらいいか悩みました。 そこでまず最初に「袴、部品」と検索してみました。でもそれらしいものが出てきませんでした。 次に「袴、プラスチック」と検

    • 空が好きな理由

      今日も洗濯物が良く乾く。 2023年、今年の夏は暑かった。畳作りの仕事をしていると工場内は40℃近くになることもあり、1日に何回もTシャツなど着替え、洗濯をした。 我が家には、別棟の二階におよそ6m四方の鉄骨で組んだ物干しがある。東には大菩薩峠、南には富士山、西には隼山が見え、北は建物があり見えないが乾徳山があり見渡しが実に良い。屋根は半透明なプラスチックでできており、風通しもとても良い。 山梨は、四方を3000m級の山々に囲まれているため、複雑な気流が発生する。 夏は大菩

      • 伝える

        ああ今までこんなに感動したことがあっただろうか。 両手の手首から肩にかけて鳥肌がざわざわっと沸き起こってくる。脳よりも先に反射的に皮膚から伝わってくる何か。

        • 初めて会ったかのごとくに

          今日、父を20年来診てくださっている整体の先生の言葉が胸に突き刺さりました。それは、「初めて会ったかのように」というものです。どういうことかというと2つの対象があります。 1つ目は患者さんを診るときに、この人は、腰が悪いから腰を中心に施術しようなどと初めから先入観を持たず、あたかも初めて会ったかのように施術に入るというのです。 当然、今日、身体の具合の悪いところはどこですか?とかは質問します。しかし、まず、身体を触り悪い個所を探し出し、施術しながら考えるそうです。体が教

        立ち止まって考える

          茶道の最終目標は?

          茶道を習う前のイメージは、お茶室でお菓子が出て、お抹茶を頂く。お茶碗を回してお抹茶を頂いて、「結構なお点前でと言う」こんな感じの漠然とした内容でした。 入門してみて、生け花、お香、炭点前、書、懐石料理、道具など、いろいろなことを学ぶのでびっくりしました。茶道とは、まさに総合文化ですね! 今回は、茶道で学ぶたくさんのことは、最終的には、「茶事」ということができるようになるために、いろいろ学んでいるということをお話しようと思います。 「茶事」の流れを簡単に説明す

          茶道の最終目標は?

          「目配り、気配り、心配り」

          目配り、気配り、心配りについてみてみましょう。 目配り:いろいろな細かいところに、注意を行き届かせること。 気配り:あれこれ気を使うこと。思いやり。 心配り:相手の立場になって、あれこれと気をつかい考えて行動すること これは茶道だけでなく職人の世界でもよく使われる言葉で、この三配りができるようになるため、お稽古、仕事を通して日々精進していると言っても過言ではありません。 茶道のお稽古をするということは、注意深くものを見る力を養い、気を配り、相手の立場に立

          「目配り、気配り、心配り」

          「お続きいかがですか? お先に失礼いたします。」

          第1回、第2回とちょっと長かったので、テーマを絞って短くしてみました。 茶道の習い始めの時に教えて頂く礼儀作法の1つに、「お続きいかがですか?」「お先に失礼いたします。」があります。これは、お抹茶を複数人並んで一緒に飲むときに、周りへの配慮の言葉です。 3人で並んで飲む時を例にとってみましょう。 まず、最初の方(正客と呼ぶ)にお抹茶が運ばれてきます。そうすると正客は、お茶を取り、お隣さん(次客と呼ぶ)との境にそのお茶碗を置き、「お先に失礼いたします。」と声

          「お続きいかがですか? お先に失礼いたします。」

          「茶道 と 合わせる」

          第2回は、「茶道 と 合わせる」についてお話したいと思います。 辞書を引くと、合わせるとは、物と物とを一致・調和させる、あるいは、一つにするとあります。 ある宗匠は、茶道の英訳は、Tea ceremony だが、セレモニーではないような気がすると仰る方がおられます。 そして、tea is harmony お茶はハーモニー。一杯のお茶をみんなで飲んで調和することが醍醐味だと。まさにその通りだと思います。ですので、この「合わせる」ということは、とても大事なことなのです。

          「茶道 と 合わせる」

          茶道と介護

          令和3年。禅を初めて7年。茶道を初めて6年が経ちました。工場の片隅に作った喫茶スペースで年間1,300杯のお茶を点て、来客される方々と愉しい時間を過ごしております。 初めて打ち込んでみようと思えるものに出会いました。それが茶道です。正座が怖い。右手左手どっちで持つの?お茶碗をどっちに何回回すの?お金がたくさんかかるの?入門してみて今までイメージしていた堅苦しい茶道とは別の茶道がそこにありました。ぜひ、この素晴らしい茶道の世界を皆様に知って頂きたいと思い筆を執ることにいたしま

          茶道と介護