マガジンのカバー画像

映画無段・裏門

232
10000本を超える映画鑑賞記録を付けてきたフルカワ モグラが、その中から名作・傑作・佳作をピックアップ。
運営しているクリエイター

2022年6月の記事一覧

『駅馬車』:1939、アメリカ

 アリゾナのトント。保安官事務所には、「アパッチが多くの牧場を襲っている、酋長のジェロニ…

『シェーン』:1953、アメリカ

 1890年初夏、ワイオミング。開拓民であるジョー・スターレットの息子、ジョーイは、ライフル…

『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』:1968、アメリカ

 日曜日の夜。サマータイムのため、8時を過ぎても外は明るい。兄ジョニーと妹バーバラは車で…

『砂の女』:1964、日本

 仁木順平は広大な砂丘を訪れ、昆虫を採集したり写真を撮影したりしていた。後ろから「調査で…

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』:1993、アメリカ

 恐怖の町であるハロウィン・タウンに、今年もハロウィンがやって来た。カボチャの王である骸…

『赤線地帯』:1956、日本

 吉原の一角に、「浅草カフェー喫茶商業協同組合員」の看板が掲げられた特殊飲食店「夢の里」…

『山椒大夫』:1954、日本

 平安朝末期。少年・厨子王と妹の安寿は、母・玉木、女中・姥竹と共に浜辺を旅していた。6年ほど前、兄妹の父である平正氏は将軍の厳命に逆らい、筑紫へ左遷された。13年の不作続きで農民が困窮しているにも関わらず、将軍が「米をもっと出せ、戦の使役に出よ」と命じたため、楯突いたのだ。左遷を知った農民は陳情しようとしたが、正氏の家臣が「騒ぎ立てるのは旦那様の本意ではない。旦那様を謀反の罪人にしたいのか」となだめた。  正氏は叔父の正末から「妻や子が可哀想だとは思わんのか」と咎められ、「

『雨月物語』:1953、日本

 戦国時代、ある年の早春、近江国琵琶湖の北岸。陶工の源十郎は荷車に焼き物を積み込み、戦が…

『祇園の姉妹(きょうだい)』:1936、日本

 木綿問屋で家財道具の競りが行われている。主人・古沢新兵衛は番頭・定吉に「ホンマにすまん…

『泥だらけの純情』:1963、日本

 新宿。大学生2人組が女学生2人をナンパして困らせているところへ、塚田組のチンピラ・次郎…

『二十四の瞳』:1954、日本

 瀬戸内海小豆島。小学校の生徒は四年までが岬の分教場に通い、五年になって初めて片道五キロ…

『お早よう』:1959、日本

 東京の郊外にある小さな住宅地。中学一年の原口幸造、大久保善一、林実、実の弟・勇は、土手…

『東京物語』:1953、日本

 夏、尾道に暮らす老夫婦の平山周吉と妻・とみは、東京へ出掛けることにした。元気な内に子供…

『浮草物語』:1934、日本

 旅芸人・市川喜八の一座が、奈良井の駅に汽車で到着した。喜八の隣には、情婦である座員・おたかがピッタリと寄り添っている。ここへ来るのは4年ぶりだ。幼かった富坊も9歳になった。そら豆みたいだった女性座員・おときも、いい娘に成長した。  床屋の妻が「喜八、若い時、いい男だったよ」と言うので、夫は気になってしまう。客は、カミソリの手元が狂うのを怖がる。  小屋に到着した喜八は、「土地の贔屓筋に挨拶に行く」と言い、おたかに着物を用意させた。喜八が出向いた先は、おつねという女が営む小