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コラム「生きづらさの正体」

人と比べてしまうから

私の息子はADHD(注意欠陥障害)とてんかんの持病があります。はっきりと発症したのは小学生になってから。以前その経緯もnoteに書いたことがありましたので、気になる方はぜひ読んでみてください。

幼い頃はとにかく人に合わせる事が出来ず、小学生になっても、周りの子と波長が合いません。一緒に遊んでいても、ずれたところでテンションが上がったり、大声を出してしまうので
「なんだこの子は」
と周りの子が思い始めると距離を置かれ、低学年の頃はほとんど友達らしい友達がいませんでした。

どうしても、母親というのは周囲も比べてしまってなんとか本人が楽しめるように生活させてやりたい、人並みに過ごさせてやりたい、そういう気持ちが急に湧き起こり、焦ったり、落ち込んだり、私も不安定な日々を過ごしました。

しかし、発達障害と診断を受けてからは学校の先生を頼ってみたりしながら成長を見届けてなんとか小学校卒業の節目を迎えたものの、中学に上がると今度は不登校と引きこもりになり、話し合うことすら出来ず、もやもやは募りました。中学へも、息子より私の方が先生とたくさん面談したと思います。

変わるキッカケ

最近では、私の知り合いの子供でもなんらかの問題で、不登校になったり、引きこもってしまった、など久しぶりにママ友に会うとそういう話になる事が多くなりました。親が願う通り成長してくれたら、それはいい事だと思いますが、なかなかうまくはいかないのが子育てです。

子供本来の気質や、例えば持病に加え、親や家庭の問題というのも成長の過程では必ず出てきます。順風満帆にいかないのは、子育ても、仕事も同じだと思います。

今日も子供の不登校で悩んでいる知人と立ち話をしました。
「普通に学校に通っている子を見ると胸が痛い」
と言います。
私は
「そうですよね」
と相槌を打ちましたが、親が心を痛めても思い通りにはいかないのが子供なんだと思います。

イライラしたり、焦ったりするけれど、子供の成長のスピードが遅くとも、立ち止まっても信じて待つ事が出来ると親子で少し気持ちが楽になる気がします。

人と比べるという事は、例えばモチベーションのアップに役立つ事(よし!自分も頑張るぞ!など)あると思うけれど、
「うちの子はどうして○○なんだろ、他の子は出来ているのに」
と比べてしまうと出口が見えなくなったり、子供に一方的な考えを押しつけてしまうこともあると思う。(焦る気持ちは本当に分かります、私もそうでした)

どんなキッカケなのか、それは分からないのですが、発達障害の息子を育てて思うのが(物忘れも多いから薬の飲み忘れなども大変)親は、いつか独り立ちする子供のサポートしかしてあげられないという事です。

いくら、学校に行ってほしいと思ってもそれは本人ではなく親の願いであり、こだわり続ける事は親子で苦しみを築く事になります。

すごく難しい事だけど、ひたすら子供を信じて待ってあげるしかないのかなぁと思います。なんだか、そうやっているうち、子供自身で自分に合う暮らし方、過ごし方、友達、居場所を見つけてくるようです。

高校に上がると今までが嘘のように毎日学校に通っています。(それでも持病が辛い日はお休みすることもあります)

心配しているうちにあっという間にもうすぐ社会人になります。

子供自身のというか、自分の子供が人間として備えて生まれてきた、生命力を信頼してあげるのがいいのかもしれません。

(MacBook)

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