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【干しきのこ鍋・鯉釣り・デカ盛り】楽しい滋賀キャンプ

最近ほぼ毎週滋賀に来ている。
京都での予定を終え、午前中のうちに滋賀を目指す。天気も良好。何か良い経験ができそうなそんな気がしている。

ちょうど昼頃に滋賀にたどり着く。さて、何を食べようか。
滋賀には行かず、京都北部の中華に足をのばそうかとも考えたが、早くキャンプ地でゆっくり過ごしたい気持ちだったので、早めに滋賀に入り、お馴染みのものを食べる。

ここの「からし鶏」ってのが気になってるんだよなぁ。とても有名らしいのだけど。改めてまた行こう。

以前、今回ともにキャンプをする名古屋在住の友人宅からの帰路、立ち寄った土山SAで食べた近江ちゃんぽんが予想以上に美味しく、そこからちょくちょく食べるようになった。

野菜スペシャル。好きだ。

キャンプ地近くにも「ちゃんぽん亭総本家 矢橋店」があり、そこで野菜スペシャル的なちゃんぽんの唐揚げセットを注文。唐揚げセットをつけたことは謝るが、肉スペシャルではなく、野菜スペシャルにしているところを評価してほしい。野菜をワシワシ食べるのが好きだ。

半分ほど食べたところで酢を投入する。滋賀出身のスーススーでお馴染みのダイアン津田のシールが貼られている。良いじゃないか。食べ物に酢をかけるのが好きだ。必要以上に入れてしまうこともあるけれど。

お腹を満たしたところで、キャンプ地である「帰帆島3」という湖岸緑地へ。テントをぱぱっと立て、読書タイムとする。いつもどおり強風が吹き荒れているが、天気も良く、心地良い。でも風に吹かれると結構寒く、テントの前室で風を避けながら過ごした。

甘炭酸を普段はあまり買わない。思いがけず飲むとうまい。

京都でおしっこが漏れそうなのにコインパーキングで千円が使えず、お金を崩すために「ええいもうなんでも良いや」と近くの自販で購入したファンタグレープをお供に。友人が到着するまで2時間ほど。しばし一人の時間を満喫する。

強風過ぎて、1箇所に集うきのこたち。

今夜のメインは干しきのこ鍋の予定。家で干していた続きを干す。琵琶湖風に吹かれてよりうまくなれ。


15時頃、友人が到着。入れ替わるように私は食材の買い出しに向かう。すぐ近くにイオンがある。

シンプルなサイト。ここが私たちの基地だ。

30分ほどで戻ると友人がテントを立て終えていた。
以前は膨大な時間を要していたのに少し成長したようだ。キャンプは人を成長させてくれる。それだけで微笑ましく、嬉しい気持ちになる。


まだ16時頃だが、クーラーボックスに食材が入りきらないこともあり、早々に宴を始めることにする。

前菜は鯛のカルパッチョ。
私のキャンプ前菜の定番はトマトとアボカドのハニーマリネだが、たまには少し変えようと思って奮発した。

鯛はほぼ見えない。プラムトマトが鮮やか

ベビーリーフとSARAのミックスプラムトマト、それから鯛の刺身をいい感じに並べて、オリーブオイル、白ワインビネガー、ハーブソルトで味付け。大根のツマや大葉も無駄なく盛り付けた。うっかり先日購入したおしゃれ皿をすべて忘れてしまった。紙皿になってしまったが、うまいから良いのだ。スーパードライとともに夜を開始する。

超キュート。こんなん好きだ。

友人が持ってきてくれた「ささらがた」。私は知らなかったのだが、名古屋の銘菓のようだ。パッケージが可愛くて、とっても気に入った。
5種の味があり、一番甘くなさそうな柿をチョイス。めちゃくちゃほのかな柿味で、それがなんだかとっても刺さったんだ。

毎回キャンプのときは寝袋やマットを貸したり、料理を全て担当したりする代わりに何かお土産をお願いしている。これがすごく楽しみだ。


カルパッチョ作りに入る前に、干しきのこを水で戻しておいた。干しきのこはしいたけ、舞茸、エリンギの3種類。この戻し汁をそのまま使って、鍋にする。

きのこを戻す。食うのに必死で完成系の写真がないのが常だ。

味付けはシンプル。飲む用に買った白ワインを少しと塩、それから干し生姜で作ったジンジャーパウダーを少しだけ入れた。

粗めのジンジャーパウダー。料理に入れるとかなり生姜感が高まる。

ここに白菜や厚揚げ、豚バラなどを投入し、焚き火にかける。あっさり過ぎるかなと思って、少し脂ギッシュな食材をあえて選んだ。

この夜最後の写真となる。あとは食べて、星を眺めて、酒を飲んだ。

色のつく調味料を入れていないが、しょうゆを入れたかのような濃い色がついている。そんな小さなことがとても嬉しい。豚バラに火が通ったところで貪るように食べる。シンプルながら深い味わい。やはりしいたけ出汁が効いている。これはうまい。干しエリンギのコリコリとした食感も良いな。

干ししいたけ&舞茸。カサカサで可愛い。
干しエリンギ。半日程度でこんな姿に。

その後も鶏もも肉や鶏つみれ、干しではなく、生のえのきやしめじなどを加えて楽しむ。先日、里芋で「きぬかつぎ」を作った時に余った田楽味噌を加えてみたり、味変も楽しんだ。

最後はこれまた友人のお土産のきしめんを投入。しかし、別茹タイプの半生麺をそのまま出汁に投入したので、塩辛くなってしまった。どろっどろになってしまったが、それもまたキャンプの思い出になるから良いのだ。


ピザも買っていた。今日はサッカープレミアリーグの「リバプールVSエヴァートン」戦があったので、キャンプ地で一緒に観ようと約束していたのだ。海外サッカーを観るなら干しきのこ鍋よりもピザの方がグッとくるだろう?試合はいまひとつ盛り上がりにかけたけど、自然の中で焚き火をしながら観るのもまた楽しい時間なのだ。必ずしもデジタルから距離を置かなくても楽しければ良いと思う。

ちょうどオリオン座流星群が見れるという日だったので、夜空を眺めていたが、見れずに終わった。若干の首痛と腰痛だけを獲得し、寝ぐらに帰り、ぐうすかと豪快ないびきをかいて眠った。


朝だ。6時に起きた。
昨日よりも良い天気だ。対岸に見える比叡山系の山々が神々しく光っている。風もなく、湖面がぴたっと静寂を保っている。間違いなく良い朝だ。

爽やかな空と空気。朝のこの時間を心待ちにしている。

朝はホットサンド。自家製のザワークラウトとベーコン、チーズ、目玉焼きを挟んでシンプルに。おいしい。

ザワークラウトを仕込んだ。単体ではそんなにだけど、肉などに合わせると良いアクセントに。
断面写真すらない怠慢。ベーコンよりパストラミなど味強めのものと合わせた方がおいしそう。

そして、いろんなことを経験させてやりたいとまるで親のような気持ちになっている私は、友人にコーヒーの淹れ方をレクチャーする。「ミルを挽いているときは、穏やかな表情で」「遠い目をして」など精神面を中心に指導を行う。まず私が友人のものを淹れて、その後友人に私の分を淹れてもらった。作法どうこうよりも人に淹れてもらったものの方がうまいんだ。


基本的にいつも行き当たりばったりだけど、今回は、「心が動く旅」をテーマに行き先を事前に決めていた。アテンドするのが結構好きだったりする。

まずはキャンプ地から車で20分ほどの「南郷水産センター」を目指す。ここでは釣りができる。

私が思う2大思わずはしゃいでしまうものが「釣り」「卓球」だ。
こういった施設での鯉釣りはその際たるもので、魚を釣ったことのない友人にぜひ体験してほしかったのだ。

1竿700円で餌付き。
簡単に釣れるイメージで、30分ほどで終了するつもりだったのだが、なんと2時間粘って、釣れることなく終わった。

近くでは少年が10匹近く釣り上げている。はしゃぐ予定が逆に肩を落として、「情けない男だ」と呟きながら、手に練り餌臭を追加して釣り場を後にした。必ずまた舞い戻ると誓った。

お魚パラダイス「南郷水産センター」。チョウザメもいる。
生き物を優しい顔で眺める私。人でも魚でも食べている様を見るのが好きだ。
もはやピラルクほどの巨体の鯉たち。それが大量にいる様は圧巻。

このままでは帰れまいとでっかい麩棒を購入し、鯉にやる。ここの鯉は見たことないレベルで巨大で、それが何匹もいる。麩棒を差し出すと大口を開けて、バキッとへし折る。これには友人も声を上げて笑っていた。


予想外の釣り苦戦により、プランは崩壊した。それでも炭臭と練り餌臭、そしてシンプルに丸一日風呂に入っていない自臭。風呂は外せない。前々から気になっていた「都湯」で汗を流す。

銭湯玄関が好きだ。

とても小さな銭湯だけど、サブカルと昔ながらの銭湯が見事に融合していて、一度訪れる価値あり。今回はこの後のプランを取り戻そうと急いでいたので、サウナなどにも入らず、そそくさと出てしまった。改めて訪問し、湯を満喫したい。そしてグッズも購入したい。

サウナを何度も行き来していた人は、骨が浮き出るほどガリガリだった。贅肉をたたえている私を軽蔑の眼差しで見ている気がした。いや、俺たち足して2で割ったらちょうどいいんじゃね?と良い空想をしていたに違いない。


ようやく昼飯である。別の食堂に行きたかったのだが、時間がなく、都湯近くにあるこれまた以前から気になっていた「美富士食堂」で世話になることにする。

ここはデカ盛りで有名な店。せっかくだからデカ盛りにチャレンジしようではないか。

泣きそうになる外観。たまらないぜ。

少しランチ時を過ぎていたが、思いの外先客がいる。カップルが2組に、8人くらいの高校生らしき団体。席につくときに学生が貪っている料理をチラッと見ると大ボリュームであることが容易にわかった。気持ち良い食べっぷりだ。これだけでここに来た価値がある。

怯むことなく、名物の「チキンエスカロップ」を注文する。おじちゃんが1人で料理を作っているらしく、おばちゃんが「時間かかるよ」と声をかけてくれる。この後、信楽へ行き、「ミホミュージアム」で感性を鋭敏にし、私のスイーツランキング1位のTORASARUのゴルゴンゾーラレアチーズケーキで締めようと思っていたのだが、諦めた。

どっちみちあんなデカ盛りを食べたら、自分の中にあるアートを楽しみたいという感情など吹き飛ぶに違いない。今日はデカ盛りに専念して、日を改めることにした。そう決めたら、提供が遅いからってイライラすることもなくなる。老舗店の空気を存分に満喫しよう。

チキンエスカロップ。はっきりしたケチャップ味。好きです。
痺れるメニュー。他も試してみたい。

注文から1時間ほど経っただろうか。満を持してやってきたエスカロップはまるで巨岩のようだ。見ただけで満腹中枢が刺激され、腹が膨れる。

さっき見た鯉がフラッシュバックするようなぽってりとしたオムライスに、1つ1つがデカいチキンカツが5〜6個載っている。気持ち程度に添えられたキャベツを食べるタイミングがきっと重要になってくると悟った。

私は食べられなくなる前にスピーディーに食べきろうと考えた。ガツガツとオムライスを掘り進め、箸に持ち替えてはチキンカツを頬張る。これでいいんだよとわかりやすいうまさ。好きな味だ。いける、いけるぞ。箸をコップに橋がけてはスプーンを持ち、せっせせっせと食べ進めた。

一方で友人は涼しい顔をして一定のペースで食べ進めている。こいつは一体何者なんだ。なぜフードファイト慣れしているんだ。「早いなぁ」と言っていたくせに、あっさり私を抜かして完食した。私は10分ほど遅れただろうか、なんとか食べ切ることができた。本当にもう何も入らない。これが限界という紙一重のラインだった。情けない気持ちだ。なんでもっと食べれないんだよ。

友人は帰宅後「胃もたれがして何も食べたくない」とLINEしてきたが、きっと嘘だ。そう打ち込みながらも何か頬張っていたに違いない。


この時点で15時を回っていて、予想通り、ミホミュージアムに向かうのは難しい。そしてこれも予想通り、脳にまで脂が回り、アートなんざどうだっていいという気持ちになっていた。

とりあえず旅の途中で友人の靴底がべろんと剥がれてしまったので、良いアウトドアシューズがないかイオンで見て解散することにした。

思いがけずチャンスが訪れた。私の悪趣味のひとつに「人にデカめの買い物をさせる」というものがある。万は超えてほしい。松竹梅を並べて真ん中の竹を選ばせる作戦で挑みたかったのだが、そもそもあまり良いものがなく、ウインドウショッピングして終わる。

無印に行って、この飲み物を買ったけどあんまりだったとか、今朝キャンプで挽いたのはこの豆だと紹介したり、友人がトイレに行っている間にクレーンゲームででっかいカービィを獲得しようとしたり、基本的にお気楽である。

辛いことがあったとしても別ベクトルでこんなにも気楽な旅ができる。やっぱり飯中心に生きていれば、だいたいはしあわせなのだ。

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