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社会では暴れてはいけない・大声を出してはいけない法則~精神科入院の観点から~

精神科入院、といっても、様々なレベルがあります。

解放病棟。
・・・特に施錠されているわけではない、一般的な入院のイメージです。
閉鎖病棟。
・・・病棟出入口が施錠されているため、看護師さんに開けてもらう必要があります。
大人数エリア。
・・・閉鎖病棟の中で、大半の人が過ごすエリアです。
小人数エリア。
・・・閉鎖病棟の中でも、症状が重めの患者さんが過ごすエリアです。
保護室。
・・・症状が重い患者さんが1人で過ごす、何もない鍵のかかったお部屋です。

詳しくは、【「隔離」(保護室)を2度1週間過ごして】をご覧いただくとより理解しやすいかと思います↓↓

緩いエリアと厳しいエリアの最もわかりやすい違いは、
鍵をかけられて出入り自由かどうか、の違いでしょう。

この鍵をかけられることを「行動制限」といい、その人本人や 周囲の患者さんを安全に守るために、なされます。


鍵をかけられる=出入り不自由=安全を守るため ???


なんだか不思議な感覚になりませんか?

鍵をかける行為一つで、良く見れば、患者の安全を守るためだと言え、
悪く見れば、出入り不自由だと言えます。

患者目線で見れば、鍵をかけられるのは、出入り不自由さの方が目立ち、
鍵を「かける」ではなく、「かけられる」立場なので、
かけられてしまった以上、もうどうすることもできません。

より、鍵がかけられる数が少ないエリアに行くためには、どうしたらよいのでしょうか?

おそらく、次の通りだと思います↓↓

社会にとって望ましくない行動をとるのをやめる。
具体的には、暴れるのをやめる、大声を出すのをやめる。

つまり、社会では暴れてはいけない・大声を出してはいけない法則があり、
この法則に①気づき、②気づいた上で行動を修正、できたら、
最終的には退院できるはずです。

ですが、この、社会に望ましくない行為に「気づける」かどうかは、
その人本人の力量次第な気がします。

つまり、暴れる・大声を出すのをやめることに気づかない限り、
鍵のかかった入院生活が続くわけです。


また、注意しておきたいのは、「暴れてはいけない・大声を出してはいけない」と法則を作っているのは社会全体であって、
担当する看護師さんが決めているわけではない、ということです。

これは、社会にとって望ましい行為を取れるようにする=「教育」
と言い換えることができると思います。

患者さんが、「暴れてはいけない・大声を出してはいけない」ことに自分でなかなか気づけないとき、
看護師さんが代表して教育係を担う場面もあるはずです。

だとしたら、看護師という仕事は、患者と社会との中間地点に位置していて、
想像以上に過酷なのではないか?、と気づき始めました。

過酷な状況に置かれているにもかかわらず、
看護師さんが「患者さんに笑顔になってほしい」と願う気持ちは、

患者の視点から見ている私からしたら、
「え! しんどいのにそんなに思いを馳せてくれているの!?」
と、しんどさを気遣う部分と、そこまで身を粉にして接してくれてありがとうと言いたい部分、
などなどなど。。。

とても不思議な感覚になるのでした。


今回は、鍵をかけられる側の、患者の視点から、
社会が定める法則との付き合い方、それを時には教えてくれる看護師さんの気持ちを察してみました。

このことに関して、看護師さん側ならどのように捉えるのか、
すごく興味津々です。

また知る機会がありますように。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました

ご質問等、お気軽にコメント・スキ、お願いします🙇

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たななこんぶ





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