トロピカーがパッケージリニューアルで失敗した8つの理由
こんにちは、(ほぼ)無職のタナカさんです。
無職じゃまずいだろっ!!ってことで
今はセルフベーシックインカム(早い話が貯金の切り崩し)と
フリーで動画編集をしています。
そして実労働以外で収入を得ようと考え始めています。
今回は、パッケージリニューアルって難しいよね!っていう話です。
日本でもおなじみ「トロピカーナ」の
パッケージのリニューアルが
失敗したのはご存じですか?
有名広告代理店「Arnell」を採用し、
5ヶ月間のデザイン作業、
ローンチキャンペーン…
約35億円のマーケティング費用を費やしました。
結果、パッケージひとつで約20億円以上の
損失に繋がりました。
なぜ、そこまでの損失になったのか?
懇切丁寧に紹介している
記事があったので今回紹介します。
▼①”何の商品か”分からないデザイン
・100%orange→横書き
・Tropicana→縦書き
・Tropicanaのロゴの色が「薄い」
基本的にパッケージは「お客さん」に
・どんな商品か
をパッと見て分からせるようにするものです。
このパッケージでは例えジュース売り場に売っていても、
「これ何?」となっていて
パッケージの意味を全く果たせていません。
▼②分かりにくい情報の配置
パッケージは
1.ブランド
2.その商品のタイプ
3.商品の補足情報
この順番で見せ方にメリハリをつけていきます。
今回で言うと
1.ブランド→Tropicana
2.その商品のタイプ→パルプなし(果肉なし)
3.商品の補足情報→100%ピュアでナチュラルなオレンジジュース
先ほどの順番で行くと1.ブランド名の「Tropicana」を
大きく見せないといけませんが、
3.商品補足である「100%オレンジ」に重点が置かれています。
「Tropicana」の!「100%オレンジジュース」やで!
というところを
「100%オレンジジュース」あっ…「Tropicana」の!
と言っている感じですね。
”主語がない文章”と思ってもらえれば
分かりやすいですね。
▼③表示が堅苦しい
以前は果肉なしの表記を 「No Pulp」と表示していました。
今回のリニューアルでは「Pulp Free」
どちらも「果肉なし」という”意味”なんですが。
ニュアンスが全く違います。
No Pulp→日常的な言い方
Pulp Free→堅苦しい言い方
日常的に使う言葉を「No Pulp」を使う事で、
ブランド・その商品はより親しみやすく、
さらに情報を理解しやすくなります。
「Pulp Free」になると
あなたに適切なオレンジベースの飲料を決定する際に
必要な表記をここにしておきます。
パルプ配合レベルはフリーです。
こんな感じで「なんか堅苦しいわぁ」と
パッケージを見た人が商品に距離を感じてしまう。
▼④ロゴタイプ
それまでのロゴタイプは柔らかい表現は、
商品の自然な性質を表現出来ていました。
ただし、リニューアル後のロゴタイプは
丸みが一切なく冷たくて企業的になりました。
「食品のパッケージ」にしてはどこか
人間味や手作りの品質を欠いてしまっています。
▼⑤使っている画像
リニューアル前は
「100%フレッシュ」「オレンジジュース」を
目で一瞬で分かるものでした。
で、リニューアル後は…もう言わずもがなですね。
無料素材の画像ですか?と思ってしまう…
▼⑥色
リニューアル前は
全体的に濃い色を使う事で食欲を刺激、
健康的に、ナチュラル感が生まれます。
そしてパッケージ自体を「食品」という風に認知することができます。
リニューアル後は
より明るくリニューアル前よりもエネルギッシュなりました。
ただ、全体的に白い面積が多いので今回の色では「病弱」に感じてしまう。
▼⑦ブランド
リニューアル前は
パッケージの側面に「トロピカーナがおいしい理由とは?」と
が書かれていました。
これを読むことでブランドとお客さんの関係をつくることができました。
リニューアル後は
「朝の精神で飲む!」の様な、文言に。
エネルギッシュではありますが、
若干「ん??」と思ってしまう…
▼⑧アフォーダンスができていない
アフォーダンスとは
アフォーダンス理論(Affordance)は、アメリカの心理学者J・J・ギブソンが提唱した、認知心理学における概念です。
これは「与える・提供する」という意味の「アフォード(afford)」という言葉から名付けられた造語で、物が持つ形や色、材質などが、その物自体の扱い方を説明しているという考え方です。
分かりやすく言えば
その形(デザイン)を見て、使い方(情報)が分かるという考え方です。
駅にあるごみ箱が良い例です。
リニューアル前は
オレンジ+パイナップル味は紫
果肉入りは緑
と遠くから見ても分かる「色」を使っていました。
リニューアル後は
文字だけになり、さらに色も分かりにくくなりました。
▼さいご
たぶんですが、デザイナーは「あえて」を狙ったんじゃないかな?
と考えられます。
海外のマーケットに行くと、原色ドーン!文字バーン!
みたいなパッケージが多いです。
そんな中で「あ・え・て」をしてみた。
つまり押してだめなら、引いてみろ。ってね。
そしたらまぁ本当にお客さんが引いちゃったんだよ。
どれくらい引いたかって??
売上高が20%減!
ちょっとアメリカンジョークっぽく言いたくて
ハンバーグ師匠をやってみました。
このパッケージリニューアルの数週間後、
元のデザインに戻しました。とさ。
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