マガジンのカバー画像

三毛猫ミーのクリスマス

15
クリスマスイブ。猫と、人間が共存する島を舞台に、猫たちが、冒険をくり広げます。 「この島で亡くなった猫たちが眠るネコロポリス」 「パワーキャンドルを隠した深い森の猫ヶ森(ねこが…
運営しているクリエイター

#シャドー

三毛猫ミーのクリスマス 第7話 あんたに勝てないと思えば誰もいじめニャー

https://note.com/tanaka4040/n/n83b36a3b1dbfから続く

「おーい、大丈夫かーい?」
 黒猫クーと、アメリカンショートヘアのショーと、ロシアンブルーのシャドーの三匹が、あたしを心配して駆《か》け寄《よ》ってきた。あたしは舌《した》で毛繕《けづくろ》いしながら、
「大丈夫」
と答えたが、解《げ》せないことがあって、気持ちは塞《ふさ》いでいた。どうして、スケサー

もっとみる

三毛猫ミーのクリスマス 第12話 弓矢のクロスボウ?これはヤバイかもニャ

https://note.com/tanaka4040/n/nbe786336889eから続く
(今回は、猫が危険に陥るシーンに遭遇します。怖いシーンが苦手でしたら、読まないようお勧めします)

 港の至る所で、猫が顔を洗っていた。猫が顔を洗うときは、雨が降る予兆《よちょう》か、あるいは、満腹になった証拠《しょうこ》。
 猫は、腹が満たされると、寝ぐらを求めて、姿を消す。そうして、一匹ずつ、いつの

もっとみる

三毛猫ミーのクリスマス 第15話 守ってあげたくなるメス猫になりニャ

https://note.com/tanaka4040/n/n8b0f7d5553d7から続く

 あたしたちは、吊り橋へ急いだ。しかし、吊り橋の上からは、猫一匹見えない。
「おかしいなあ。確かに、声が聞こえたんだけど」
 聞こえた方角は合っている。
「誰もいませんね」
「だったら、逆転の発想で、吊り橋の下から見上げてみよう」
「それ、名案かも」
 あたしたちは、急斜面を駆け降りて、川辺に立った。

もっとみる