プレゼンテーション1

I’ll go back to basics

ー原点にかえる其の壱ー

ペントハウスで風をさえぎって聴く音は30年前のあのころを五感で思い出させた。彼女のミスティなサキソフォンの音色は拍子記号のないサティのダンス曲をおおげさに振る舞うことなく、こっそりリードに情緒をこめて唄った。きっと彼女はそんな人なのだろうと想う。メンバーが循環呼吸で奏でるサキソフォンのバッハは悲しいどころかどこか滑稽で自分のむかしのようだ。

自転車で通った吉祥寺のジャズ喫茶。タバコの香りが珈琲にまざるあれもいってみれば原点だ。みんな年齢も身分も関係なく、空(くう)を眺め、耳、鼻、舌で、ただただ音を聴き、相手の話をよく聞き、珈琲やタバコの香りを聞いた。レコードジャケットを触り、布張りの椅子に沈むほどそこに長居はしたけれど、PCを開くビジネスマンは皆無な時代。学生もけっしてリアルなノートや教科書をひらいていなかった。文学書や哲学書をひらきメモを執るひとはよく見かけたが、勉学は図書館でするものだった。すてきなオトナに憧れ、マネをしてはじまる。それが原点だった。

ー原点にかえる其の弐ー

徹夜で窯をたいてよかった。おいしいものを求めるために、すてきな音を求めるために多少無理をするのは学生時代からのクセで、悪いことではないと自負している。つまりは、人生あそびたいために頑張る。

昼間のマルシェで買ったトマト。一度やってみたかったトマト出汁。ひとつはすぐに味見をしてその味に悶絶。もうひとつは一晩かけて自然抽出した。そして残りのひとつを出汁でいただくべき料理中。来客と打ち合わせが終わり、時間があったらぜひご紹介したいと思う。トマトの原点を少しだけ探ったような気分になっている。※ちなみにヘッダ写真右はライブハウスで飲んだ白葡萄酒でなくトマト出汁。

「地球のかけら」を意する工房Cocciorinoは
魅惑の素材をのせる器として
2017年も地球を応援して
いきたいと願っています  
tamamiazuma.com


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