「やりたいこと」ってないとダメなの?未来についての問いを考えてみる
こんにちは!
TalkCamp運営メンバーのいいだまこです!
今回のテーマは「やりたいこと」
就活、採用、キャリアなどに関わる仕事をしていると、避けては通れないテーマです。
面接では「将来やりたいことを教えてください」
キャリアの視点では「あなたは何をやりたいの?」
私自身も新卒採用担当、マネジメント、そして就活支援をしている中で、
未来を考えさせる/させられる機会が日々多いなぁと痛感します。
ただ、日々「やりたいこと」というキーワードに触れれれば触れるほど感じるのが、誰もがそう答えられるほど簡単な問いでもないなということです。
実際、自分自身を振り返ってみても、「あなたは何をやりたいの?」なんて改めて聞かれると、困ってしまうこともあります。
個人的にはアイデアマンのサガなので、
どちらかといえばやりたいことが次から次へとポンポン湧き出てくるタイプの人間ではありますが、
それでも常日頃「次はこれをやりたい!」と思える時ばかりでもないですし、いつの間にか忘れてしまうこともありますし、改めて聞かれると答えられないこともあります。
以前、就活生と模擬面接練習をしていた際の出来事です。
その模擬面接では、私はとある業界のとある会社の面接官役として、事前に配られていた質問リストからいくつか選んで質問するという形での対応でした。
そこで、「あなたが弊社に入社した後、将来やりたいことは何ですか?」と投げかけました。
就活初期、面接経験もまだまだこれからだった彼は少し考えた後、「やりたいことはまだあまりイメージできていませんが…かっこいい大人になりたいです」と答えました。
模擬面接内でも少し問答した上で、終了後に改めて回答の意図を聞いたところ、真っ先に「正直何も思いつきませんでした。」との回答が。
彼はいつも前向きで目的意識も強く積極的なタイプで、普段から気持ちよくハキハキと受け答えする方でした。なので、彼が明確に回答に悩み、言い淀んだのはこれが初めてでした。
そこで、彼の回答した「かっこいい大人」の定義をもとに解像度を高め、
「数年後に周りの人にどういわれてたい?」「逆になりたくない将来像は?」など、色々な聞き方をしてやっとたどり着いた彼なりの答えは、
「周囲に期待されていて、いつでもその期待を超えられる人」。
それは彼の言葉で言い換えると、やはり「かっこいい大人」でした。
要は彼は、その場その場で期待されるニーズが変わったとしても、それに応え続けられる状態でありたいと考えていました。
そのため、まだ就活初期でどんな企業で何をするかも、どんな人が周りにいるかもイメージがついていない中で問われた「やりたいこと」に対し、イメージする取っ掛かりがなく思いつかなかったという状態でした。
そりゃそうか、とふっと腑に落ちたのを覚えています。
まだ働いたこともない学生に、「将来何がしたいの?」なんて聞いても、未来をイメージするための材料が現状手元になさすぎるよな、と。
(事前に業界研究や企業研究はある程度しておこうね、という話はここでは横において置いて…)
これは我々社会人ですら、数年後の未来を想像してみても不確定要素が多すぎて靄がかかっている部分が多いと思います。
私自身も半年、1年後の未来はかろうじてイメージができますが、5年後、10年後、20年後と問われれば…相当怪しいです。
それでも、キャリアを扱う部署にいると毎日のように未来についての問いを見かけたりテーマとして扱ったりすることがあります。
そこで、掲題の問いをふと思ったのです。
「やりたいこと」ってないとダメなの?
自分自身の問いに対する、私なりのアンサーはこうです。
やりたいことはなくてもいいけど、ありたい姿はあったほうが迷わずに済む気がする。
これから未来がどうなるかなんて誰にも分りません。
何もわからない以上、どれだけ詳細な未来を鮮明に描こうと、それが叶う保証はありません。近づくことはできても、どうしようもない外的要素で叶わないこともざらにあるでしょう。
ただ、自分自身がこうありたいという"ありかた"については、ほとんど邪魔するものはないはずです。
かっこよくありたければあればいい、優しくいたければいればいい、信頼される人でありたければ信頼されるように動けばいい、期待を超えたければ期待を超えようとすればいい。
自分自身のありかたは、最低限の義務と責任をこなしてさえいれば、大抵誰にも否定されないものだと思います。
だから私は面談の場では「なりたい姿は?」という問い方をしますし、
メンバーが「やりたいことがない」と悩んでいれば、「1年後にどうありたい?」と問います。
やりたいことは偶然の出会いやめぐりあわせ、気まぐれや時間の有無など様々なきっかけによって変わっていくことも多いです。
ただ、ありたい姿は自分自身の価値観、もっと深いところにあると思います。
ちょっとやそっとの刺激で頻繁に180度変わることも多くないはずですし、だからこそ迷わずに進むための自分自身の軸/旗になるものだと思います。
そんな思いで、未来の解像度がまだまだ低く悩んでいる方には、一緒に「ありたい姿」を見つけるつもりで対話しています。
さて、本日は未来についてをテーマに私自身の疑問と価値観をつらつらと書いてみました。
いつか模擬面接した彼も、今社会人2年目でしょうか。
どこかで期待を超えるかっこいい大人になっていれば嬉しいです。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました!
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■コラム執筆者:いいだまこ
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