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控えるべき金銭的な応援依頼

「間違っても友人には金銭的な応援依頼を出さないように」は、クラウドファンディング(以下、クラファン)について講師をする際に伝えているメッセージの一つ。なぜクラファンでは友人に金銭的な応援を依頼してはならないのか、その背景を簡単にシェアしていこう。

 一つ目の理由は、友人は顧客ではないから。例えば、クラファンのプロジェクトがミカンを加工して野球のボールにする「ミカンボール」の開発費を集めるものだとする。友人がミカンを愛しているか、もしくは野球を愛していれば、顧客としてお金を払うかもしれない。けれども、友人がミカンや野球に興味がない場合、金銭的な応援を受けることは難しいのが実際のところ。

 二つ目の理由は、お金が関係を壊しやすいから。友人間でお金を貸し借りした経験がある人なら分かるかと思うものの、金銭のやり取りは、たとえスムーズに行われたとしても、しばしばネガティブな感情を引き起こすもの。相手にお金を貸す際はその金額をあげるつもりでいるべきだとよく言われるほどだからこそ、「お金を出して」と依頼する行為は、築き上げてきた関係に亀裂を入れる可能性も。

 では、クラファンにおいて知人友人の助けを借りてはいけないのか?そういうわけではなく、大切なのは金銭以外の方法で協力を求めること。

 最も簡単な協力の依頼は、SNSでプロジェクトのURLをシェアしてもらうこと。これにより、知人友人が直接的な顧客ではなかったとしても、彼らのシェアを通じて接続されている潜在的な顧客にリーチできるように。金銭的な支援を直接依頼しなくても、知人や友人がプロジェクトをシェアすることで、「面白い!応援したい!」と感じる潜在的な応援者が現れることも。

 クラファンの成功を願って繋がっている人に依頼するのは大事なことだけれども、お金で応援して!というメッセージはポジティブではないもの。アイデアをカタチにするための資金を集めたいと考えている皆様のクラファン戦略に役立ちますように。

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