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日記エッセイ

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悲しいことや嬉しいこと、様々なことが起きた家族について書いています。
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#思い出

【日記エッセイ】「ヤングケアラー 5つ目の記憶」

【日記エッセイ】「ヤングケアラー 5つ目の記憶」

母の気持ちの揺れで僕も揺れていた。母の大きな揺れで僕の小さい揺れは覆われた。僕は素直になれずに我慢することばかり覚えてしまった。

僕は母のことで何もしたくなくなる時があった。ため息もつく。ただでさえ母で大変なのに男のお前がため息なんてつくのかと父は嫌そうな顔をした。本当にそれが嫌だった。殺意すら湧くときもあった。「元はと言えばお前だろ、お前のせいだろ!僕は関係ないだろ」そう思う時もあった。憎くて

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【日記エッセイ】「ヤングケアラー 4つ目の記憶」

【日記エッセイ】「ヤングケアラー 4つ目の記憶」

僕には爪を剥ぐ癖がある。

母は僕にお金がないこと、将来の不安、父に対して、の話をよくした。単なる愚痴だったのかも知れないが、僕にはうんざりする話ばかりだった。僕はイライラしながら何度もため息をついた。聞きたくなかったが、そこで「もういい!聞きたくない!」って言って部屋に閉じこもったら母が暴れることは分かっていたから、いちおう、子供ながら出来る限り話を聞こうとした。母の話を聞いている感じを出しなが

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【日記エッセイ】「ヤングケアラー 3つ目の記憶」

【日記エッセイ】「ヤングケアラー 3つ目の記憶」

小1か小2ぐらいだったと思う。暴れ回る母があまりにもひどい日があった。母は下着姿で床を陸に打ち上げられた魚のようにのたうち回る。母は叫んでいる、言葉ではない何かを叫んでいる。

人は言葉にできないもの抱えているがそれを普段はないことにして生きている。けれど僕は言葉にできないものが叫びとして現れるのを何度も見てきた。この事が関係してか僕は後に現代思想の「差異」という言葉に惹かれる。僕の中では同一性よ

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【日記エッセイ】「ヤングケアラー 2つ目の記憶」

【日記エッセイ】「ヤングケアラー 2つ目の記憶」

ヤングケアラーという言葉が今までの僕の記憶や経験を1つに束ねようとした。僕はそれに安堵したし、反発するかのように軽蔑した。

母によく抱っこしてもらった。「抱っこ」と言って母に抱きついた。それを1日に何回もする甘えたな子供だった。けれど母を怪物だと思った日から徐々に「抱っこ」と言えなくなった。身体的な触れ合いがなくなっていく。なんだろう、触れることができない、甘えることができなくなった。

その頃

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【日記エッセイ】「ヤングケアラー 最初の記憶」

【日記エッセイ】「ヤングケアラー 最初の記憶」

ある言葉に大学3年生の時に出会った。Twitterを何となしに見いていた。すると、「ヤングケアラー」という言葉がタイムラインに流れてきた。

ヤングケアラー???

横文字で胡散臭くあまり良い印象ではなかった。気になってヤングケアラーを調べた。ヤングケアラーとは、病気や障害のある家族や親族の介護や面倒などの大人が担うようなケア責任を引き受け、家族の世話全般を行っている18歳未満の子どもを指す意味ら

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