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世界各国のカレーをつくってみた

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#エッセイ

カンボジアのアモック

カンボジアのアモック

ほんわかとした爽やかさを乗せた、卵のお料理を、食卓に添えてみる。速度を速めた春の風に、うまく乗せてもらうことができなくて、どこかぼやっとしてしまう日の私を、暖かく包んでくれるような気がする。あー、ちょっと外にでもでて、お花でも摘んでこようかなあ。

料理の名はアモック(amok/fish amok)。主に、カンボジアで食べられているものだ。

タイカレーの風味をほんのりと感じながら、カラーピーマン

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アフガニスタンのカライ

アフガニスタンのカライ

あっ、普通においしい。じゃなくて、これいいね。今まで作ってくれたカレーで一番だわ。という感想をもらった。それはトマトソースにちょっぴりのカレー粉を混ぜただけの何の変哲もないカレーだ。

こちらのお料理の名前はカライ。北インド、パキスタン、アフガニスタンなどで主に食べられている。中でも、具材がシンプルで、辛さが控えめな今回のカレーは、アフガニスタン風なんだそうだ。

食欲をそそる、ある地点まで煮込ん

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タイのゲーンパー

タイのゲーンパー

今日はゲーンパーを作った。タイのカレーだ。

まず最初にスープだけを飲んでみる。何かのコクが、頰から顎に広がっていく。レッドカレーペーストに入っているあみペーストに違いない。エビだしは旨いな。そして赤い割に、特に辛くはないようだな。と思っていたら、あとから、じんわりと辛さが。ああ、やっぱり辛いわー。お前、油断してたよなと唐辛子に少し笑われた気がした。全く、人を弄んでいるようなカレーじゃないか。いや

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パキスタンのナルギシコフタ

パキスタンのナルギシコフタ

あなたにとっての、とっておきのカレーって何だろうか。

いつも通りのカレーだけど、帰り道に寄ったスーパーでチキンカツを買って、上に乗せたり。冷蔵庫の中に偶然あった卵でとろーりとした半熟の目玉焼きを作って、上に乗せたり。あるいは、ほら、いつもはルーで作るけども、一年に一回だけ作るスパイスカレーとか。ほんの少し、手を加えたことが、食卓に小さな花を咲かせてくれるような。

今日は、そんなとっておきのカレ

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ミャンマーのウェッターヒン

ミャンマーのウェッターヒン

突然ではあるが、油が好きな民族。と聞いて、あなたはどこの民族を思い浮かべるだろうか。

料理に多くの油を使う民族の一つにビルマ族がいる。

1824年から1937年まで、ミャンマーはイギリスの植民地であった。時を同じくしてイギリスの支配下であったインドからは、多くの労働者が、ミャンマーへ流れた。それもあってか、ミャンマーの料理はどこかインドの影響を受けている。

鍋にたっぷりの油を入れて、石臼で叩

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北インドのパラクパニール

北インドのパラクパニール

今晩は。ヒュールリーっと冷たい風が、隙あらば体と心の中を駆け抜けていく11月。脳内は、やはり森昌子さんの越冬つばめのヒュールリーの部分が駆け巡る。うーむ、体と心をあっためたい…。何をやるにせよ、まずはとにかく体と心をあっためてから、動きたい…。

そんな時に食べたいカレーが…!その名も、

パラクパニール!!!

■ほうれん草とチーズのカレー

なんだか、美味しい燻製ハムとチーズが入ったイタリアの

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シンガポールのフィッシュヘッドカレー

シンガポールのフィッシュヘッドカレー

皆さんは、カレーと言われて、何種類のカレーを思い浮かべることができますか。

まずは、お気に入りのカレールーを入れて少し大きめに切った野菜をゴロゴロ煮込んだカレー。それから、じわーっと汗が吹き出るような、スパイスを沢山使ったインド風カレー。そしてそして、とろけるような牛肉に、ブイヨンのコクが効いたまろやか〜なビーフカレー。それとあとは…、うーん…、あれ、なんか思ったより、挙げられない…。国の数だけ

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