TAKEUCHI AMI

1989年千葉県生まれ。IT企業で事業開発をする傍ら、人と歴史を感じるものを愛して生活…

TAKEUCHI AMI

1989年千葉県生まれ。IT企業で事業開発をする傍ら、人と歴史を感じるものを愛して生活しています。

最近の記事

世界のイチブをキンイロにした話

髪を金髪にして4ヶ月が経った。変わったことはといえば世界が少し金色になったことと、それなりに髪が痛んだことくらいだと思う。 初日は『え!どうしたの!?』というコメントがいちばん多かったのだけれど、それは大怪我をしちゃった人にかける問いであって、意気揚々と美容院から戻ってきたわたしには『わ!似合うね!』とかいってくれると助かる。そうなればわたしも「えへへありがとう〜実は気分転換で〜」などと調子に乗って話しだすので、結果的に "どうしたの?" に対する情報も得ることができるし大

    • 明日わたしはきっと後悔する

      こんなわたしにもようやっと「あぁ!もうどうにでもなってしまえ!」と思える日がきた。 後悔先に立たずとはよく言ったもので、新しい後悔の味を知るということはわたしが前進しているとも言えるのだ。バンザイ。 先週のわたしはと言えば『ねえ今日はもうなにも考えられない』と言ったきり注文もせずにだんまりを決めた友人と喫茶店にいた。なんだ代わりに注文をさせるために呼び出したのかとコーヒーを2つ頼むと『あすみません1つはカフェラテで』とちゃっかり訂正していて笑えた。 10分ほど静かにしている

      • 何をするにもうまくいかない君へ

        午前0時を回ったころ『ねえ最近ぜーんぶうまくいかない』と友人からLINEが届いた。 「ぜーんぶ?」と聞くと『うんぜーんぶ』と返ってきたのであぁこれはひとつずつを言い当てていく形式かもと気合いをいれるや否や、大量のエピソードが送られてきたものだからわたしの気合いは宙ぶらりんだった。 送られてきたメッセージには仕事や人間関係恋愛や趣味や買い物など合計20個超のうまくいかなかったことがずらっと並んでいた。カウントしてたの?とわたしが聞くと『数えてたらもっとある』とぶっきらぼうな答え

        • 近道をさがして遠回りするような

          自分は要領が良いわけじゃないのだと気づいたのはいつだっただろう。 わたしは長いこと自分自身を要領が良いほうだと思っていたのだけれど、ひとに自分の手順を話すことが増えてから『げっそんな風にやってたの?』と驚かれることが多かったためにそれに気がついた。 人間関係や仕事や趣味を習得したり構築するとき、何かにつけて自分なりの手順がある。わたしはそういった手順において、たとえば人が3回30分で出来るところを10回2時間かけなければゴールまでたどり着けないタイプのようだった。 一方でそ

        世界のイチブをキンイロにした話

          わたしの本気はわたしだけのもの

          最近になって改めて長生きしたいなと思うようになった。 少し前までのわたしはたとえば50年後のことなんて考えたことがなかったし『明日死んでも後悔がないやい!』といった生き方がかっこいいと思っていたけれど、いつのまにやら考えが変わったのだ。 いつだかわたしを会社の創業メンバーとして誘ってくれた人がいた。今いる会社で頑張りたいのだと伝えると、社長から「あなたはいつも誰かの言葉で話している」「あなたは優秀だけどホンモノじゃない」と言われた。当時のわたしは烏滸がましくも、せっかくいた

          わたしの本気はわたしだけのもの

          さよならするまで一緒にいようよ

          日々信じられないようなことがたくさん起こる。 そしてそんな風に躓いて挫けてしまいそうな時こそ、自分の真価が問われるような気がするのだ。 思わずため息をついてしまうような、わっと泣いたり怒ったりしてしまいそうな、そんな時こそぐっと背筋を伸ばしてニコっと笑顔で乗り越えたい。 とまぁ理想を述べるのは簡単だけれど、実際のところはうううっと四つん這いになってしまいそうなわたしをいつも誰かの存在が支えてくれている。だからこそ他者が関わることほどぐるぐると考えてしまうわたしだ。どんなこと

          さよならするまで一緒にいようよ

          夏の始まりくらい自分で決めるよ

          季節の変わり目になると、去年のわたしはなにを着ていたのだろうと不思議に思う。 夏服の引き出しを開けたら柄物のオンパレードだったのだけれど、こんな浮かれたお洋服は誰がどこで着るつもりなのかしら。 先日、明るい色のTシャツを着て出社したところ後輩が「あれ!アミさんまだ夏早いっすよ!」と言うので『夏のはじまりなんて自分で決めちゃうもんね』と返した。 リモートが主流になりそんな何気ないやり取りが格段に減ってしまったことについて「最近寂しいですね」だなんて言われると急にそんな気持ちに

          夏の始まりくらい自分で決めるよ

          50m走じゃないから人生って

          わたしが『仕事が忙しかった』などと言うときは大抵言い訳である。 もちろん嘘偽りはないのだけれど "忙しかった" などとわざわざ前置かないと話を始められない場合、何かができなかったことへの弁明なのだ。 というわけで、お仕事が忙しかった。 人間、忙しく過ごしている時は疾走感に満ち溢れている。そして同時に躓きやすく、転ぶと結構痛い。小さいミスが大きく見えたり結果が伴わなかった場合ダメージを受けたりする。 かつてのわたしも『この半期頑張って昇格しちゃうぞー!』などと意気込んで全

          50m走じゃないから人生って

          わたしに音楽が流れるとき

          音楽が好きだ。世の中には音楽にめちゃくちゃ詳しい人がもの凄くたくさんいるので音楽好きを名乗ることは少し憚られるのだけれど、なんにせよ音楽が好きだ。 音楽という底のない沼地で軽率に "音楽が好き" と言えてしまえば、所謂音楽に詳しい人たちが新しい音楽を次々教えてくれるから本当に最高である。大好き。耳10個ほしい。 LIVEもレコードもCDもカセットもサブスクもそれぞれに良さがある。ハードロックもワールドミュージックもhiphopもアイドルもジャンルを問わず良いものは良い。

          わたしに音楽が流れるとき

          にちようさいこうねこだいすき

          休日のわたしはIQ5語彙力3程度で生活をしており普通の会話すらままならない。 外出している時は別だけれど気を抜いていると『ごはん何食べたい?』と聞かれて「ゴハン」と返すように、ただ言われたことをかいつまんで喋るオウムとなる。 見たものや感じたことを「おいしい」「外暗い」「(クーラー)涼しい」とか最小限で表現しつつ過ごすのだけれど、過去の恋人たちからそういった姿勢を叱られた経験があるのでまぁあまりよろしくないことは自覚している。 『ねぇそれじゃオウムじゃん』と言って叱られたも

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          愛されたいなら好きっていいなよ

          わたしも恋愛上級者みたいなエッセイを書きたかったけれど、書けそうもないのでやめる。 そもそも恋愛上級者ってなんだ。 なんにせよ男女の別れる別れないの話し合いに招待されることが多い。この2年で6回はそういうことがあったので、たぶんわたしは話し合いが得意なのだと勘違いされている。 これといった特性を持ち合わせているでもないわたしが友人の夫や妻の間に座り、ただふむふむ話を聞くといった構図になるのだがこれがテレビなら視聴率0%である。 『ええわたしですか...?何もできないけどだ

          愛されたいなら好きっていいなよ

          まぁとりあえずやってみっか

          火垂るの墓を観ておはじきを舐めてみたことがあるのは、きっとわたしだけじゃないはずだ。 いつ味が変わるんだろうとドキドキしながら口に入れっぱなしにしたおはじきは、ついぞ味なんかしなかったけれど。 『すべて経験』というのが父の口癖だった。 幼い頃のわたしはこれを都合よく解釈して、外に生えてる美味しそうな葉っぱを選んで食べ歩いたり、近所の電気柵を触りに行ったり、靴をわざと左右逆に履いて出掛けたりしては、誰に自慢するわけでもなくこそこそと自分なりの経験を積んでいた。 天才肌でも

          まぁとりあえずやってみっか

          イラッとしたら発電しちゃえば

          イラッとしたときはお鼻が光るシステムにしてほしい。 腹を立てている間は視界が明るくて便利だし、何よりかわいい。人類は着実に進歩していると聞くから気長に待てばそうなるだろうか。 "嫌な人とどう接すべきか" とよく聞かれる。わたし自身嫌だなと思う人に出会うことがほぼないのでこの質問の前ではTHE無力である。陳謝。 一方でイラッとするくらいのことはわたしにだってある。 いつかのわたしなんぞは、同じ間違いを繰り返す後輩とのやり取りに『ねぇえぇぇ6回もおなじことを言ってんだけどもぉ

          イラッとしたら発電しちゃえば

          世界一どうでもいい前髪

          明けても暮れてもWEB会議である。 WEB会議が嫌なのではない。明けても暮れてもから文章を始めたいなぁと思っていたところに、ちょうどよくWEB会議がやってきた。 ビデオ会議が主流になり、自身の顔を見ながら会議をすることが激増したのだが重大な事実が発覚した。わたし、あんまり上手に笑えていなかったのだ。自分で想像していたよりずっと。 世にいう満面の笑みのお手本をご存知だろうか。 "満面の笑み" とGoogle画像検索していただくと、茨城県の永源寺にある石像が出てくる。あれこ

          世界一どうでもいい前髪

          自由があるから欲張っちゃうよね

          『欲張り』って人生の選択肢を増やす才能のことを云うのだと思う。 ブルーハーツがあれもこれも欲しいと歌っているように、欲しがってしまえさえすればそのあれやこれは人生の選択肢に追加されるようになっている。 もちろん状況によって "このステージでは選択できません" とグレーアウトされることもあるけれど。 したいことを我慢したり諦めたりする理由はこの世に溢れるほどあるのに、あの曲の中で 限りがあると謳っているのは時間だけだ。 わたしはごく稀に、欲張りな大人に出会う。 "みんなな

          自由があるから欲張っちゃうよね

          ビジネスの不正解を論ずるなかれ

          お仕事をしていると常々思うことがある。 ビジネスにおいて絶対的な『不正解』などない。 法を犯している場合は論外として、仮にこの中で "どれが絶対悪だ" なんて言えるだろうか。 ① 消費者第一を掲げる企業が原価割れゆえの損失により従業員の給与を下げる。 ② 従業員に1円でも多く給与を還元したいので利益を担保するため原価を抑えたものを売る。 ③ 自身の子どもの養育費を担保するため現状経営が厳しい取引先の商品を買い叩いて商いを行う。 当然、理念や志向として個人的に好まない

          ビジネスの不正解を論ずるなかれ