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映画解釈・考察

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#フランス映画

【映画解釈/考察】レオス・カラックス監督『ホーリー・モーターズ』(2012)「"眼差し"と"演じる"ことから逃れられない人間たちを、"映画館"に運ぶホーリー・モーターズ(レオス・カラックス監督)」

【映画解釈/考察】レオス・カラックス監督『ホーリー・モーターズ』(2012)「"眼差し"と"演じる"ことから逃れられない人間たちを、"映画館"に運ぶホーリー・モーターズ(レオス・カラックス監督)」

『ホーリー・モーターズ』(2012) レオス・カラックス監督
『ミスター・ロンリー』(2007) ハーモニー・コリン監督
『TOKYO!』(2008) オムニバス映画
『アネット』(2021) レオス・カラックス監督

『ホーリー・モーターズ』の寓話性と疑問点の整理
『ホーリー・モーターズ』は、2012 年(日本では 2013 年)に、レオス・カラックス監督の長編映画としては『ポーラ X』(19

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【映画解釈/考察】Netflixアニメーション映画『失くした体』(2019)「メルロ=ポンティの身体図式と身体と世界の共感」

【映画解釈/考察】Netflixアニメーション映画『失くした体』(2019)「メルロ=ポンティの身体図式と身体と世界の共感」

『失くした体』(2019) ジェレミー・クラパン監督
 本作は、Netflixが世界配信するフランスのアニメーション映画です。カンヌ国際映画の国際批評家週間で賞を獲得し、またアカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされました。

この映画の原作小説の作者は、『アメリ』の脚本を担当したギョーム・ローランで、本作でもジェレミー・クラパン監督と共同で脚本のクレジットがされています。

特に

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【映画解釈/考察】『アメリ』(2001) 「ルノワールの絵画とフーコーの〈類似〉→〈表象〉→〈人間〉(アメリの視線の先とアメリの存在が街に浮かび上がる特異点 ) 」

【映画解釈/考察】『アメリ』(2001) 「ルノワールの絵画とフーコーの〈類似〉→〈表象〉→〈人間〉(アメリの視線の先とアメリの存在が街に浮かび上がる特異点 ) 」

『アメリ』(2001) ジャン=ピエール・ジュネ監督
本作は、『デリカテッセン』『ロスト・チルドレン』のジャン=ピエール・ジュネ監督のラブストーリーです。

公開当時は、ブラックユーモアとダークファンタジー色が強い前作2つのイメージとは少し違い、肩透かしを食らった感じでしたが、本作も芸術的な完成度が高いエンターテイメント作品なっています。

もちろん、本作で一躍、世界的に有名になったオード

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